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第2のチョコミント? ピスタチオチョコ熱視線の理由

”ナッツの女王”と呼ばれるピスタチオ。2019年頃からアイスやパンなどでピスタチオ味が目立つようになり、最近ではピスタチオスイーツの専門店も誕生して注目されています。

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特にピスタチオの新市場として活況なのがチョコレート。森永製菓はカレ・ド・ショコラやDARS、不二家はLOOK、明治はミルクチョコレート、チロルチョコやブラックサンダーからもピスタチオ味が発売されて、チョコレート棚の一面グリーン色(ピスタチオ商品ジャック)現象が確認できました。


え? ピスタチオチョコって今ブームなの?

「えぇ?? ピスタチオチョコって流行ってるの?」と疑問に思う方も多いかと。私としてはまだブームではなくて「ブーム(トレンド)の芽」、一部で話題になっている程度の印象。
ブームの芽(話題になっている)からブーム化をフェーズで分けると下記の感じとして、今のピスタチオチョコはフェーズ2程度でしょうか。

フェーズ1:専門店やレストランでトレンドの始まると言える商品が誕生
フェーズ2:カルディや製菓メーカー各社が作り始める(棚ができる)
フェーズ3:生活者の中で熱狂的ファンが連帯する
フェーズ4:トレンドが一気に加速、メディアでも頻繁に扱われる

近年に誕生したスイーツのブームでわかりやすいのはチョコミントやバスクチーズケーキ。そのあたりを踏まえるとイメージしやすいと思います。

Googleトレンドでみた「ピスタチオチョコ」の過去5年の人気度動向。どんどん話題になっていることがわかりますね。

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ピスタチオチョコ、注目のきっかけは?

ピスタチオチョコが注目されるきっかけはRoyce(ロイズ)のピスタチオチョコレートと私は整理しています。

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ブランドサイトには熱狂的ファンの口コミが240件ほど掲載されていて、最も古いものが2017年10月。口コミ投稿頻度が加速するのが2019年頃で「これまでは期間限定だったこの商品がいつでも買えるようになって嬉しい」というコメントも。ピスタチオの旬である秋頃の限定販売がレギュラー化したことがターニングポイントだったようです。

カルディで販売されていた「ホワイトパッション ピスタチオ」はすでに2017年には話題になっていたり、

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DEAN&DELUCAのピスタチオクリームが2019年〜2020年はじめに話題になったりして、着実にピスタチオは一定のファン層を作り上げていたようです。

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なぜピスタチオ味は、こんなに愛されているのか?

ピスタチオが話題だと聞き、最初に疑問に思ったのが「ピスタチオ味って熱狂者が生まれるほど独特な風味だっけ?」ということ。

例えば、チョコミントって唯一無二です。
好き嫌いは別れるけど熱狂者が生まれる存在ですがピスタチオ味ってそこまでキャラが立っているとは言えません。もしマカダミアナッツとピスタチオの風味の違いを熱狂者に問うても、専門家じゃないかぎり抽象的な回答しか言えないような気がするのです。

派閥が生まれるほどの強いキャラではないのに、なぜこれほどにマーケットに愛される?‥と私は疑問を抱きました。

また、ピスタチオって集団慣習として味わった機会ってないと思うんです。外国原産のナッツで給食に出てきたわけでもないし幼少期のお菓子で食べたフレーバーでもない。最初の出会いはお酒を飲む時だったと思います。でも頻繁ではないはず。ピスタチオは高価だし殻のゴミも散乱するし‥そんなピスタチオ×日本人の機会点(接点)がそこまでなかった対象物が、なぜ注目されるのか、謎に感じました。

ピスタチオ味=「アーモンドの味’」+華やかな見た目

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そんな謎も、前述のロイズのピスタチオ商品に書き込まれた口コミで少し紐解けたました。

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240件ほどの口コミを読むと、こんな感じにまとめられます。

❶北海道土産にもらったという記述多め(間接的な出会い
❷ピスタチオ好きだったわけではないけど、食べたら美味しくて自分用に購入(この商品をきっかけにピスタチオチョコを認識
”アーモンドチョコ”という表現が〜2019年頃には多めに確認できる

真のピスタチオ味に熱狂というよりは、アーモンドチョコの延長戦として、その香ばしい味わいに惹かれながらアーモンドやピーナッツよりもクドくない口当たりと独特のしっとり食感が気に入っているように見えます。

マーケットに愛された背景としては、この色も重要なポイントです。
ピスタチオカラーはミレニアルピンクに次ぐトレンドカラー

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風味は王道のナッツの風味であるけど、見た目が新鮮。店頭やパッケージでも映えるピスタチオなら注目される商品になるのかも、そんな意識から、全方位から熱視線が注がれているピスタチオなのかもしれません。

ピスタチオチョコには製菓市場を押し上げるパワーを感じます。
ピスタチオの旬関係なく、バレンタイン前の1月頃に製菓各社が一気に販売しているのもマーケティング戦略を感じます。

これまで緑色のチョコ=抹茶だった構造にも大きな変化が起こりそうですね。今後も注目していきたいです!


それではまた、タイムラインでお会いしましょう〜🍫🍫

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