食×次世代パッケージ。 トップランナーの目線
政治・経済・社会・技術の側面から進化し続ける「パッケージ」。近年で最も大きな変化は、これまで”業界内トピック”であったものがSDGsへの関心の高まりから、生活者自身もパッケージ原料に注目するようになったことでしょう。生活者の関心が、進化のスピードを加速させているように感じます。
そんなパッケージ(梱包資材)への関心は食品業界でも当然ながら高く、91%の企業が環境配慮型パッケージへの見直しを検討しているようです。
”環境配慮パッケージ”と言っても無限の選択肢。
トップランナーは何を選んだのか。
それで、環境配慮のパッケージと言っても選択肢は無限にあったりします。私もまだまだ勉強途中ですが、石油系ではない植物由来のプラスチックもあれば、紙や缶、瓶など多様ですし、ゴミとして廃棄せず資源として循環させるという点をフォーカスするとまた違う視点でのプライオリティが見えてくることも。
また食品の場合は「口に入れるもの」ですから品質保持の観点、長期保存もふくめて、検討していかなくてはなりません(長期保存できないと食ロスの問題にも繋がってしまいます)。
そんな中で、既に環境配慮のパッケージ移行に着手した事業者や、循環型の容器、または「使い捨ての容器」という概念をひっくり返す事業の浸透を目指す企業にお話をきき、導入の背景や意図、苦戦したところなどを伺いました。
私が担当するFoodClipというメディアは、食に従事する方々に「食ビジネスの最新の情報・事実」を届けることにとどまらず、「ビジネス上のヒント」がお渡しできるように努めています。
環境配慮パッケージに関心があっても導入コストは比較的高い中、こんな選択肢もあるのか、こんな判断もあるのか、こんな点が壁となるのか、の気付きが、今検討を進める企業にとってご参考になれば非常に嬉しく思います。
取材したトップランナーたちの真っ直ぐな熱量、ぜひ読んでいただけたら嬉しいです。
”脱プラ”が一人歩きしないように。
取材を通じて少しだけ理解が深まり、生活者として気をつけたいなと思ったことのひとつが「脱プラ」。
「先進的な取り組みだ!拍手!」と、聞いた瞬間に心動かされてしまいますが、一方でプラスチックほど国内リサイクル率の高い資源もあまりありません。
もちろん可燃ゴミとして混在されそうな梱包資材は環境配慮のバイオマス、海に捨てられそうなものは別資材を使うべきだと思いますが、ケミカルリサイクルできれば循環してくれる資材でもあります。すっごい悪者、ってわけでもないというか、「ゴミとして捨てるからアカン」と再認識。
循環すれば、ゴミではなくそれは資源。
そんな言葉が、とても心に残っています。ゴミを出さない意識、分別する意識、改めて背筋ただして向き合っていきたいと思います。
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