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映画『スーパー30』を観て中高生時代の私を思い出した

インド映画『スーパー30』が面白かった!
ストーリーはあらすじ通りで予想できる展開なのですが、主人公のアーナンド先生や生徒を見ていて、自分と重ねたり、いろんなことを思い出し「ああ、もっと頑張ろう、やれることたくさんあるよな。」と思ったので、その気持ちが冷めないうちに、思ったことを書いておこうと思う😌

『スーパー30』のあらすじ

詳しくは、HPを見てほしい。なぜならば、私はあらすじを説明するのが壊滅的に下手だから…。でも、書かないとわからないと思うので、頑張って書くと、

数学の才能を持ち、とあるきっかけでケンブリッジ大学への入学許可用を得る主人公、アーナンド。だが、貧しい家に生まれた彼は渡航費用が工面できず進学を諦めざるを得なくなる。せんべい売りをして糊口を凌ぐのだが、数学の才能を買われ、インドの難関大学の予備校講師になり生活が裕福になる。(ここでハッピーエンド!ではない。)
過去の自分のように貧しくて勉強ができない若者に出会い、アーナンドは自分の使命を認識する。貧しい子供に無料で教える予備校を開校するのだった。


ってな感じ。

これだけで、大体どんな話かわかると思うけど、このnoteを書かせるくらいに私に刺さった理由はいくつかある。

「いくら才能があってもお金がないと教育が受けられない不条理さ」への怒りと、それにも屈せず、ぐんぐん才能を伸ばす子供たちの強さ、可能性の素晴らしさ、それと今自分がおかれている環境のありがたみという気づき。

「勉強することができる」のは恵まれている

高校卒業する時に卒業生代表で読んだ答辞にこんなことを書いた。

この学校には素晴らしい出会いがあり、私達は当たり前のように充実した学校生活を送ってきました。
けれども、豊かになったと言われるこの時代に、世界には勉強をしたくてもできない子供達がたくさんいます。その子供達はただ貧しい国や戦争中の国に生まれたというだけで、教育の機会が奪われているのです。その理不尽さを解消し、時流を変えることができるのは私達一人ひとりの力ではないでしょうか。
私は、これからも学び続け、いつの日かその子供達が十分に育っていける環境を整えていきたいと思います。

自分で書いて読んだから余計に、ずっと頭の片隅にある思い。
今はまだ自分の生計を安定させることで精一杯だけど、将来何かしらでこういう働きかけができる大人になっていたい。

ちなみに、この話は予備校の先生が言っていたもので、聞いた時に「私がやらねば!!」と強い使命感を抱いた

いま、当たり前にご飯が食べられて、収入を得られる仕事があって、健康で、行きたいと思ったら海外にもすぐ行けて・・・

当たり前に思ってしまいがちなことは、当たり前じゃない。

この環境がとても恵まれていると、立ち止まって胸に刻みたいと思った。
今恵まれているのは、ただ、私が日本に生まれて、一般的な教育を受けられる家庭で育っただけだから。

教育を受けられる環境に感謝

なんで、使命感を感じたのか。
それは、自分の境遇と重なる部分があったからだと思う。

子供の頃の記憶だと、うちはあまり裕福じゃなかった。これは、私の”主観的”な感覚で「お金に苦労したくない」と幼い頃からずっと思っていた。

客観的事実としてはたぶん中流家庭。それなりにモノも買ってもらっていたし。でも、みんなが大体持ってるPCは家になくて、大学3年生で就活をするとなった時に初めてPCを買った。それまではずっと大学のPCルームでレポートとmixiをやっていた(その世代w)。

自分では裕福じゃないと感じていながらも、事実としては、両親は教育にお金をかけてくれていた。

落ちたけど小学校受験したし、中学受験のために塾に通わせてもらって、中高一貫の私立に行き、予備校に行って早稲田大学にも行けた。

これにはやっぱり感謝しかない。

まあでも、中学受験の時は「受験」というのがどういうものなのか分かってなくて全然勉強に身が入らず、よく授業サボっていたので、今思うとほんと申し訳ないと思うw

結果、中学受験は第1志望に落ち、滑り止めに受かってセーフ。でもこれはいま思えば私にとって良い結果だった。

受験失敗ではじめて挫折を味わう

第1志望に落ちた時、勉強してないから受からないってことは、体感的に分かっていた。けど、子供の私にとっては「落ちた」のはショックが大きかった。

勉強してないから当然の結果と納得できる反面、ワンチャン受かるんじゃないか?という根拠のない楽観的予測をしていたんだよね。なんでだろうね笑

もっと真面目にやらなきゃダメなんだなと、中学からはしっかりやろうと心を入れ替え、授業に真面目に取り組み、毎日予習と復習をするようになりました!

この時は、テストで良い点取りたい!という目標ではなく、単純に毎日コツコツちゃんと授業を理解して身につけようという、ピュアな気持ち。

将来に関しては「お金に苦労したくない」という思いから、漠然と「いい会社(大企業)に入る一択」だと思ってました。

大企業に入って安定した収入を得られれば、ほしいものをほしいだけ買えるという単純な理由で、それ以外の選択肢は知らなかった(知ろうともしてなかったけど)。

鶏口となるも牛後となることなかれ

さて、話を中学生活に戻すと、中1の1学期、初めての中間テストの結果はクラスで9位、学年で25位。(順位覚えてるのやばいよねw それほど気にしてたっていうことです)

この25位というのがいいのか悪いのか、はじめはピンときてなかったんだけど、学年240人なので結構いいところからスタートした気がする。

これは滑り止めで入った学校だからの結果だと思う。第1志望の学校に行っていたら、学年の下の方でアップアップだったかもしれない。

鶏口となるも牛後となることなかれって言葉が好きなんだけど、そういうことだなと。

意味
強い勢力のあるものにつき従うより、たとえ小さくても独立したものの頭(かしら)となれということ。

DICTIONARIES&BEYOND WORD-WISE-WEB

そして、迎えた1学期の期末テストは、クラス2位!学年2位!!
ジャンプアップ👏

この時に「勉強すれば結果が出る!」と実感して、嬉しかった。

結果が出ると勉強は楽しくなるので、テストの順位はいつも一桁台。そして、ついに1年目のテストを含めた全体の成績通知表は10段階評価で、総合9.7をとって、学年1位になりました✨

おお〜〜1位!!!
まじか!!すげーー!

それまで、明確に1位をとる経験はなかったので、初めての経験だったかな。

トップを取ると、今度はそれを維持したくなるので、そこからは「優等生」として勉強する日々。

お金がなければ教育が受けられない?

映画の話どこいった?って感じですが、もうちょっとしたら戻ります笑

そんな感じで、中学3年間学年トップをなんとかキープして、そのまま高校にエスカレーターで上がるんですけど、この時、両親が離婚して学費が払えないかもっていう話が出て、転校する説が浮上。

結局なんとかなって予定通り高校行けたんだけど「お金がないと学校通えない」というのは、まあまあなインパクト。

でも、ないものはないし、自分でどうにもできないし。絶望。

「お金持ってる人より、私の方が勉強できるのに、絶対私の方が意欲あるのに、なんで学校行けなくなるのよ!」と、すごく悔しかった

お金が全てじゃないけど、お金があればできることが増える。これは強烈な原体験。アーナンドや、貧しくて学校に行けない子供たちの描写で、そんな風に思っていたことを思い出した。

まあでも、高校に上がれて変わらず同じ環境で過ごせることになったから良かったのですが、ここで奇跡が起きました。

なんと、高校に入ると「特待生制度」があるというのです✨

そんな制度知らなかったけど、ある日校長室に呼ばれ「あなたは特待生に選ばれました!1年間の授業料が免除になります。」と伝えられた。

ん?

1年間授業料免除??
ほんとに??

ほんとなら、すごくない?
70万がタダになる!!親もびっくり。

すごーーーい!

親と学校行って、他の特待生たちと一緒に説明を受けたら、この年から、中学校にもそれが導入されたらしくって、え〜それじゃあ中学3年分も浮いたかもしれないじゃん!って、思ったけど、なんにせよありがたすぎる話だ。

教育を受けられる制度に助けられる

思いがけず「特待生」という制度に助けられた。

なので、今度は1位を維持するのはもちろん、授業料免除のために勉強するようになった笑
部活は6年間ダンス部でガッツリ運動もしつつ、それ以外はほとんどずっと勉強してたと言っても過言ではない。

「順位が下がると学費払わなきゃいけない、学校行けなくなるかもしれない。勉強さえすればいいんだから、頑張る」というプレッシャーを勝手に背負ってしまったのだけど、それはなかなかヘビーでした。

そんな私を見て親は、そんなに頑張らなくても、と言ったくらい。誰のせいで勉強してると思ってんの!とか、当時の余裕のない私は思ってたけど、誰のせいでも誰のためでもなく、全ては自分のためだよなと大人になった今思うのです。

努力のおかげで高校3年間もほぼ学年トップを維持でき、年間の「優等賞」というのをもらったり、卒業式とか入学式で送辞とか答辞をやるようになった。なんせ「優等生」なんで。
冒頭、いきなり答辞ってなにって思ったよねw

あの頃を振り返ると、狂気だったと思う。
ハングリー精神と言えばかっこいいのかもしれない。

まあ、あの時頑張ってくれたおかげで今があるし、集中力ついたし、昔の自分に感謝だなってしみじみ思う

大学受験も、親に頭を下げて予備校に行かせてもらい(普通に予備校に行けてる人見てほんと羨ましかった…)、無事に第1志望の早稲田大学に合格。今度は第1志望受かった!

大学の学費は、母子家庭への支援制度として無利子で区から貸してもらった。これもほんとありがたい制度。これがなかったら大学行けてない。

さて、ようやく映画の話に戻ります。
劇中、将来有望なアーナンドのために父親がお金を借りようとするのですが、担保がない、教育に関してお金を貸す制度もない、となります。

今の時代、Youtubeで勉強できたり、クラウドファンディングでお金を集めることができたりするよな〜と思いながら見てたんだけど、当時はそもそもの制度がない、お金を募る方法が限られてるとか、なかなか難しいですよね。

私は運よく、特待生制度と、学費を借りられる制度とかを使うことができてラッキーだった。

今できることを全力で

こんな感じで育ってきたので「塾に行かせてもらってるのに勉強しない子とか、私が代わりにその教育受けるのに。なんて贅沢な、、、」と思うことが多かった。(小学生の時はサボってたくせに、偉そうにって感じなんですけどね笑)

本当に意欲のある人に対して、チャレンジする機会がたくさんある世界になるといいなと思う。

そのために、何かできることがあればやっていきたい。
今はまだ、人のことまでどうこうする力も経済力もないけど。
人生100年時代なので、生きてるうちに何かできるように、まずは自分がやりたいことを思いっきりやろう。

「お金に苦労したから勉強頑張った」というのはコンプレックスな部分でもあったけど、『スーパー30』観て、過去の自分の気持ちと向き合えた。

当時は辛いこともあったけど、振り返ってそれは必要なことだったと思える、というか、それが私の人生だなと思えるようになったのは、とてもいいことだな。過去の出来事にどんな意味づけをするのかは大事だと思う。

映画は都内だと、もうやってるところが少ないけど、がんばろって思いたい人に、おすすめです🎥✨

最後までお読みくださりありがとうございます!


★あつみのプロフィール
今年、新卒から13年働いた大企業を退職してフリーとなり、企業のマーケティング・ブランディング支援をしています。
思わず誰かに話したくなる面白い経験が好きで、コロナ前に海外旅行に目覚め、月イチで海外を決行!弾丸で旅に出るのが楽しすぎて、その時から旅レポを書くようになりました。退職すると決めてからのコロナ禍3ヶ月海外旅行は、8カ国12都市を巡る。

Twitter:https://mobile.twitter.com/atsumiee

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