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私が私であるために、書く。

「さみしい夜にはペンを持て」読了。

うみのなか中学校に通うタコのタコジローが、学校をサボったある日、ヤドカリのおじさんと出会う。
そのおじさんから、言葉にすること、日記をつけること(書くこと)の大切さを教わる…という話。

私自身、物心ついたころからずっと、何かしらの形で「書いて」きた方だと思う。
日記、小説、ブログ、交換ノート…。
でも、本格的に自分と向き合うために「書く」ようになったのは、30歳になった辺りから。
何がキッカケで、こんなに毎日ノートに向かうようになったのかは覚えてないけれど、とにかく当時の私は、頭の中にあるごちゃごちゃした言葉や、心の中にある渦巻いたものたちを、外に出してスッキリしたかったんだと思う。

自分の中に色んな情報、思考、感情があって、それらが絡まり合っていて、何が何だかわからない状態で。
だから、常に余裕がなかった。
余裕がないから、家族にも優しくできなくて。いつもキツイ言い方になってしまっていた。
そんな自分を少しでも整えたくて、もっと本気で「書く」ようになった気がする。

書き続けることで、私は私を知ることができた。
何が好きで、何が嫌で、どうしてそれに対してそう思うのか、とか。
毎回このパターンに陥りやすいな、とか。
ノートを書くことで、俯瞰して自分を見れるようになってきた。

それでいて、書くことで自分に寄り添えるようにもなった。
ネガティブな思考に対しても、いいよ、と言えるようになった。
そんな風に思っちゃうこともあるよね、むかつくことだってあるよね、って。
今はそうとしか思えないんだよね、って。

私にとって「書く」ということは、
「自分を整えること」
「自分を知ること」
「自己受容」
そして
「周りに流されない軸を自分の中に作ること」。

今日も一人静かに、ノートにペンを走らせている私の姿は、実に地味に映るだろうけど。
こんなにも充実していて、自分で自分を満たすことのできる時間は、他にはなかなか無いんじゃないかと思っている。

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