三月五日・六日@ウィーン

三月五日

変わらずウクライナの話でニュースは溢れる。なるべく見ないようにしていたのと、だんだんどの情報が本物なのか分からなくなってきて深追いするのをやめる。ただ事実としてウクライナの特に東側が悲惨な状況になっているのはわかる。

昼ごろはポケモンをし続ける。現実逃避に最適である。四天王に勝てなくて流石に相当時間がかかりそうだったのでキリの良いところでやめる。そのあとは少しだけインタビューの書き起こしをやる。多分十分ぐらいの書き起こししかできてないけど、それでもだいぶ違う(毎日少しずつやらないと私はこの作業ができないと今更気づく)。

夕方は日本人の研究者の知り合い?お友達?(と言っていいのかな)とウィーンにある日本の焼肉屋さんにいく。日本人の方が営業されているので雰囲気は日本そのままという感じだし、お客さんも日本人の人が多いので、なんだか日本にいるような錯覚をうける。日々のことや戦争のことを話したり、海外学振のことを教えてもらったりする。

将来の仕事のこと考えなきゃな〜とは思いつつ、ぼちぼち応募できそうな研究費のことも調べ始めているし、あまりそちらに気を取られない方がいい気もする。アカデミアの研究費は正直全然取れる気がしないのだが、みんなどれくらいの自信を持って応募するんだろうか。

三月六日

ここのところは毎日起きたらニュースをチェックしているが、前ほど強迫的にチェックすることはなくなった。この状況に慣れていくのも不快だが、慣れないかったら少しずつ精神が崩壊していくのかなという気もする。フランクフルトのカラオケ屋さんで99 Luftballonsを聴いてから、この曲を思い出すことが増えた。全然知らなかったけど戦争のことを歌った曲らしい(生まれる前の曲だけどなんで知ってるんだろう)。

朝はスロベニア在住のロシア人の友達と話をする。ほとんど戦争の話。三月の後半に彼女の誕生日を祝いにマリボールに行く予定。すごくすごくたくさん精神的なサポートをもらったから、博論の謝辞に名前を入れたいなとふと思う。長らく博論の謝辞に書く人って、先生とラボの人と両親ぐらいしかいないわと思っていたけど、それよりもっと自分のつながりで広がった人たちの顔が今は浮かぶ。

お昼はカレーを作った。ここのところカレーかシャクシュカかお好み焼きしか食べてない。スパイスカレーは奥深いから全然飽きないし、色々試したくなる。そのあとはポケモンしたりマイクラしたりする。

料理やゲームの合間に本当一行、二行ずつでもいいから書き起こしを進める。意外とこんな感じでやったら休み中でも20分ぐらい書き起こしが終わっていて、やっぱりコツコツやるのが大切なんだなぁと感じる。前ほどストレスを感じずに書き起こしできるようになって嬉しい。

別に特に何が起こったわけでもないけど、PhDの終わりが近づくにつれ若干の焦りと不思議にやる気も出てくる。今までやった研究を踏まえてどういう構成(少なくとも順番ぐらい)は前から頭にあったが、ふと今日具体的に思えてきて、ただひたすらコツコツやろうという気持ちになる。というか最近なんだかんだコツコツやっているからそう思えてるのかもしれない。こうやってブログを書いている時も、ふと手が止まったら書き起こしをちょっとやってまた戻って、本当に大したことないんだけど、大したことないからこそ続けられる気もする。大したことをやると反動が来て動けなくなったりしてしまう。

今回の戦争の歴史的経緯をまとめたビデオを友達が教えてくれた。西側にいるとこちら側の事情や感情的なニュースも多い中、ただ事実だけを把握するのにとても役だったなと思う(まぁ、これも一つの切り方でしかないのは重々わかっているが)。

夜、博士課程の出願に関して相談をしてくれた修士の学生さんが、無事書類審査通りましたという連絡をくれる。私のおかげで通ったわけではないが、少し役に立てたようで嬉しい。