六月五日・六日@ウィーン

六月五日

昨日の研究費のあれこれで心身消耗してだいぶ疲れる。朝十一時ぐらいに起きて買っておいたバイオシナモンナッツロールみたいなパンを食べる(でかいが高かった)。ナッツ系の甘いものあんまり好きじゃないけど、コーヒーにはよくあうなと思う。

心がモヤモヤしてる時はどんだけ頑張っても手が動かないので、今日はいつも通り焦らずに休みにする(来週の金曜日提出のチャプターを書かねばならないんだけど)。ということで昼からは徒歩十五分ほどの距離にあるフンデルトヴァッサー美術館に行く。

もう一度行ったことはあるから新鮮味はないのだが、やはり何度来てもいい。小さい美術館だから疲れることもない。心が疲れていると新しい美術館は見ていてしんどいので、何回も同じところにくるのはそれはそれでよい。近くにフンデルトヴァッサーハウス(美術館とは別)もあるのだがうっかり見て帰るのを忘れた。まぁ、似たような感じといえばそうなのだが。

家に帰ったらご飯を作ってたが牛肉とブロッコリーを炒めたよくわからない和風(?)みたいな味ができた。まずくないけど特別美味しくもなかった。これを食べながら友達とユーリ!!! on ICEの一話から三話まで見る。来週四話から六話。

六月六日

昨日寝過ぎたからか今日はめちゃくちゃ早く起きる。日本のニュースを見て久々に両親を思い出したりする。お母さんに元気かどうかLINEしてみる(LINEを長らくしてなかったけど五年ぶりぐらいに再開した。お母さんがスマホを買ったからLINEしてみたくて)。

昨日美術館に行って心が休まったからか、朝からヨガもできたしそれなりに爽快だった。九時からロシア人のお友達とお話する。研究費の愚痴のことを聞いてもらって、彼女も似たような経験をした&聞いたことがあるというので話が深く進む。よく考えたら私はこの研究費を断る権利もあって、本当に真剣にイギリス行きをどうするか考えてみる。来週からまた大学と交渉しようと思うが、しかし彼らに交渉する気などさらさらなくて、今の研究費と条件で私が承認するか拒否するかのどちらかしかないように思う。

まだ研究費をもらう前の段階で相当気苦労があり、全く心の底から感謝して滞在研究に行ける気がしない。こんな状態ならこのコロナの状況で何か起こることを想定しながらイギリスに滞在するのは吐き気がする(そもそも渡航できるのかさえ不明)。

こんな調子で特に心の状態が良くないのでいつも使ってるSNSはあんまり見ないで生活しているのだが、完全に投稿しないのが二日目ぐらいでも心がだいぶ楽になる。暇つぶしにちょっとのぞいたりすることはあるけど、すごくいろんなトピックが目に入ってきて、なんだか心に痛く染みて不快な感覚になった。普段これにずっと慣れてるからどれだけの情報を処理しているかも気づかずただただ疲れていたんだろうな(とはいえもちろん色んな人とお話していて楽しい時はあるので、やはり自分とのバランスだと思う)。別にSNSをやめると決めたわけでもないし、特定の人しか見れないところには書き込んだりしているけど、なんだかもしかしてこうやって徐々に戻ったり離れたりしながらスーッと消えていくのかなと思ったりする。過去に無理やりやめると決めてやめたときは数ヶ月よくても結局うまくいかなかった。

こんなことをベランダにいながらカタカタ書いていると同居人がパラチンタを作ってわけてくれた。いつも彼女はお料理上手で私にくれるが、私も何かをお返しをしたい(とはいえ作るのが下手なのでクッキーでも買って帰るのがいいのかな…)。

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これからちょっとだけでもチャプターを書こうと思っている。