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八月五日・六日・七日@ホーロクー

八月五日

夏休みらしい夏休みもないので、とりあえず三日だけ田舎に行こうと思い立ち、Hollókő(ホーロクー)という場所に来た。割と観光で有名な村である。ブダペストからは一日に一本か二本程度直行バスが出ている。大体二時間ぐらいで到着。Hollóはワタリガラス、Kőは岩という意味らしく、地区の入り口に烏が岩に乗った像があった。実際ワタリガラスがいたわけではなかったけど…。

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街を歩いているとかわいい犬を見つけた。ハンガリーの田舎の犬はテリトリー意識が高いのか、知らない人を見ると気が狂ったように吠える犬もいるが、この子は大人しかった。

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今日は一日街の中を歩いたり、お城に行ったりする。観光地なのでそれなりにカードも使えて便利である(なので本当の本当の田舎っぽさはない)。とはいえ、コロナの影響もあってかいわゆる外国人は私だけで、あとはみんなハンガリー人ばかりで人混みもなくゆっくりできた。一番いいのは、イースターの時期に来て伝統行事を見ることらしい(女の子にバケツの水をぶっかけるという行事がある)。今回は特に何もなかったので伝統衣装を着てる人もいなかった。

夕方、予想してなかったけど好物のチーズの丸揚げを発見して久しぶりに食べる。前最後に食べたのはウィーンだっただろうか。

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八月七日

昨日観光をしてほぼ見終えたので、残りは最終日のバスまで時間潰しに行くとして、今日一日はハイキングに行くことにした。ハイキングができるとも知らなかったが、昨日城の周りを散策しているとOrszágos Kéktúra(英語だとナショナルブルートレイルといい、日本語だとそもそも訳語がなさそう)を見つけた。ハンガリーには国中を繋ぐハイキング道みたいなのがあり、その一部(19番)がこのあたりのようだ。

一応スマホでハイキング道が辿れるアプリも入れてあったが、木に目印が書いてあって、それを間違いなく辿れば目的地につく仕組みになっている。とはいえ場所によっては印が複数あるので見間違えたり、標識が小さくて見落としたりする可能性はあるのだが…。

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なんだかんだ目的地を適当に選んでトータル25キロ歩いた。そもそもハイキングするつもりがなかったので帽子も長ズボンもなく虫除けスプレーも買ってなかったので、帰りの段階で蚊にかまれまくり、最後はあまりにも虫が寄ってくるので途中から一般道を歩いて帰ることにした。

Googleが提案するように歩いているとあるところからいきなり歩道がなくなり、おそらく歩いてはいけない車道しかなかったが、そこを通らないことには帰れないので細心の注意を払って歩いていると、優しいおじさんが拾ってくれて、Hollókőまで乗せていってくれた。海外にいると嫌なことよりむしろ人の温かみを感じることの方が多い。ありがたや、ありがたや。

八月八日

もう帰る日になってしまったが、バスは一日に一本しかないので三時の出発までは観光する。まだ見ていなかった小さな博物館を中心に回る。とても素敵な刺繍をおばあちゃんから買う(一番高い買い物)。フルーツスープを飲む。アイスクリームを食べる。ただぼーっとする。

三時の三十分前にバス停に行くと私しかいなかったが、すぐに人々が集まり始めた。そのうちバスも来て、乗車する。マスクが義務のはずなのに私以外誰もつけてない(運転手すらつけてない)。

バスの中で文字を読むと酔うのでただひたすら外を眺めたり寝たりして気づいたらブダペストに着いていた。行きより帰りのほうが早いのはいつものことか。

家に帰ってめちゃくちゃ疲れていたけどなぜかコーディングする気になって、それなりにぽちぽちやっていたら、四月から悩んでいたことがあっけなく解決する。今までに取得した演奏データからパラメーターごとに数値を抜き出し、複数組み合わせて合成し、その合成したものを再度演奏データ(とりあえずmidファイル)にするということがしたかった。Pythonのmidoというパッケージの機能を使うには、演奏の速さを相対時間(ticks)で指定しないといけなかったが、私の持ってるデータは全部絶対時間(miliseconds)だったので、これの変換方法いまいちわからず、放置し続けていたのであった。

何気なく色々試して見たら、とりあえずアウトプットだけ見たら思い通りのブツ(実験刺激)が出来上がっていて、なんか自分の進捗がよくわからないなと思う。一応解決した今から考えると何がわからなかったのかもよくわからないが、そういうことってよくあるなと最近つくづく思う。とはいえ今も心の底から理解できてるわけではないのだが、とりあえず出力されたものが想定していたものなのでよしとして先に進み、また戻ってきたときに理解が深まればいいなと思う…。

変な時期だが新しい同居人が来た。とはいえ私はもう引っ越すのでそんなに時間を過ごすこともないだろうが。多分インドあたりの人で(わからないけど、フライトがそもそもないとインド人の知り合いが嘆いてたはずだが)、交換留学に来たという。エンジニアリングが専門だそうだ。