十月十日・十一日・十二日@マリボール・ウィーン

十月十日@マリボール

今日は朝7:58の電車に乗ってスロベニアのマリボールに住んでいる友人に会いに行く。寝坊したわけではないが、始発の中央駅に行く時間がなかったので、最寄りのMeidling駅から乗ったら、かなり混んでいてやはり席の確保のためになるべく中央駅に行くべきだなとちょっと後悔する(一応座れたけど)。しかし次の駅でほとんどの人が降り、途中のGraz以降は六席のコンパートメントの中で自分一人だけになった。

マリボール駅に着くとすぐ友達が迎えてくれる。電車で来たのはこれで二度目だが、通算マリボール自体の訪問は四回目ぐらいだろうか…オーストリアに住んでいるとマリボールはそれなりに知られている町だと思うが、自分がヨーロッパに来なければ一生知ることのなかった街だと思う。

お昼を一緒に食べに行って、友達の家に行く。前は中心地から離れたところに住んでいたが、市街地に近いところに一軒家を購入し、リノベーションが(ほぼ)終わった家に一泊させてもらう。本当はもっと長くいたかったが、来週恋人が来たり学会があったり、事前に準備しないといけないことがあったので一泊二日の弾丸訪問をさせてもらった。

買い物に行き、ご飯を食べ、犬の散歩をしたり、ただひたすら喋って喋って喋り続ける。少し相手は年上だけど年齢は近いし、同じアカデミア界隈にいることもあって、女性のキャリアや研究のことを話す。同じ年代でも私はずっと一人で生きてきた人間で、彼女は三人の母なので全く人生は異なるのだが。女性の生き方の多様性が増えるのはいいことだが、その分自分で意思決定しなければならないことばかりで、何が幸せか社会に答えがないのはそれはそれで辛いなぁと思う。とはいえ社会の幸せのために生きるのが窮屈だったから現代のような風潮になっているのだと思うが。

十月十一日@マリボール

マリボール二日目だがもう帰る日である。朝ゆっくり朝ごはんを食べて、また話を続ける。川沿いを散歩し、お昼ご飯に私の大好物のチェバプチチを食べる。

夕方18:21の電車に乗ってウィーンに帰る。明日の朝一番にラボミーティングで発表があるので、電車の中で必死で終わらせる。自分は何をやっているんだろう。

十月十二日@ウィーン

プレゼンができていないので朝四時に起きる。久しぶりに無茶なスケジュールで生きてるなと思った。何とか完成させて九時半のミーティングで発表する。ありがたいフィードバックをもらい、あとは個人的に他の人が話していることが理解できるようになってきた(って今更何を言ってるんだと思われるだろうが)。

先日見かけたポスドクのポジションに興味があり、全然分野は違うのだが神経科学とか数学モデルでなく実験的手法に重きを置いていそうなプロジェクトだったので、ダメ元で応募してみようと思い、先生に相談してみた。そうすると「ダメだと思うけどやってみないとわからないね」と言われ、正直な感想だと思うが、やっぱりダメかなぁ(というか応募するのが無駄かなぁ)と凹む。自分の研究にすごく近いポジションを見かけたこともないし見かける気もしないから、そもそも研究がやりたくても場所がなければどうしようもないのではと思ってしまう。そういう意味で日本の学振とかオーストリアのFWFの独立研究資金は魅力的だなぁと思う。

しばらく仕事探し欲が収まったけれど、先生のコメントをもってまた仕事を探してしまい時間が溶ける。あと朝の寝不足のせいで頭が回らず、早めに家に向かい、イケアで買い物を済ませ、Klimabonusを受け取りに行く。Klimabonusについてはまたいつか書いておこうと思う。

家に帰って三時間ぐらい寝る。起きて夜ご飯を食べて、早く寝る。何もしない一日だった。