六月四日@ウィーン

博士学生として最低な一日だったから思い出したくもないが記録しておく。多分学生としてアカデミアにいたらよくあること。

一つ前の日記に書いたが、海外での滞在研究のための研究費が下りたものの、額が少ないので先生と協力して説明を求めるメールを書き、返信待ちをしていたのが今日返ってきた。個人的に想像していたのは、滞在先の大学に払わなければならないお金(授業料的なもの)が全て却下されたのは間違い無いと思っていたが、その他少し引かれているものに関してはわからなかった。

滞在先の授業料に関しては、元々研究費の申請要項に「払えないから免除してもらえ」と書いてあったが、免除してくださいと言って免除してくれるならそもそもそんなの設定してないわけである。また、要項には「払いません」と書いてあるのに、申請書には「滞在先への授業料」という欄があり、これが申請書にあるということはもしかして免除がもらえなかったら他の申請者の状況によっては考慮してくれるということか?と思い、私の場合は免除がなかったので全額記載した。想定通りこれが却下された。初めから考慮する気がないのなら、そもそもなんでその欄があるのか謎である。

もう一つは滞在先での生活費であり、生活費(家賃と食費)とその他に分かれているが、その他が全額却下された。どうもこの研究費で言う生活費とは家賃と食費だけで、その他の生活費は出さないようである。これも以前確認したことがあって、担当の人は「生活に必要なお金が出る」と言っていたが、家賃と食費だけで人間生活ができるのだろうか?私は別に服を買うお金をくれなどと要求したわけではない。食費以外の洗濯とかスマホ代とかである。確かにそれらはなくても死なないが、洗濯しないと臭いし、スマホは最低限大学から研究の連絡があっても対応できるようにするには必要だろう。これも「生活費(その他)」という欄があるので、そもそも考慮する気がないなら欄を消して欲しい。

まぁ両方とも聞いたらしょうがないなと思う。ただ向こうの威圧的な言い方にめちゃくちゃ腹が立ったので丁寧に言い返したつもりだけど若干失礼だったかもしれない。指導要員の先生がフォローアップのメールを入れてくれてなんだか申し訳なくなる。結局研究費はそのままだし、結果的に何も変わらないのでこれなら何もしなければ良かったなと思う。謝るべきなのかもよくわからないが先生に一応今後の予定とプチ謝罪メールを送ったが返信はない(多分来週まで寝かせてるだけだと思うけど)。

とはいえ結果が同じでも何もしなかったら私がこの研究費に不満に思っていた事実もないので、やっぱり言った方がいいのだと思う。アメリカの大学だからか(もしかしたら一般的にそうなのかもしれないが)、言わないと伝わらないなと思うし、私がなんで不満だったのかも一応説明する機会はもらえた(理解してくれてるかは別として)。

昼は学部の先輩とやってる音楽の輪読会で、この学期最後の会である。最終回は二人だけ。人が来る時と人が来ない時の差はなんだろうとか、さっきの研究費の愚痴を聞いてもらう(その先輩も昔それでパリに行った)。二人だけだけどいっぱい喋れてとても勉強になった。

研究費のアピールプロセスが思ったより精神的な苦痛を与えて、木曜日はそれなりにチャプターがかけたけど金曜日はこれ(と輪読会)のせいで完全に手が止まってしまい、昼も時間がないからインスタントの韓国の激辛ラーメンを食べてお腹が痛くなり、夜はムカついてとんがりコーンを爆食いして気分が悪くなる。精神的に辛い時、本当に体に悪そうなものが食べたくなるのだが、それですっきりするわけでもない。むしろしんどい。

夜はいつもどおり友達と映画を見ていたんだけど、疲れていたのか途中で寝てしまった。映画は面白かったんだけど、脳が疲れていたのだろうか。

映画を見ながらSNSに研究費の愚痴を書いてたら(こう言うことするから私はアカデミアとか大企業にいられない気がする)、思ったよりたくさんの人に共感のメッセージをもらった。同じような大学院生とか…他のシチュエーションでもこういうことあるよとか…なのであまり落ち込まないようにしたい。