十一月五日・六日@ウィーン

ベオグラードの学会が終わって先週の日曜日にウィーンに帰ってくる。滞在許可証の有効期限最終日だったので、何か起こって(飛行機が欠航とか)オーストリアにその日のうちに帰れなかったらどうしようなどと思っていたが、特に問題もなく十一時頃の飛行機に乗ってウィーンに帰る。ちなみに既に滞在許可証は更新済みで、今回は何故かすんなり審査が通ったので、有効期限最終日の次の日にはもう新しい滞在許可証を取りに来るように言われていた。

翌朝の月曜日に移民局に行き新しい許可証をもらう。なぜか知らないが一年分の収入証明を出していないのに来年の十月末までまるまる滞在期間が一年延びていた。博論を出すのが一月末で、公聴会が三月頃だから、三月か四月まで延長してくださいという旨を伝えたのだが…先生にドイツ語で一筆書いてもらって提出したため信頼を得たのか(?)、こんなに長くもらえるなんて思ってもいなかったので感謝である。これで最近焦っていた仕事探しも、とりあえずは卒業後にもゆっくりできそうなので安心(ということでひとまずポスドク以外の公募は基本出さないことにする)。

十一月五日

いよいよ博論の最後の実験の章を書き終えなければいけないのに、序章が書き終わらない。博士五年目にしてようやくわかってきた(?)が進んでいないときにあまり机にかじりついていても進捗がないので、身体を動かしたり、カフェに行ったり買い物をしたり、友達と遊んだりした方がいいとことに気づく。特に身体を動かすことは、コロナでロックダウンが始まり、その後ウィーンに移動してからどんどんなくなって、座りながら机の前で固まっていることが多くなった。ハンガリーにいた頃はジムに行っていたのだが、ジムの月額費用もブダペストとは比べものにならないぐらいウィーンは高いので…うーむとしぶっていたが、最近良いヨガスタジオを見つけて、これは身体と頭のためによさそうだと感じたので、博論を提出するまでは奮発して行ってみることにする。

今日は久しぶりにウィーンのSNSの友達とボードゲームをする…といってももう何回も遊んでるのでSNSで出会っただけで普通の友達と行って差し支えないように思う。最近はネットで人と知り合うことなど特に珍しくもないだろう(とはいえ、いまだに親の世代に話すとびっくりされるような気もするが…)。

前回やって楽しかったSpicyとColt Express(Cold Expressと勘違いしていた)をもう一回やる。Colt Expressはやはり新しい感覚のゲームで面白かった。まだまだやってないゲームがたくさんあるので、もっといっぱい遊びたい。正直この年になってボードゲームのみならずゲーム全般(PC、Switch、Gameboyなど)をすることになるとは思っていなかったので、人生わからないなぁと思う。これは明らかに恋人やSNSの友人の影響であり、やはり人と関わるとこういう予想だにしないことが起こりやすいので、良い面ばかりではないと思うが自分的には好きかもしれない。

最近サマータイム が終わったこともあり、夕方には外も暗くなって何だかみんな疲れていたので早めに解散。家に帰って別のSNSの友人と『女王陛下のお気に入り』という映画を見る。

十一月六日

今日は朝から大学に行こうと思っていたがいつも通りだらだらしてしまう。ピザ生地を今日中に消化しないといけないので、ブランチとしてマルゲリータを焼くが(水牛のモッツァレラで)、焼き上がった後に横着をしてピザを移動させたため、皿にのせる手前でひっくり返り具材が全部床に落ちる。床につかなかったパンだけ拾って食べた。あまりにも情けなすぎて落ちたピザソースを一分ぐらい眺めていた。よりによって水牛のモッツァレラ…。

午後は大学に行ってコーヒーを淹れる。最近おすすめされて買ったKawaコーヒーのエチオピアのコーヒーがめちゃくちゃ美味しくて、とてもハマっている。フランスのロースタリーらしい。取り寄せてでもまた買いたい。

コーヒーを淹れていると、日曜日なのに他のラボの先生に会って雑談をする。もうすぐ博論を提出するというとどれぐらい書き終わったの?とか博士課程って人生で大変な時よねなど言ってくれて、そうですねと答えつつ自分は運がよかったから研究だけでなくて色んな経験ができてよかったと正直に言った(研究成果がいまいちな言い訳である)。

今書いてる章の序章を書くために先行研究を読んでいるが進まない…。進まないが焦ると余計に読めなくなるのであまり自分の行動を分析しすぎないようにする。六時にはヨガのクラスがあるので、早めに切り上げて90分ヨガに没頭する。今は定期的にヨガをすることが頭のために必要だと思う。