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#35 ボリビアでのバケーション -前編:ボリビア独立の地、首都スクレ2泊の旅

2022年11月20日 domingo
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やっとのまとまった休暇をとり、国内旅行に行ってきた。
当初の予定では、
11月7日−10日 スクレ、10日サンタクルス泊、11日–14日オキナワの友人を訪ね、その後サマイパタで2泊し、ラパスへ戻ってくるプランを立てていたのだが、先月22日からサンタクルスで始まった無期限ストライキの影響で、サンタクルス方面への移動ができず、(今現在、道路封鎖+過激な抗議運動に発展している状況)プランを急遽変更し、スクレの後、いったんラパスへ戻ってきてから、インカ帝国発祥の地、太陽の島が浮かぶチチカカ湖、コパカバーナへ行くことにした。
ここでは前半の、古都スクレの旅を紹介したい。

ラパスからスクレへは週に2便、月曜日と金曜日に直行便がある。たしか。
行きは月曜日だったので10時50分ラパス発の直行便を予約した。

久々のエルアルト空港。旅のはじまりは気分が高揚する。

一時間弱のフライトでスクレの空港に到着。

あっという間にスクレに到着

空港から市内まではホテルに頼んでいたタクシーで移動。空港の出口で私の名前を持っていた、くたびれたリチャード・ギア風のおじさん(ドライバー)についていき、車に乗る。空港から市内までは約一時間ほど。料金は70ボリ。(約1300円)

なぜかドライバーの友達のおっさん?も同乗。ずっとおっさんふたりで話していた。

ただただ大地が広がる景色が徐々に街の風景へと変わっていく。
「白い街」と言われるスクレの中心地に入り、ほどなく滞在するホテルに到着。チェックインを済ませて、部屋に入る。ハネムーンスイート?的ないい部屋を予約したのでさらに気分が上がる。

バルコニーがあり、明るい。
インテリアもそれなりにいい感じ

部屋で荷物を解いたあと、腹ペコの私はスクレ名物「チョリソー」を食べに出かける。ぶらぶらと街を散策しつつ。

ラパスとは空気が違う。人も車も街も落ち着いていて、静か。

目的のレストランにつき、さっそくチョリソーを注文。14時を過ぎていたので私のほかには2組しかいなかった。いずれもチョリソーを食べている様子。

DONA NATTYというレストラン
サラダのプレートとパンにのったチョリソーが運ばれてくる

みんながそこまですすめるスクレのチョリソー、何がちがうのだろう?とおもったが、たしかに美味しかった。ハーブやスパイスのせいか?風味がよい。ビールを飲みたかったが、移動の疲れ(お腹が空き過ぎて、ちょっと乗り物酔いした・・)と、思ったより寒かったのもあり、控えておいた。
その後、街の中心にある Casa de la Libertad(独立博物館)へ。

美しいパティオ
左の人、関根さんに似てる
軍服がおしゃれです

ゆっくり一時間ほどかけて館内をまわり、その後は中心地を散歩。カフェで少し落ち着いてからスーパーに寄って飲み物を買う。ラパスに帰ってから飲もうと、スクレのビールもいくつか購入。

こちらの3種をセレクト

一日目は移動疲れもあり、早めにホテルに帰り就寝した。

二日目は、Castillo de la Glorieta というお城へ出かけようと、街なかのインフォメーションで行き方を聞く。ラパスと比べて観光情報の提供がちゃんとしている印象のスクレ。問題なくお城へ向かうバスをつかまえられた。ちなみに、バスに使われている車両は、ほぼ日本の古い車。旅館や幼稚園の送迎車とか。

約20分ほどでお城に到着。1.50ボリ(4番のバス)

お城に着くと子供たちの遠足らしき群れに遭遇。遠足カメラマンのごとく彼らについていくこととなる私。

好奇の視線を浴びつつ一緒に入る。

校外学習を含めた遠足– 東大寺に行って奈良公園でお昼食べるような感じだな、と、子どもたちを見ながら、そんなことをぼんやり考える。遠足のフォーマットは世界共通なのか。

いろんな様式の装飾が見られるお城
塔を見上げるこどもたち。かわいい。
お城の裏は広場

子どもたちと遊びつつお城の中をまわり、広場でぼーっと過ごす。午前中いっぱいでお城をあとにし、バスで市内へ戻る。
昼食をすませてから、街を見渡せるRecoletaの広場へと向かった。

どこを切り取っても絵になる
どこに行ってもサッカーで遊ぶ子どもを見る。
昼からの授業を待っているらしき子どもたち

このすぐ近くにある織物の美術館 Museo de Arte Indígena へ行きたかったので午後の開館時間まで広場で待つことに。

見晴らしの良い素敵な場所にある。

美術館にはヨーロッパからの環境客の方もちらほら見られ、展示を見てからショップでお土産を購入。インテリアの織物とショールで660ボリ。すべて手仕事で織も細かく、それなりの値段はするが、満足のいく買い物ができた。
美術館を出てホテルへ戻る。その日のディナーは、ホテル近くのレストランでガッツリお肉とワインを食し、満たされた気分で就寝。

三日目の朝、天気も良かったのでホテルのテラスで朝食をとる。

とにかく街並みがきれい。

部屋にもどり、今日はどこをまわろうか、と考えていると、JICA事務所から電話がかかる。
何事かと思えば、その翌日にスクレ市内でドライバーのストライキが実施されるとの報道があった、と。私がスクレを発つ日だ。真偽はわからないが、帰れなくなるリスクがあるので今日中にラパスに戻った方がよい、と言われる。
ホテルの人にも相談したが、「今確認中で、ストライキはないかもしれないけど、正直どうともいえない」と。11時までなら最終日の宿泊はキャンセルでき、一泊分は返金もしてくれる、とのことだったので、急いで航空会社 BOAのエージェントに走り、その日のフライトに変更できるか聞いてみた。

ここで同じくフライトを急遽変更しにきた女の子と出会う。

スクレ – サンタクルス、サンタクルス – ラパスまでの空席があったので、変更手続きを済ませ、ホテルに戻った。
突然こんなことが起こるのがやはり途上国。なので、できること(やりたいこと)は前倒しにやっておくべし、である。幸い、行きたいところは回れたので、バタバタしたものの、それなりに満足できた(結局)二泊のスクレ旅。
フライトまで時間があったので、キャリーケースをホテルに預けて街をゆっくりまわる。Miradorというカフェでゆっくり街の景色を楽しみつつコーヒーを飲んだあと、

風がすごかった・・・
上から見る街の風景、素敵。

Parque Simón Bolivarという公園へ向かった。
そこで連なるお店の中、織物を扱うお店のおばちゃんと話しこむ。

Adelaという名前のおばちゃん。織物の生産者でもある。
カラーリングなど、デザインの話もしたり。
ボリビアを忘れないように、と、プレゼントしてくれた。

なんだか駆け足で、しかも思ったより寒くて風邪までひいてしまったのだが、充実した旅になった。Adelaが織物を営む村に連れて行ってくれる、と言っていたので、今度はそっちの方にも足をのばしたい。また戻ってきたい、とおもえる人との出会いがあったことが、なにより一番うれしい。

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ATSUKINO(アツキーノ)

2006年〜日本でグラフィックデザイナーとして働いた後、2013年に渡英。スコットランドの The Glasgow School of Art で修士号(Communcation Design: Graphic Design)を取得。帰国後はアートディレクター、キュレーターとしてデザインディレクションとともに現代アートの展示企画制作なども行う。海外での生活、旅を通じて得られる新たな表現や人との出会いが次の可能性につながると信じて動く、旅するデザイナーでありアーティスト。現在は南米のボリビア、ラパスにてJICAボランティア活動中。デザイン教育環境の改善にあたっている。 http://nakanoatsuko.com/
https://shadow-candle.com/



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