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CodeGrit Jr開発日記: ポイント制にするかチケット制にするか問題

こんにちは、Teshi(@atsuhio)です。フィリピンに住みつつ、欧米の子供向けプログラミングスクールCodeGrit Jrを開発中です。オンライン英会話サービスも運営しています。

CodeGrit Jr開発日記は、これから自分でサービスを作ってみたい方に考え方を参考にしてもらえたら、という理由と自分が振り返るためのメモとしてかいております。

さて、今回はポイント制かチケット制どっちがよいのかという問題を考えます。

結論として、僕が運営する英会話サービスではチケット制、CodeGrit Jrではポイント制を取っています。

ポイント制とは

ポイント制(英語だとあまりポイントって使わないのでCodeGrit JrではCredit)というのは、例えば1円あたり10ポイントみたいなところを基本の交換レートにして、1000円分買ったらちょっとおまけして1100ポイントもらえます。というような仕組みです。結構良く見かけるのではないでしょうか?

ポイント制にするメリットとしては、例えば講師によって金額を分けたい時にポイント制だとやりやすいことです。チケット制だと細かく分けるのが難しいですね。また直前キャンセルに対して1レッスンの1/10のポイントがペナルティで引かれるよ。というようなことも出来ます。

反面デメリットとしては、講師によって異なるポイントを採用してしまうと、実際何回レッスン受けられるの?とか、点数低い先生は質悪いの?とか、不安を抱かせてしまう点があるかと思います。

チケット制とは

チケット制というのは名前の通りで、例えば月に8回レッスンを受けられるなら8枚のチケットをそのまま提供するという方法です。すでに述べた通り僕の運営するリンガルボックスはこの方法を取っています。

チケット制のメリットとしては何よりわかりやすいことかと思います。生徒側としてはポイントって何と疑問に思うこともなく、これは8回分のレッスンが受けられるということだなとわかります。

反面デメリットとしては、ポイント制のように講師によって料金を分けたり、キャンセル時にペナルティで一部のポイントを差し引くというようなkとは難しくなります。リンガルボックスの場合ですと、無期限チケットみたいなものを用意して通常のチケットと2つに分けていますが、それは講師がキャンセルした時などしか使えずポイントより自由度は少ないです。

CodeGrit Jrではポイント制を取ることにした理由

CodeGrit Jrですが、どっちにするか考えてみてポイント制を取ることにしました。簡単に書くと以下のような仕組みです。

1. 100ドルの通常プランだと毎月400ポイントが付与される
2. 講師によってポイントは変えず一率100ポイントで予約ができる
3. 生徒側への直前キャンセルなどのペナルティはなし
4. 講師側が直接キャンセルをしたり、レッスンをスキップした場合100ポイントより多めのポイントを生徒側に返却する

一応、これらの決定の全てに理由があります。

1. 毎月400ポイントにすることで月4回のみのレッスンを自然に強制する

なぜこうするのかというと、月に4回しかレッスンを受けられないことを自然に強制するためです。

毎週1回レッスンを受けられますよ、という風にすると1年は52週あるので月に受ける回数が平均で4.33回と4回を大幅に超えてしまいます。つまりその0.33回分は生徒側には認知されず、運営側でその分の料金を加算したりが難しくなります。

400ポイントであれば、ポイントが足りないので今月の最後の週はレッスンありません。と言えたり、ちょっと早めに更新して400ポイントを追加してしまうなどの方法が可能となるので0.33回分のコスト負担をなくすことを割と自然に実現出来ます。

2. 講師によってポイントは変えないことで不安を抱かせない

僕が実際にスクールなどを選んでいて感じたので割と多くの方が感じることなのでは?と思っているのですが講師によってポイントが使うと不安を感じます。これ実際何回レッスンを受けられるの?ポイント低い講師だとたくさん受けられるけどダメな講師しかいなかったらどうしよう?みたいなところですね。

実際のところ、英会話スクールなどにおいて講師の給与が売上に占める割合というのはそんなに高くありません。(僕の運営しているところは高くなっているので今下げる努力をしています;;)また一部給与の高い講師がいたとしても割合は少ないので全体のコストに与える影響はわずかなことが多いはずです。

そんなわけで、講師によってポイントを変えて不安を与えるよりも一率にした方がメリットが大きいと僕は判断しました。

補足すると英会話だとビジネス英会話講師と通常の講師で最低の給与が1.5倍くらい変わってくるのですが、こういう時はもう別のサービスとして互いに独立が良さそうです。レアジョブなどもそうしてますね。

3. 生徒側への直前キャンセルなどのペナルティはなしで不安を与えない

これは悩んだのですが、生徒側がポイントについて理解しないといけないことを最低限にするためにペナルティはなしにすることにしました。将来的には変えるかもしれませんが。

また、実際のところペナルティを与えることによるメリットよりもペナルティについての不満へのサポートや衝動的な契約キャンセルなどのコストの方が大きい気がしました。

そんなわけで生徒側は、講師の直前キャンセルでポイントを得られますがペナルティはないのでレッスンへの消費以外ではポイントは増える一方になります。

ただ、これによって生徒側が直前キャンセルをたくさんし出すと問題なので、そういうことをする生徒は監視して運営にお知らせがいく状況を作るなど対策は必要です。

4. 講師側が直接キャンセルをしたり、レッスンをスキップした場合多めのポイントを生徒側に返却する

これについては、単純に生徒側に同じポイントを返すよりも少し多めにした方が生徒側の怒りを抑えられるからです。レッスンキャンセルやスキップは起こらないのが理想ですが、インフラが貧弱なフィリピンではなかなか避けづらいので。

オンライン英会話では、キャンセルなどの対応では無期限チケットを返しているのですがこれは実質全く同じ1回分のチケットなので生徒側としては何も得てはいません。CodeGrit Jrではこれを修正しようと考えたのが今回の仕組みにした理由です。

正解は分からないのでやってみて修正

と、こんな感じで色々理由をつけてやっていますが実際のところこの仕組みがうまくいくかはやってみないと分かりません。例えばポイント返却の時の講師への負荷が大きすぎて離職率が高くなった、とかシンプルにしてるつもりだけど生徒にとってはシンプルじゃなかった。とかアメリカではポイント制は受け入れられなかったとか。です。

そんなわけで、これで一回やってみてうまくいかなければ修正という風に柔軟にやっていこうと思います。うまく行ったらオンライン英会話の方も同じ仕組みにしたり出来そうです。

今後も運営報告していきますので、サービス作りに興味があるという方は是非僕のTwitterやnoteをフォローお願いします!