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全ては波


宮沢賢治の『春と修羅』の序
わたくしといふ現象は

仮定された有機交流電燈の

ひとつの⻘い照明です

風景やみんなといっしょに

せはしくせはしく明滅しながら

いかにもたしかにともりつづける

因果交流電燈の

ひとつの⻘い照明です

本質を感じる大好きな詩である。俯瞰してみたらこんな感じに見えるだろう。

自然、社会、 地球、宇宙、この世、あの世、全ては相互に作用する現象に過ぎず、単に人間が暇潰しに現象に対して最もらしい意味付けをしているだけと捉えることも出来る。

一人一人はちっぽけな電燈の照明でありながら、今この瞬間の全体の中では欠かせない存在である。

私といふ電燈は全体の中ではのんびり明滅する存在だろう。

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