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妻の”生理前のイライラ”で悩んでいるあなたへ

今日も妻は機嫌が悪い。

表情は暗いし、会話も続かないし、なにをしてもすぐにイライラしている。

そんな日が月に数日は必ずある。

それが「生理前のイライラ」によるものだいうことを、ぼくがきちんと理解したのは子供が4歳になった頃だった。

それ以前、妻が「イライラ期」に入ると、妻もぼくも子どもたちも気持ちが落ち着かなかったけれど、今ではうまくやっていけてるんじゃないかと思う。

それは「生理前のイライラ」というふわっとした現象をきちんと理解して、それに対する打ち手を妻と一緒に打ってきたからだと思う。

妻の「生理前のイライラ」とぼくらはどう向き合えばいいのか?

そもそも「生理前のイライラ」とはなんなのか?

今日はこれらについて書こうと思います。

妻の「生理前のイライラ」で悩んでいる方の参考になれば幸いです。

「生理前のイライラ」とはなんなのか?

妻が「生理前でイライラするの」と言ってくれるようになってから、ぼくは妻の「月に数日ある不機嫌な日」が少しずつ苦痛ではなくなっていきました。

女性特有の現象を「苦痛」というのは申し訳ないと思うけれど、突然不機嫌になり、その理由も分からなかったあの頃は、なにが起こっているのかよく分かっていなかったんです。

妻の生理前のイライラがひどくなり、このままだと子どもたちにも影響が出そうだと思ったぼくらは、解決方法を一緒に探すことにしました。

調べてみると、女性の生理前のイライラというのはPMS(月経前症候群)と呼ばれる「症状」であることが分かったんです。

このサイトが詳しいですが、PMSとは女性ホルモンの分泌バランスが乱れることによって、精神面や肉体面に起こる不調のことを指しています。

日本産科婦人科学会のホームページにも詳しく書いてあります。

なんだか「症状」と言われると安心するというか、納得できるような気がしませんか?

それまでは単なる「イライラ」としか認識してなくて、(気持ちの問題ならどうにかならないのかな...?)と思わなくもなかったんですが

女性特有の「症状」であるならば避けようがないわけで、「気持ちの持ちよう」なんかで、どうにもできないんですよね。

うつ病の人に「ちょっと、暗い顔しないでよ」と言うようなもんですから。

そして、「症状」ならば治療方法があるわけです。

ぼくらが行ったPMS治療方法

生理前のイライラはPMS(月経前症候群)と呼ばれる「症状」であることがわかり、治療法があることを知ったぼくらは婦人科で話を聞くことにし、妻は病院に向かいました。

妻が婦人科でPMSの症状について相談したところ、ピルを処方されることになりました。

ピルって避妊のための薬としかぼくは思っていなかったんですが、排卵を止めることで、PMSの症状をやわらげることができるそうです。

こちらは、日本産科婦人科学会のピルに関する説明です。

排卵が起こり女性ホルモンの大きな変動があることがそもそもの原因なので、排卵を止め女性ホルモンの変動をなくすことで症状が軽快します。

低用量経口避妊薬(OC、低用量ピル)や低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬(LEP)は少ないホルモン量で排卵を止めます。

これらの薬は副作用が少なく、服用している期間だけ一時的に排卵を止めるものなので、服用を止めるとすぐに排卵が回復します。その後の妊娠には影響を与えません。
出典:日本産科婦人科学会

ピルに関しては、NETFLIXのドキュメンタリー(”性”をダイジェストの「避妊」の回)が一番分かりやすかったです。

ピルは1950年代にプエルトリコで初めて使われたんですが、実はそれは臨床実験も含まれていて(数百人が副作用に苦しみ、3人の人間が亡くなったと言われる)、製薬会社による非公式な実験だったそうです。

当時はピルに含まれるホルモンの量が多すぎたため、副作用に苦しむ人が多かったけれど、今ではホルモンの量は10分の1以下まで減らされ、副作用に苦しむ人は減っているそうです。

ピルに対する悪いイメージってそんなにないですけど、ぼくの妻は医師から「40歳以降は血管が詰まる病気になるリスクが高くなるからやめた方がいい」と言われました。

ピルの服用について、ぼくら夫婦で話し合い、試してみることにしました。

そうしたら、これが驚くほど効いたんです。

PMS対策としてのピルの効果と思わぬ副作用

ピルを飲み始めた数日は体調が悪くなったりもしましたが、徐々に慣れてきて、ピルを飲んでいる限りは生理前のイライラはすっかりなくなったんです。

「自分が自分じゃないような感覚」は消え去り、妻は心も体もすっかり健康になっていきました。

でも、思わぬ副作用があったんです。

それは、「性欲の減退」です。

減退というか、きれいさっぱり消えてなくなりました。

「夫に触れて欲しくないと思うようになってしまったんです」と妻は医師に相談しましたが、医師からは「そんな話聞いたことないな」と別のピルをすすめられただけでした。

「あたしが変な質問する患者みたいに見られて嫌だった!」と、妻を傷つけてしまったんですが、性生活に関して気軽に相談できる場所がないって、ますます性を表から裏に追いやろうとするみたいでどうなのって思うんですよね。

ぼくが行った泌尿器科は男性の性にも絡んだ話をしてくれたけど、婦人科ではそういうことがないようですね。

というか、男性の医師はそんな話を理解しようとも思わないだろうから、もっと性に理解のある女性の婦人科医師を増やして欲しいと思うんですが...

その後、妻は毎日ピルを飲み続けるのはしんどいということで、漢方薬に変えてしばらく飲んでいましたが、粒状の薬は飲みづらいということで、次第に飲まなくなっていきました。

服用しているのは喜谷實母散(きたにじつぼさん)のみ

妻の母がたまにくれる漢方薬に喜谷實母散という薬があるんですが、それを妻が生理前のイライラ時期に飲んでみたら症状が軽くなったんです。

もともとは、妊娠中に風邪を引いたときに飲むようにと義母から渡されていたんですが、生理痛、更年期障害、冷え性など、女性特有の症状に効くみたいです。

ついこないだも、妻のPMSがひどいときがあったんですが、これを飲んで少し寝たら血流が良くなったのか、汗をかくほど体が温まって症状が軽くなったんです。

ただ、ものすごくまずいんですよね。苦みが強いというか、すごく癖のあるお茶です。

あまりにまずいので、ぼくらは「まず茶」と読んでいます。

まずいんですが、この「まず茶」が今のところ、唯一、妻がPMSのときに服用している薬です。

ぼくも風邪の引き始めによく飲んでいます。

お茶なので、粒状の薬よりも読みやすし、ピルのように毎日忘れず飲み続けなくてもいいので続けやすいんだと思います。

うちのキッチンにはいつも「まず茶」がストックしてあります。

夫婦の「PMSへの理解」がもっとも効果的

ただ、ぼくらが「妻の生理前のイライラ」に振り回されなくなったのは、ぼくらが「生理前のイライラ」はPMSという症状であるということを理解したことが一番大きかったと思います。

症状だから本人ではどうしようもないんです。機嫌が悪くなる妻が「悪い」わけじゃないんです。

妻は生理前に疲れやすくなって寝込んでしまったり、子どもの相手をいつものようにできない時があって、それに罪悪感を感じてしまうのか、ぼくに「ごめんね」と言うことがあります。

でも、ぼくは「○○(妻の名前)は悪くないよ」と伝えるんです。

だって、子どもに近寄って欲しくないと思ってしまうのも、なんだか分からないけれどイライラして誰かに当たってしまうのも、疲れやすくて寝込んでしまうのも、妻の責任じゃないからです。

風邪をひいて寝込んでしまうのと同じように、それは「症状」だからです。

PMSという症状だからです。

妻も同じように、今はPMSだと思うことで、ムリをしないようになりました。

そして、妻がPMSだと分かっているぼくは、ムリをしない妻をケアすることが自然にできるようになってきました。

ぼくも疲れ果てていて、夫婦ふたりともぐったりしてしまう時もあるけれど、寝る前に二人でハグをして、「今日もお疲れさまだったね」と言葉を交わし合うだけで、疲れはスッと消えていくんです。

PMSと呼ばれる「生理前のイライラ」は、妻だけの問題ではなくて、ぼくら二人にとっての「共通の課題」となっているんです。

二人にとっての課題だからこそ、ぼくらは力を合わせて取り組んでいけるようになったのかもしれません。

妻の「生理前のイライラ」に悩んでいる方の参考になれたら嬉しいです。

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