泌尿器科医から教わった”男性更年期障害を防ぐ”ためにもっとも大切なこと
以前、ぼくは泌尿器科に行き、テストステロン数値を測ってもらったことがある。
その時の数値はホルモン補充療法をするくらい低かったが、リスクの方が大きかったため治療は断念した。
その時、医師はぼくにこう言った。
「とにかく、大人げない大人になればいいんだよ。」
実は、あの時、ぼくは医師からもう一つのテストステロンを上げる方法を教えてもらっていたのだが、あえて記事に書かなかったことがある。
あまりにポリコレに触れる話題であり、女性の中には不快に思う方も多いだろうなと思い書かなかった。
だけど、世間では男性更年期障害(原因はテストステロンの低下)が取り沙汰されており、鮭や貝を食べればいいなどと本質とズレてるんじゃないか思われる解決策が主張されているのを見て、今回あえて記事に書こうと決意した。
この記事を読んで不快に思う女性は多いと思う。
だけど、あの日、医師から言われたこの言葉は考えさせるものが多かった。
「女性をたくさん見なさい」と泌尿器科医は言った。
テストステロン分泌量を増やす方法として、医師は「肉を食べること、運動すること、勝負事をすること」をぼくにすすめました。
医師が言うには「大人気ない大人になればいいんだよ」と。
そして、同時に「実はこれが一番大事なんだけどね」と言いつつ、ぼくにもう一つの解決方法を教えてくれたんです。
「女性をたくさん見ることだよ。街を歩いていても綺麗だなと思う女性っているでしょ?あぁ、素敵な人がいるなって思うだけでもいいのよ。
テストステロンが落ちると女性に興味なくなっちゃうから、ちょっとでも素敵な女性がいたら、あぁ素敵だなって思うようにするのが大事なのよ。
あの子が一番、この子が二番って勝手にランクづけするとかさ」
まぁ、素敵だなって思うくらいならできるかな。うんうんとぼくは医師の話を聞きました。
「例えば、この病院に看護師さん何人かいるでしょ?」
と医師は言い、後ろを振り向いた。後ろでは女性の看護師さんが仕事をしている。
「あの人が一番綺麗、あの人は二番って感じで、頭の中でランクづけするのよ。すると女性への興味が増して、テストステロンも上がるのよ」
真後ろに看護師さんがいるのに、よくそんなこと言えるな…と思いましたが、医師はふざけているわけでもなく、真剣にそう言っていたんです。
ポリコレ&パワハラにバリバリ触れる発言を医師はしていたけど、実はぼくが読んだテストステロンに関する専門書にも「テストステロンは不特定多数の異性との性交渉で最も上昇する」と書かれていたんです。
ぼくが会った医師は、「うちの病院の看護師さんをランクづけする」という発言をパワハラとかポリコレだと思っていないんですよね。
看護師さんから訴えられることがなくて、イヤになった看護師さんがただ辞めていくだけだったんだと思うんです。
ここにヒントがあると思うんです。
女性との距離を縮められない現代の男たち
ぼくらが働く企業はセクハラ対策がガチガチにされているので、そんなこと言おうものなら速攻で社内通報されて、場合によっては降格になりますよね。
実際、昔働いていた会社の女性社員が「あの人が下の名前で呼んでくるのがイヤなんです。やめてくれないんです」といったクレームを会社に入れて、その男性が左遷させられるといったことがあったんです。
そうなると、なにを言ってもパワハラで訴えられるんじゃないかと怖くなりますよね。特に男性更年期障害が始まる40代以降の男性は、女性にとっては望んで近づきたくない相手ですから。
それに、そもそも女性との距離の縮め方がわからないという男性も多いと思うんです。
ぼくのまわりの未婚の中高年男性を見ていても、女性との距離の縮め方が分からないんだろうなと思うことが多いです。ぼくも気をつけていますが、全然受けないジョークとか言っちゃうんですよね。そして、それが受けていないことに気がつけないんですよね……。
悲しいことに、そもそも女性との距離の縮め方が分からないのに、世間ではセクハラに厳しくなっていて、いつ女性から訴えられるか分からない。
そうなると、ますます女性との距離をあけるようになっていきますよね。
そして、ここ2年間のコロナ禍によって、会社以外の場所でも女性と会う機会が減りましたよね。それによって、ますます女性から縁遠くなっていったんだと思うんです。
結婚していても、夫婦関係が悪いと夫婦の距離感も開いていくので、自分の身の回りの唯一の女性である妻とも縁遠くなっていく。
気がつけば女性と接することがまったく生活を送っていた。
そんな人って少なくないと思うんです。
セクハラやポリコレを恐れる生活を送るようになったことで、女性との接点がなくなり、その結果としてテストステロンが低下し、男性更年期障害になった人もいるんじゃないかと思うんです。
女性との接し方を学ぶこと
ただ、「女性との接し方」をきちんと身につければ、これって防げると思うんですよ。
セクハラが怖くて女性社員に余計なことを言えない人はいるけど、「余計なこと」を言わなければいいだけで、その女性が心地よいと思えるコミュニケーションが取れれば、それでいいと思うんです。
ぼくの周りで50代なのにすごい女性に人気のある人がいるんですね。
その方は、いつも笑顔で、自虐すぎない冗談を言い、相手を立てる発言をし、物腰がすごい柔らかいんですね。
いつも相手を楽しませようとしているんです。
きっとその人はセクハラやポリコレに引っかかることはないと思うし、女性からの嫌悪を恐れて声をかけることをためらうこともないと思うんです。
また、別な方は50代後半だけどいつも身なりを綺麗に整えていて、髪型にも服装にも気を使っていて、同じように物腰がすごく柔らかいんですね。
一声で言うと「モテるおじさん」なわけです。
それから、ぼくが呉服会社で働いていた頃に、女性のお客様からすごい人気のある「おじさん販売員」がいたんです。
太っているし、外見がいいわけではないんですが、めちゃくちゃ冗談がうまくて、気がつけばみんな大笑いしているんですよね。
自虐と相手への適度なディスりを織り交ぜながら、気がつけばそこにいる誰もがその方の話に引き込まれているんです。
女性との縁に困ることがなかった彼らに共通していたのは、「女性との接し方」を知っていたことだと思うんです。
どうすれば、女性から嫌悪されずに、むしろ好かれるようになるのか?
どうすれば、女性からもっと話したいと思ってもらえるようになるのか?
それを知っていたんだと思うんです。
きっと、彼らは男性更年期障害に悩まされることはないと思います。
テストステロン低下による男性更年期障害を防ぐためには、「鮭や貝を食べること」よりも、「女性との接し方」を学んだ方が早いんじゃないかなって、ぼくは思っています。