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IT時代に、紙に書く。

『ゼロ秒思考』/赤羽雄二/ダイヤモンド出版

A4のメモ用紙に1分で4~6行のメモを書くことで、心を穏やかに保ち、気持ちを整理しつつ素早く深く考えるゼロ秒思考が身につく。

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『反応しない練習』では、感情をあるがままに理解することが重要だった。並読していた『ゼロ秒思考』(『東大読書』のパラレル読みを実践)はより具体的に感情や思考を言葉で捉え、素早く深い思考を学んだ。

非常に良かった。オススメ。

悩みや感情は紙に書き出してすっきりすること。

悩みはあって然るべきものだ。
悩まない人間はいない、悩みは尽きない。
肯定の土台から始める。
「反応しない練習」では、”呼吸に集中して感覚をつかむ”やり方だったが、ゼロ秒思考ではあるがままに紙に吐き出すことを薦める。

悩みは、頭で考えるうちに時間や脳みその容量を食らう。
明くる日も同じ悩みや感情が浮かぶなら、同じように書き連ねればいい。
何度も書くうちに言葉が洗練され、頭も整理されていく。

・思い、悩み、考えるには、コストがかかる。
・整理して管理するには、コストがかかる。

著者は人の頭の良さに信頼を置いている。元来人間は頭が良いものだと。
A4紙にメモを書き連ね続けることで、悩みや感情は脳みそが整理してくれて、思考は洗練される。

紹介:A4メモ術

具体的には、A4紙1枚に
・1分
・1テーマ
・20~30文字を4~6行
・×10枚(10分)
を書く。筆者曰く3週間~1か月の継続で効果が出る。

ネットの拾い画像は参考までに。
さらに詳しくはぜひ本書で。

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思考コスト、整理コストって、重要視されない。

実は耳の痛い話。
何かに悩み、思考を整理するとき、人は達成感を感じる。
何も結果は出ていないのに。
悩みを吐き出しながら、頭で整理する。
脳の処理コストを鍛えながら、空き容量を増やすイメージ。

文中では情報収集に関してズバリ。
「いやな判断を先延ばしにするために情報収集を延々と続けるのではないか」…痛烈。しかし現実。決断をしなければ目に見えたリスクはない。

『反応しない練習』も、無駄な決断をしない、判断をしないと強調していた。裏を返せば、重要な事は決断をしろ。

整理に関してもズバリ。
「ノートは分類できないし、殴り書きできない。PCはササっと図が描けない。」
ふわりとしていて捉えどころない”生の思考”を掴み、思考を重ね頭を整理するにはA4紙に即時にメモするのが効果的。
大事なのは速く、深く思考すること。ゼロ秒思考の哲学が垣間見える。
(最近はiPadとApple Pencilがあるからだんだんテクノロジーが追い付いてるかもしれませんが…。)

そもそもゼロ秒思考を可能にするのは
考える力と、問題意識の高さ。

そもそも「考える」って言葉、めっちゃ曖昧。
「考える」とは
・現状を把握し
・課題を整理し
・解決策を導き出し
・強力な意志の力で実行する
こと。著書と同様元マッキンゼー、「イシュードリブン」を書いた安宅和人さんも似た言葉を述べていた。
ビジネスだけでなく、旅行や結婚、引越しにも通ずるだろう。

そして問題意識を高く持つ。
そもそも普通に平凡に生きるなら必要ない。
悩みを解消したいとか、夢を実現したい、そんな強い問題意識が前提。
現状に満足しちゃいけないなとつくづく。


『ゼロ秒思考』、読んで率直には「簡単じゃんこれ!やってみよ!」
一日経って思う、簡単でシンプルなことは続けるのが一番難しい。

正直、著者も読んだ人の1%くらいしか続けないと思ってる節ある。
「方法は簡単だから紹介するけどたぶんお前には続かないよ~」って感じ。
思う壺にハマって、「なぜ決意したことが続かないのか」を早速メモする。(結論は、「他人と約束すれば続ける可能性が上がる」でした。ゼロ秒思考フレンド募集中)


今週はまさかの2本出し。
備忘録みが強くなってきた。
でも、それでいい。
シンプルに、大事だと思う部分を書くことに集中する。

結局のところ、「雨垂れ石を穿つ」

その他本文中で紹介した本

「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書www.amazon.co.jp 1,510円(2020年08月10日 06:52時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する

なんか、本の宣伝マンみたいになっちゃったな。

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