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中高生の頃から聴いてきたBUMP OF CHICKENのライブに、28歳にして初参戦した話

終わった直後のメモに「祝福」とだけ書いてある。
BUMPの曲は、祝福なんだな、とか、何とか祝福しようとしているんだな、みたいなことを、ライブ中盤の「GO」を聴いたときに思ったのでした。

タイトルの通り、中高生のときから聴き続けてきたBUMPのライブ、be thereツアーの長野公演Day1に参加しました。BUMPのライブに参戦するのは初めてでした。

ちなみに「GO」という曲は

“心が宝石を生む度に 高く浮かべて名前付けた
 忘れられてもずっと光る 星空は君が作ったもの”

とか、

“とても素晴らしい日になるよ 選ばれなくても選んだ未来”

とかって歌う曲です。
選ばれなくても、とかそういうハッピーではない要素も抱えながら、でも君にとっての光を見出すのは君だと歌ってくれる曲。

BUMPに限らずですが、今まで何度も聴いてたはずだけど突然歌詞の良さに気付く瞬間とか突然歌詞が刺さる瞬間ってあって、この曲は今回のライブで良さに気付いた(気付かされた)曲だから、きっとこれからずっと特別好きになるだろうなと思います。

中高生の頃に好きだったバンド、RADWIMPS、Base Ball Bear、SEKAI NO OWARI、そしてBUMP OF CHICKEN。

BUMPを知ったきっかけは覚えていないですが、確実に接点があったのは、中学生の頃、好きな小説で読書感想文も書いた『一瞬の風になれ』で主人公の大切な曲が「ダイヤモンド」だったこと。
高校生の頃、部活のモチベーションを上げるためのWALKMANのプレイリストに「バトルクライ」は絶対に入れていたこと。
中高で通っていた整骨院の先生はなぜか「キャッチボール」が好きじゃなかったこと(それ以外が好き、と言っていたので覚えている)。

ちなみに大学生のときには音楽サークルの演奏会で、「車輪の唄」をピアノで弾いたし、引退演奏会では「魔法の料理 〜君から君へ〜」を弾きました。

伸びのある耳慣れた歌声。大好きで勇気が出て試合前によく聴く曲。(佐藤多佳子『一瞬の風になれ 3 ドン』p.317)

最新アルバムを追っていた時期には偏りがあるのですが、まあ大切な曲がずっとあったのは間違いない。
でもライブには行ったことがありませんでした。

それは行かない理由があったというよりは、行く理由がなかったという方が近いんですが、私ラブライブ!シリーズが好きでして、たまたまそのラジオ(キャスト2人がシリーズにとらわれず音楽をテーマにしているラジオ)で2人とも好きというBUMPの話が出て、その1人がライブにも行くんだけどMCが良い、自分が舞台上で表現したい・ファンの皆さんに伝えたいことそのもの、みたいな話をしていて、MCが良いっていうのが気になって、ずっと行ったことないけどこれを機に行ってみようかと思ったのでした。ありがとうなこちゃん。

結論、本当に本当に行って良かったし、また行きたい。。。
あともっと色んな曲を身体に染み付かせてから参加したい。

BUMPのライブ、行ったこともなければちゃんと知ろうとしたこともなかったので、dTVで去年のライブを有料配信すると知ってさすがに予習しようと見たんですが、そこで初めてこんなに昔の曲もやるんだ?! とびっくりしました。
確かにアルバムを引っ提げてのライブとかじゃないけど、でもこんなに時間軸広く色んな曲をやるんだ……!? という衝撃。

今回のセトリ(4月1日公演)をアルバム別に整理してみると、こんな感じらしいです。

〜全20曲中〜

・THE LIVING DEAD(2000):1曲
・jupiter(2002):2曲
・ユグドシラル(2004):2曲
・orbital period(2007):2曲
・COSMONAUT(2010):1曲
・RAY(2014):3曲
・Butterflies(2016):1曲
・aurora arc(2019):1曲
・2000年以降楽曲:7曲

BUMP OF CHICKENという概念を浴びる、みたいな時間だったなあ、と思いました。
結成26年の数々の曲の中から抽出されたセットリスト。。。

私が中高生のときに特にがっつり聴いてたのは多分「orbital period」とカップリング集「present from you」までで、「COSMONAUT」以降はリアルタイムでずっと追ってたわけではなかった気がします(定期的にそろそろ追いつかなきゃってなる感じ)。でもそれまでの曲数と新しめの曲の数が同じくらいってすごくないですか……。

中高生のときってまだサブスクとかもなくて、CDを買ったりレンタルしたりして、PCに取り込んで、それをWALKMANに入れて、みたいな作業をしてたんですけど、だから今私が音楽を楽しんでいるより全然深く狭く聴いていて、あの頃に聴いてた曲ってまじでまじで脳みそに染み付いてるんですよね。
曲名覚えてなくても流れてきたら歌える曲ばっかり。

そういう曲たちのイントロが流れてくるともうよく分かんない感情でいっぱいになってむしろ溢れて謎の涙を流すという瞬間が何箇所もありました。

BUMP OF CHICKENという概念を浴びる、みたいな時間だったと先ほど書きましたが、本当にBUMP OF CHICKENはずっと地続きで歌い続けてるんだなあということを実感した時間でもあったと思います。
そして謎の涙は多分、15年前?とかの中高生だった自分と、今の自分が地続きであることの証明でもあって、こういうところが好きだったっていうのを思い出すと同時に違う部分で泣けてきたりもするから、かつての自分と今の自分が違うことの証明にもなる。
でもそういう、変わってないことや変わったこと、あらゆる自分を愛していいと歌っているのがBUMPの楽曲だと思うので、いや本当に、祝福された時間でした……。

バスで向かったので、サービスエリアの桜

そう、MCが気になるというモチベーションでライブに行ったんですが、そういう意味ではライブに行かなきゃ知らなかったことがあったから本当に行ってよかった。

本当に、こんだけずっと知ってたのに知らなかったのは、藤くんは聴き手であるファンに向けて、「君たち」とか「みんな」とかじゃなくて「君」を主に使うんですね。
「君たちがいたから完成する曲がある」じゃなくて、「君がいたから完成する曲がある」っていう言葉選びをするんですよ。
アーティストのライブでこんな風に自分に届けられている実感をおぼえさせてもらったのは初めてかもしれない。。。

Silver Jubileeの配信を見ていて、(うろ覚えだけど)「ここにいる2000人分との1対1」というのを言っていたのを思い出しましたが、本当に、1対数千人じゃなくて、1対1×数千人分、をやってるんですね。

「君」当事者になることのパワー、本当にすごかった。。。
そういうMCのあとに聴く曲、全然響き方が違うし。

BUMPの曲って大抵登場人物は「君」と「僕」あるいは「僕」と「僕」だと思うんですけど、MCでも「君」と呼びかけられると本当に、これは僕の曲だって思えるんですね。

でも僕だけの感情で僕だけが愛せる僕、みたいな気持ちと、でも僕の感情をこんなにも解像度高く歌ってくれる人がいる、僕と同じ感情を抱えている人がこんなにもいる、一人じゃないかもしれない、みたいな気持ちの両方が与えられるから、すごかった……。

新曲の「窓の中から」は、「この体だけの鼓動を」「この胸だけの感情を」「他の誰とも分かち合えない全てで」と歌いつつ、「同じように一人で叫ぶあなた」がいて、「君と出会えて良かった」けど「一人で多分大丈夫」だから、多分自分だけだと感じることと自分だけじゃないと感じることが両立してしまうことは不思議じゃないんだろうなあ。
そういう自分で生まれてきたこと、そういう世界に生まれてきたことを肯定したいと願わせてくれる力を、BUMPからもらっている、と私は思います。

「君」になったこと、そう呼びかけられたことをずっと大切にして抱きしめて生きていけると思いました。大袈裟かもしれないけど。でも絶対忘れないなと思う。

あと私にとっては久しぶりの(というか、コロナ以来初の)声出しライブでした!
まじで楽しかった。。。
いっぱいウォーオーとかイェーへーって歌いました。ていうか叫んだというか。

なんかもう鬨の声みたいだなって思いました。これも大袈裟かも知んないけど、でも新曲かなあ〜、ウォオー系(?)のときに拳突き上げながら歌ってて、そう思ったんですよね。

BUMPのオーイエーはネタ化されることもあるけど、言葉にならない/しない部分の歌なんだなと思ったりしました。

ちなみに席も見やすくてよかった!

もうなんか語れることはいくらでも出てくる気がするんですけど、当たり前に歌がめちゃくちゃ上手かったこととか、新曲お披露目に出会えてラッキーすぎたとか、やっとお披露目できたことにはしゃぎすぎてその次の歌い始めミスっててかわいかったとか、グッズ買えて嬉しかったとか、色々あるんですけど、でもとにかく、今思っていることは、また絶対行きたい。。。

日曜日の公演とか他の公演のセトリを知ってうわこれもやったの……? ていうかこれもやるの……? みたいなのがいくつもあって、可能性があるならそれだって生で聴きたいけど?! みたいな曲がたくさん頭の中にあります。くぅぅ。

何にせよ行こうと思えば行けることがわかったので、次の機会もちゃんと行こうとしようと思います。BUMP以外のこれまで好きになってきたバンドもライブ行きたいなとぼんやり思っています。
あ〜本当に楽しかった。
ライブに備えてBUMPの曲全体的に聴き直して好きな曲がまた増えている最中です。
曲について書くnoteもまたそのうち書きたいな。

2023年4月1日、BUMPのライブ初参戦。
大切な1日になったので、今回のnote書けてよかったです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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