#14 突然ですが、編みものの話です。
共同管理人の中島小百合(ユリ)です。本日は、突然ですが、編み物の話です🧶先にお伝えしておきますが、抱腹絶倒です。公共交通機関で読むと危険です(笑) それではナガタさん、よろしくお願いいたします~!
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こんにちは。ナガタと申します。
下手の横好きながら、趣味で編みものばかりしているオストメイトでない(ストーマなし)メンバーです。
オストメイトになんの接点もなかったわたしが、どういうわけかストーマパウチをデコることになった顛末を書こうと思っていましたが、結局ほぼ編みものの話になりました。
秘密結社アッと♡ストーマとの出会い
2021年の春、世の中はコロナ禍。
仕事がリモートになったこともあり、”おうち時間”を手に入れたわたしはやりたい事リストのひとつを今こそ実現しようと動いていたところでした。
「羊の毛を刈るところからセーター編みたい」という個人的なプロジェクト始動です。(余談ですが先日このPJは無事完結しました)
スピンドルを手に入れたこと、牧場に直談判して毛刈り体験してきたこと、汚れた原毛を洗ってどうにかはじめての毛糸が紡げたこと。
ひとつひとつの工程が楽しくて、世間の自粛ムードをよそにばんばんSNSに投稿してたんですね。
そんなある日、友人であるレナ(秘密結社管理人)から秘密結社へのご招待メッセージが送られてきました。すべての文に「!」が付くほどのテンションたかぶり具合で。
最近レナがわたしの編みもの投稿にすごく食いついてくれるなとは思っていましたが、なぜわたしにこのお誘いが来たのかはとても謎でした。わたし自身はオストメイト当事者ではないし身近にもいないし特別な知識もない。
古い友人からの突然のお誘いはあやしいビジネスか宗教か……と頭よぎったものの……
もうね、秘密結社を名乗ってる時点であやしさ振り切れてるし、むしろ人選の意味不明さゆえに、なんか楽しくなりそうに思えて即決で参加を決めました。
いきなりのミッション
オストメイトでないメンバーを代表してデコパウチデビュー
訳もわからず飛び込んだこのご縁をまだ咀嚼しきれてないうちに、手芸好きを見込まれてあれよあれよと“パウチなるもの“をデコる権利を掴まされることに。
秘密結社のもう一人の管理人でオストメイトの中島小百合(ユリ)さんが早々に各社のキャップ式パウチの現物を送ってくれました。
いまさら説明不要かもしれませんが、オストメイトっていうのはなんらかの理由で消化管の一部をショートカットしてお腹に出口(ストーマ、人工肛門)を設けている人のことで、お腹に排泄物を受け止める袋をペタッと貼って生活しているのですね。
その袋がパウチです。
パウチにはいろんな種類があって、生活様式やストーマの造設位置や排泄物の状態などによって使い分けるようです。
表面は透明なフィルムかまたはその上を覆う薄ベージュやグレーの不織布でできています。袋の裏面にはストーマを出す穴と周囲の皮膚に貼り付ける粘着材、下のほうには排泄物を棄てる口がある、というのがだいたい共通の構造。
なんせ数日前までオストメイトのことをろくに知らなかったので、パウチを観察してはネットで調べたりあれこれメンバーに聞いたり自分のお腹にパウチを当ててみたりうんちの形のスーパーボールを投入して取り出せなくなったりしながら挑みました。
さて、まずは基本中の基本、シールでデコパウチ。
ちょうど家にあったシール絵本『かおノート』がフィルム系のシールで耐水性もあり使えそう。お顔をつけてあげました。
ブルー系の目鼻を選んだせいか、やや物憂げな表情ですがそれもよろしいかと。
デコパウチエキスパートなオストメイトのメンバーから学んだ「パウチの下半分をメインにデコる」というセオリーをいきなり破ってしまいましたが気にしないことにします。
どこまでがデコパウチなのか?デコパウチの亜種誕生
お顔をつけると服を着せてあげたくなる性分です。パウチの素材自体が肌の色に近いのでちょっと裸んぼうみたいですしね。
王道のシールデコパウチもそこそこに、パウチさんのセーターを編むことにしました。
いろいろ調べても参考になりそうな手編みのパウチカバーの前例は見当たらず、もちろん一般的なカバーの使い方も知らないから、とにかくやってみるのみ。
こだわったのは3点。
・パウチへの着脱が簡単なこと(想像)
・カバーを外さないで中身の排出が出来ること(想像)
・一筆書きで編めること(編みものの醍醐味)
排出口部分をどうするか迷ったのですが、そのまま長めのリブで覆ったら萌え袖っぽくなりました。袖をまくればキャップが出てきます。
お顔が見えるようにあえてパウチさんを逆向きに入れています。
ふざけてる!使いものにならない!って怒られるかな…とちょっとビビりながら、出来上がりの写真をメンバーのみなさんに見せたところ、意外にも好意的な反応をいただきました。
逆向きに入れたのが功を奏したのかどうか、カバーというよりマスコットキャラ的な扱いで、ドクダミ咲く野に放たれたりこのnoteのアイコンに採用されたりという名誉にもあずかりました。この展開は想定外。
パウチさんの萌え袖セーターの編みかた
さあ季節はすっかり秋、編みものの季節です。
せっかくだからパウチさんのセーターを編んでみませんか?
シャツの裾からチラ見せニットパウチ、きっと可愛いと思うなあ。
(実はまだ誰も実際に装着してないのでちゃんと付けられるのかは保証できません。)
ちなみにネオンピンクの毛糸は100均で買ったアクリル毛糸で、2玉使いました。
正直なところ、ちょっと試作してみるだけのつもりで安いのでいいやと選んだものですが、その発色、肌触り、抗菌防臭機能、お値段。
万が一汚してしまった時にもザブザブ洗ってもokの、まさにパウチカバーのためにあるような運命の毛糸…というのは言い過ぎかもしれないですが割とよかったです。
素人の考えたもので改善の余地はまだまだありそうですが、編みかたをざっくりご紹介します。
●材料と道具
・並太くらいのお好きな毛糸
・8号棒針、6号棒針
・とじ針
●STEP 1
袖口(?)から輪に編みはじめます。ゴム編み部分は6号棒針、ほかは8号棒針を使いました。
28目の作り目をする
1〜15段目: 増減なしでゴム編み
16〜30段目: 増減なしでメリヤス編み
31〜45段目: 奇数段で増し目
31段目:(表目、増し目、表目x12、増し目、表目)x2
32段目: 表目x32
33段目: (表目、増し目、表目x14、増し目、表目)x2
34段目: 表目x36
《同様に増し目を繰り返す》
45段目: (表目、増し目、表目x26、増し目、表目)x2
46〜60段目: 増減なしでメリヤス編み
●STEP 2
正面側を平編みで編み進めます。
1段目: 表目x30(残り30目は針に休ませておく)
2〜30段目: メリヤス編み
31〜38段目: 奇数段で減らし目
31段目: 表目、二目一度、表目x24、二目一度、表目
32段目: 表目x28
《同様に減らし目を繰り返す》
37段目: 表目、二目一度、表目x18、二目一度、表目
38段目: 表目x22
39〜42段目: 毎段減らし目
39段目: 表目、二目一度、表目x16、二目一度、表目
《同様に減らし目を繰り返す》
42段目: 表目、二目一度、表目x10、二目一度、表目
●STEP 3
裏返して外周からネック周り(?)を輪に編みます。ゴム編みだけ6号棒針です。
1段目: 針に掛かっている14目を表編み、続けて傾斜部から12目拾う、鉛直部から20目拾う、休ませてある30目を表編み、鉛直部から20目拾う、傾斜部から12目拾う
2〜5段目: 傾斜部の12目を除く各部の両端(白線の印のところ)で毎段減らし目
6〜11段目: 増減なしでゴム編み
仕上げ: ゴム編み止めをして完成です!
※ 細かいテクニックは編み物教本やネット上でもきっと見つかりますので参考にしてください。
※ 前面はメリヤス編みで説明していますが実際には縄編みを入れてます。アレンジはご自由に。
※ お使いの毛糸やパウチ形状に合わせて目数・段数は適宜調整してみてください。
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