名もなく貧しく美しく しってますか?
実家に寄ったら、父にちょっといい映画があるから見なと言われ、色々な話を一旦 傍に置いて黙ってみた。
wowowで少し前に流れた映画で、「名もなく貧しく美しく」という映画だった。
白黒映画で最初内容もわからず、半信半疑でみたが、すぐに引き込まれ、終始余計な会話なく見入ってしまった。
この映画は東京大空襲から始まり、終戦後の困難な時代を生きた聾者の家族の物語であり、手話が多く使われる。
私は1年半前から手話を習い始めていていたので、父がもしかしたら色々考えて録画してくれたのかもしれない。小さい頃、父世代はだいたい学校で見たと言っていた。
1961年に公開された映画みたいだが、映像の見せ方、流れる音楽、どれをとっても美しく、素晴らしい映画で、日本映画を誇らしく思えた。主演の高峰秀子さん、小林桂樹さんの演技に終始沈黙、圧倒された。
実家に寄ったら、ついつい甘えて泣き事、いい訳を無意識に言ってるかもしれないが、終戦後の悪い時代に強く生きる家族をみて、なんだかモヤモヤしたものが、スッとし、今から頑張ろう。今日一日は泣き事、言い訳はやめようと思った。
もしかしたら父も私の顔をみて、黙ってこの映画みろと言ってくれたかも。
色々なトラブルの中で、列車の中での手話の会話はグッときた。日本映画が世界に誇る負けない名シーンである。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?