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全米オープンゴルフ プレビュー①

 今月16日から全米オープンゴルフ選手権が、ノースカロライナ州パインハーストヴィレッジのパインハーストリゾート&CCパインハーストコースNo.2で開催されます。
 ドナルド・ロス設計の名コースで4回目の開催です。
 これから何回かに分けて注目選手を紹介します。


1.全米プロでメジャー初優勝しこの勢いでメジャー連勝を狙う、ザンダー・シャフリー(シャウフェレ)

 先月バルハラで開催された全米プロでメジャー初優勝。
 これまでスタッツの高さと安定感あるプレーは周囲が認めるものの、肝心な勝負所で決めきることができずに苦汁を飲まされ続けたシャフリー。
 全米プロ前のウェルズファーゴ選手権でもロリー・マキロイに最終盤で逆転を許し、優勝をさらわれました。
 しかしこれがシャフリーにとっての発奮材料となり、大会を通じてボギーが2つ、ダブルボギーが1つと安定した内容。
 そして決めれば優勝のバーディーパットを見事に決め、今までのシャフリーとおさらばしました。
 パインハーストも総合力が試されるコースの1つ、精神面で充実しているシャフリーが優勝候補の筆頭に挙げられてもおかしくありません。

2.先月はいろいろなことが起きたがスッキリ解決し新たな気持ちでメジャー2冠目を、スコッティ・シェフラー

 シェフラーにとっての先月は波乱万丈でした。
 メレディス夫人が待望の第1子を出産、家族を授かり安心した気持ちで全米プロを迎えましたが、まさかここでいろいろなことが起きるとはこの時知る由もありません。
 初日を安定の上位スタートで迎えた2日目、コース近くで交通事故が起き道路は渋滞、スタート時刻を遅らせる異例の事態に。
 早くコースに到着しウォーミングアップをしたいシェフラーですが、警官の指示に従わなかったことにより警察のご厄介に。
 いろいろフラストレーションが溜まる中でもスコアを纏め、さすがの精神力と言われましたが、3日目は以前から決まっていたキャディ、テッド・スコットの私用により別のキャディと組んでラウンドしましたが、今年初となるオーバーパーをマークし、メジャー制覇とはなりませんでした。
 その後検察が告訴を取り下げ、晴れて自由の身となりました。
 いろいろとあった先月のことを”笑い話”にして、メジャー2冠目を目指します。

3.”お一人様”になったプライベートとは裏腹に、開幕直後に比べ調子が上がってきたのは好材料、ロリー・マキロイ

 先月7年間共に歩んできたエリカ・ストールさんと離婚し、再び”お一人様”になったマキロイ。
 しかも自身のお得意様大会である、ウェルズファーゴ選手権4度目の優勝翌日の出来事でした。
 全米プロ開幕直前にも記者からこのことを問われても、ノーコメントを貫き通し大会に臨みましたが結果は12位で終了。
 復帰戦となったカナディアンオープンは4位、慣らし運転としては上々の戦いぶりでした。
 今年ドバイで優勝したはいいものの、渡米直後はなかなか調子が上がらず苦戦が続いたマキロイでしたが、シェーン・ローリーとペアで戦ったチューリッヒクラシックで優勝してからは調子は上向きであることは事実です。
 10年前のパインハーストを知っている経験を生かせるでしょうか?

4.今年のメジャーはともにトップ10入り、尖ったものが丸くなったことで新しい自分を発見、ブライソン・デシャンボー

 今年のメジャー2戦は共にトップ10入りをしているデシャンボー(マスターズ:7位、全米プロ:2位)。
 特に全米プロではシャフリーを猛追し先に20アンダーでホールアウトしましたが、最終ホールシャフリーがバーディーを奪い1打差で終了。
 それでもメジャーの舞台でデシャンボーは、輝きを見せました。
 一時はフィジカル面で他の選手を圧倒した時期もありましたが、再び元の体型に戻したデシャンボー。それでも豪快なスイングやアイアンの長さが一定、ボールの自主研究など専攻した物理学を生かした用具選択は健在です。     
 大学の先輩である、ペイン・スチュワートが四半世紀前に優勝した同じ舞台で、4年ぶり2度目の栄冠を狙います。

5.今年のメジャー2試合とも最終日最終組ながらトップ10止まり、払拭してキャリアグランドスラムに王手を、コリン・モリカワ

 昨年のZOZOチャンピオンシップで優勝し、今年は優勝がないながらも安定したスタッツを残しているモリカワ。
 マスターズ、全米プロともに最終日最終組という、優勝を狙うには一番ところからスタートするものの、メジャーという重圧からミスをしてしまい、タイトルを逃す結果に。
 トップ10に入ったとしても、満足はしていないはずです。
 全英オープン、全米プロとすでにメジャー2冠のモリカワ。全米オープンを獲ればキャリアグランドスラムに王手をかけられます。
 パインハーストは第2打以降が勝負と言われている中、得意のアイアンショットで活路を見出してチャンスを掴んでいきたいところです。
 

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