sports3を調べてみる その1

では、sports3とはどういうものなのでしょうか?

1.sports3コミュニティ

「スポーツの未来を共創しアスリート、アーティスト、サポーターがハッピーになるポップなコミュニティの発展」

 sports3は、現役および引退したアスリート、クラウドファンディングなどの寄付に頼らないスポーツコミュニティを支援する体制を構築するための創造するために、web3によってスポーツ業界を持続可能なものにしていくという使命をもって活動しています。

2.sports3プロジェクト発起人
 2012年ロンドン夏季五輪・男子フェンシング団体で銀メダル獲得に大きく貢献した、太田雄貴さんです。
 2020年東京夏季五輪(2021年開催)の誘致運動でもおなじみですね。

 太田さんは以下のことを説いています。

・アスリートの課題
 陽の目をみているアスリートはほんの一部であり、その裏にはたくさんの陽の目を見ないアスリートがいる。
 アスリートたちは毎日の練習に費やし、そこでの熱量は皆が同じに費やしても、勝者にしか目が向かないのが現状である。
 「勝つこと」以外に、社会的に認知されているIMPACT(価値や影響力)の産み方が形成されていないことも一因であると考えている。
 その問題解決に向けて、現役の時からIMPACTの産み方を意識し、やっていけることはいろいろある。

 常に勝者にはスポットライトが当たり、マスコミからの取材でこれまでの生い立ちや練習などが紹介されてますが、それ以外はほとんど情報が入ってきません。
 すべてのアスリートにおける練習・試合に臨む態度などから、我々の日常生活に生かしていく術から学ぶことはたくさんあるのではないでしょうか?

・競技間の枠を超える
 同じスポーツというのにも関わらず、競技の枠を超えた交流は少ないと感じている。そのため、情報共有や相談事など、競技をまたいで行われることが少ない状況が生まれる。
 「多様性に富んだ交流から生まれる新たな気付きや化学反応」が起きにくい環境に包まれる。
 スポーツの場においてトレーニング、メンタル、栄養面など有益な知恵や情報が得られる土壌があるにも関わらず、競技の枠を超えた多様な人的交流が起きるプラットフォームが存在しないことを感じた、これが理由でプロジェクトを立ち上げた。

 異文化・異業種の交流から新しいものを創造することは、ビジネスの世界ではよく話を聞きます。
 スポーツの世界では、それこそ「競技が異なるから」といった理由でなかなか交流が進まないといった現状、少しもどかしいと感じました。

・世代の枠を超える
 多様性の視線からは”縦の多様性”として、世代間の情報共有・人的交流の場も乏しいと感じている。
 縦社会という日本固有、特にスポーツ界という特性の問題もあるのかもしれない。
 しかし他競技の様々な世代の気付きが、選手たちの現役生活、そして競技引退後にもより広い、深い、高い意識と行動への気付きを与え、アスリートの人生をより豊かなものに導くと信じている。

 本当に今までは”縦社会”の象徴であったスポーツ界、昔に比べれば改善はしてきたところもあります。
 ただ「新人類」であったころのアスリートも年を重ね、上の立場につくようになる時期、これからの「Z世代」アスリートのの気持ちをどう理解していくのか、練習環境の変化に対応できるか、膨大な情報量をどう咀嚼していくか、これからまた今までとは違う改善点を見つけ、対応していくのが課題になるのではないでしょうか?

・スポーツ以外の社会との接点を増やす
 さらに、スポーツ界とそれ以外の社会におけるセクター間の接点が少なくなっているのも勿体ない状況だと感じている。
 社会を広く捉え、個々の特性や可能性を知る機会に巡り会わないことによって”自分を俯瞰してみる力が育たない”ことにも連鎖し、社会とスポーツ、サポーターとアスリートの意識的距離が離れてしまうというケースを多々見ることがある。

 アスリートが引退して”第二の人生”を迎えたとき、果たして自分は他に何かできることはあるのだろうかといったことがよくあります。
 そこで今までとは畑違いの分野に進み、そこでの新たな気付きが芽生え、次のステージへ向かって走り出すといったことを、みんなでサポートできる世の中になれば、と思います。

・自分の可能性を広げる
「競技をやっている時の自分にしか自信が持てない」
「競技を続けたくても、資金の集め方をそもそもわかっていない」
 アスリートは多様性に富んだ他者と交わることが少ないことで、”自分の可能性”を狭めてしまう状況が生まれやすいことがある。
 オリンピックメダリストでさえ親御さんの支援や、寄付金に頼って活動を続けていることは珍しくない。

 クラウドファンディングで資金を集めていく活動もここ最近になっての話。まだまだ現状は厳しいようです。

・sports3への期待
 これらの課題に対して今回、寄付金だけに頼らない活動の支えを、web3とそれを引力としたコミュニティを通じて、課題解決に取り組むプラットフォームをつくりあげたいと考えている。

 これまでは寄付金を募っているだけの応援を、web3を活用して問題解決に取り組んでいこうというコミュニティ。
 これまでとは違う景色が見られそうです。

※sports3公式ウェブサイトにも掲載されています。
https://www.sports3.fun/

 
 
 

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