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2024PGAツアー RBCヘリテージ


1.日程及び会場

〇日程 2024年4月18日~22日
〇会場 ハーバータウンゴルフリンクス(サウスカロライナ州)
〇全長 7213Y(Par71)

2.結果

優勝 スコッティー・シェフラー -19
  (今季4勝目、ツアー通算10勝目)

2  サティス・ティーガラ   -16

T3 ウィンダム・クラーク   -15

T3 パトリック・キャントレー -15

T5 ジャスティン・トーマス  -14

T5 パトリック・ロジャース  -14

T5 J.T.ポストン     -14

T5 セップ・ストラカ     -14

3.マスターズ以降の試合初優勝、そして節目のツアー10勝目、走り続ける世界No.1、スコッティー・シェフラー

 日曜日に突然の雷雨で中断、気温が急降下し穏やかな表情が一気に豹変したハーバータウン。
 日没により月曜日の朝に決着する、イレギュラーな日程になったものの、先週のマスターズで見せた横綱相撲をまた今週も再現しているような試合展開でした。
 スコッティー・シェフラーが4ラウンド常に安定したプレーを見せ、トータル19アンダーで今季2回目の2週連続優勝。
 今季4勝目、そして節目のツアー通算10勝目を挙げました。

〇いきなりチップインイーグル

 最終ラウンドのハイライト1つ目は、早いうちにスコアを伸ばしたい2H(Par5)。
 セカンドショットを奥にこぼし、落としどころがバンカーにかかるといった状況でのサードショット。
 ボールを落とす位置、力加減、そしてグリーンのラインを読み切った完璧なアプローチが決まったチップインイーグル。
 相手を戦意喪失させるのに、十分すぎる先制パンチとなりました。

〇大会初日はダブルボギーがあったこと、そして池に入れてもパーをセーブ、あなたは信じられる?

 それでも大会の初日、3H(Par4)の第3打がシャンクしてしまい、寄らず入らずのダブルボギー。いきなりの出来事ではありますが、それでもダブルボギー以降は普段通りのノーボギー。
 そして最終ラウンドのハイライト2つ目は、15H(Par5)でミラクルパーセーブをしたことでしょうか。

 セカンドショットをここ最近で全く見なかったミスショットで池に入れ、打ち直しの第4打もピン左約3.5mにつけ、久しぶりのボギーになるだろうと思われましたが、右に曲がるラインを読み切り見事パーパットを決め、全く相手に隙を見せませんでした。
 同伴競技者のセップ・ストラカだけでなく、全出場選手がもうタオルを投げつけたくなるお手上げ状態です。
 それでも最終18H(Par4)で今大会”初ボギー”。シェフラーも人間なんだなと思う瞬間にあいました。
 最後のボギーも、次戦の課題として捉えることでしょう。

〇やっとマスターズ以降の試合で優勝

 世界ランクNo.1でありながらも今まで唯一の泣き所といえば、マスターズ以降のPGAツアーやメジャーに1度も優勝した試合がないこと。
 しかしそんな雑音も一蹴してしまった今大会の優勝がきっかけで、残り3つのメジャーやこれからの試合、そしてプレーオフシリーズでも優勝し続けるシェフラーの姿は、容易に想像できます。

〇永久ライセンスカードの条件、ツアー通算20勝もあと半分

 PGAツアーの永久ライセンスカード(永久シード)の条件に、ツアー通算20勝以上という条件があります。
 シェフラーはあと半分の10勝を挙げれば条件をクリアすることになりますが、このペースでいけば3年以内にはクリアできそうな勢いです。
 ただツアー20勝を挙げたとしても、15シーズンPGAツアーで戦わなくてはいけないというもう一つの条件もありますので、権利の行使まで長い間待たされることにもなりかねません。

〇そんなシェフラーにも”敵”がいる?

 今季4勝のシェフラーですが、それでも上には上がいます。

 今週開催されている女子ゴルフ今季メジャー第1戦、シェブロン選手権でネリー・コルダが3年前のKPMG全米女子プロ以来のメジャー2勝目を挙げました。
 そしてコルダはLPGAツアー出場5試合連続で優勝。メジャー1勝を含む今季5勝。シェフラーより1試合多く優勝しています。
 世界No.1をずっと保持していたタイガー・ウッズとアニカ・ソレンスタム、そしてタイガーとロレーナ・オチョアが、世界の男女プロゴルフ界の頂上に君臨し続けていた20年位前の状況に近づいてきました。
 今季コルダとシェフラーの勝ち星争いが、ゴルフファンにとって一番の興味事になりそうです。

4.雑感

〇プレーヤーズ選手権のリベンジかと思われたが、ウィンダム・クラーク

 初出場のマスターズでは、まさか週末にプレーできずにオーガスタを去ってしまったウィンダム・クラーク。
 先週の鬱憤を本大会にぶつけるような日曜日となりました。AT&Tペブルビーチプロアマ3日目を思い起こさせる猛チャージを仕掛けてきます。
 スタートからバーディー・イーグル・バーディーとスコアを4つ、そして前半までにスコアを7つ伸ばし、シェフラーに一泡吹かせてやろうと必死にラウンドしていました。
 11H(Par4)でバーディーを奪い、さてここからといったところで不運が起きた12H(Par4)。
 ティーショットを右に曲げ松林に、セカンドショットを放ったところ、ボールが松に当たってしまい更に右に行ってしまいなんとOB。
 その後打ち直しを行いこのホールダブルボギー、そして13H(Par4)でもボギーを叩き、勢い余る流れが完全に止まってしまいました。
 それでも15アンダーでフィニッシュしマスターズの鬱憤を少しでも晴らしたようですが、クラーク本人はもっとできたと悔やんでいるでしょう。

〇アプローチがスプリンクラーヘッドの穴に当たるハードラック、ローリー・マキロイ

 時よりいいショットがありながらも、なかなかシェフラーを追いきれないローリー・マキロイ。
 そんなマキロイにハードラックが襲います。
 3日目の16H(Par4)、グリーン手前から第3打のアプローチを売った際、ボールがスプリンクラーヘッドの穴に当たりボールは左へ。
 結局このホールをボギーとしたマキロイ、流れが切れてしまいました。
 そして最終ラウンドは1バーディーしか奪えず、しかも2つダブルボギーを叩くという糸が切れたような日曜日。
 次戦はシェーン・ローリーと組み、初参戦するチューリッヒクラシック。
今月4連戦となるマキロイですが、精神的にも身体的にも少しアップアップなのが気がかりです。

〇次に繋がる単独2位、サティス・ティーガラ

 サスペンデット残り3ホールで迎えた月曜の朝。
 16H(Par4)で長いバーディーパットを決め、混戦模様の2位争いを制しました。
 昨年ツアー初優勝を挙げ、今シーズンも期待されている若手の選手です。
 これが5回目のトップ10で、フェデックスカップも4位に浮上。
 疲れを見せることなく、次の試合地・ニューオーリンズに向かいます。

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