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創作ライティング演習履修者による座談会③

創作ライティング演習B(シナリオ)のnote班です!
前回に引き続き、note班の学生5人と講師の小林雄次先生による座談会の様子をお届けします!
今回は実写化問題と、来年度の履修者に向けてのメッセージを話しています。

~座談会の様子~


~座談会の様子2~

▼座談会の様子①はこちらから

▼座談会の様子②はこちらから

(2024年3月17日開催)


座談会メンバー

・キンクマのピース/司会
・はる
・猿
・razu
・ひと
・小林雄次先生
以上の6人での座談会記録をお送りします!

座談会内容

実写化について

司会
よし、次、いっていいですか?

小林先生
最後かな? 実写化問題?

司会
そうですね。今出た話にも繋がるんですけど、実写化問題、最近ちょうどあったので話せたらなーと思って入れてみたんですけど。
授業の最後の質問コーナーで2限の時には、その話したみたいなことを。

小林先生
そうそう。質問があったので。
物語の方の演習(※同じく小林雄次先生が担当されている、小説を執筆する演習講義)では話したんですけどね。

司会
どういう話してたんですか?

小林先生
ちょっと待って笑

みんな
(笑い)

小林先生
言えることと言えないことがあるんですけど笑
公開できることとできないことが。

司会
書けることと書けないことが笑笑

小林先生
ほんとにこの件は難しい問題で、『セクシー田中さん』のドラマ化は、原作者の方が亡くなられてしまった痛ましい出来事でした。映像業界全体が考えていかなければならない時に来ていると思います。
今、「原作に忠実にやってください」っていう原作者さんは多くなってきている。原作ファンもそれを望んでいる人が多い。こういった原作者さんや原作ファンの意向はやっぱり汲まなきゃいけない。原作をリスペクトしなくちゃいけない。昔に比べて、漫画の描写はどんどん緻密になってきて、アニメや実写の表現に近くなってきている。アニメや実写の表現のクオリティーもどんどん上がってきている。だから、そのまま映像化することをイメージしやすい原作が増えていると思うんです。
原作者さんの中にも、映像化のイメージを最初から持っている方々が多いはずだし。だけど、「原作に忠実にやってください」「そのまま映像化してください」ってなった時に、これってすごく難しくて。なぜなら、漫画と映像ってそもそも表現が違うので、「そのまま」映像化はできないと僕は思うんですよね。
原作の漫画は絵が止まっているので、それを動かして、色をつけて、音を入れた時点で、もはや原作通りじゃないんですよ。あとはコマとコマの間になにか動きがあるとすると、それを補足した時点で原作通りじゃないんですよ。同じ原作を読みながら、みんな違う映像化をイメージしているはずなんです。
なので、「そのままやる」ってどういうことなのか?ってことを、ちゃんと原作者さんと話し合わなきゃいけないんですよね。
キャラクターやプロットさえ変えなければいいのか? セリフを一言一句変えてほしくないのか? 何を大事にすれば「忠実に」映像化したことになるのか? どうすれば原作を尊重した脚色になるのか? そういうことをちゃんと話し合わなきゃいけない。

みんな
そうなんだ……。

司会
最近、『ゴールデンカムイ』実写化して、すごいゴールデンカムイ好きなのでみたんですけど、
Twitterでも流れてきた感想で確かにって思ったのが、白石っていう人が遊郭とかに遊びにいくんですね。
確か、遊郭の前とかにいたその女の人に対して、漫画では白石が直接言葉で結構差別的なことを女の人に確か言うんですよ。
でも、そのまま今実写化したら何か問題になりそうな感じとか、難しさがあったのか、白石の目線で表現されていたんですよ。それが。
(遊郭の前にいる女性を)見て、顰めっ面して、複雑なことやってたんですけど、それでパッと流すっていう。
だからそんな印象に残っているわけではないんですけど、原作を知っている人は、あ、あのシーンだってわかる絶妙なラインを言ってて、すごい!って思って感動したっていうのが最近ありました。

ひと
すごー!

司会
シャレードすげーって。決まるとカッケーって思って。印象的でした。

razu
映画ですか?
映画だと上映時間が限られてるから、全部入れられないところがありそう。

司会
確かに!

ひと
映像化でよくありますよね。
セリフ切られちゃったり、シーン切られちゃったり。
原作熱心に好きな人はそこもいいのにっていうけど、まあ、しょうがないところもあるんだろうなっていうところはあるし、難しいですよね。


『ハリー・ポッター』とかって大分原作と違う、それでも大ヒットしてるからすごいなと思って。

司会
映画にも別の魅力がまたあるからってことなんですかね。原作ファンからも支持を得ているのか。

ひと
いやでも、すごい原作熱心の方やっぱ違うと思ってるらしくて。今度ほんとに原作に忠信したドラマやるらしいですね!

小林先生
配信ドラマでまたやるんですね。

司会
あ〜そーなんですか!
原作熱心のファンを拾うってめっちゃ難しいのかな。

実写化作品は誰をターゲットに作られているのか

ひと
実写化って、そもそもどこターゲットにしてるかで作り方変わるじゃないですか。本当に原作ファンターゲットにしてたら、めっちゃ難しいと思います。


ただジャニーズとかアイドルが使いたいみたいなのも実写化ってあるなって。
少女漫画(の実写化)とかって、男性アイドルとか多いなって。

みんな
確かに、思う。

はる
原作ファンに向けて作ってるわけじゃないかもしれないですよね。
メディアメックスってことは、そもそも広げるものだから。
絶対ターゲットは原作とは違うかも。

みんな
そうなんだよね。

はる
だから、変な言い方だけど、原作はあるけど原作じゃないっていうか。
映画とかにして原作と違うんじゃなくて、映画の原作じゃないけど、違うものとして捉えてないと難しい気がする。

みんな
確かに、わかる。

ひと
私もめっちゃ好きな文章作品が舞台化したのを観た時に、やっぱり元の文章が好きすぎて、定期的に違和感が芽生えちゃって、わーって思うんだけど、でもそれはもう(自分が)ターゲットから外れちゃったのかなっていうのもあるし、(授業で)習ったからわかるんですよ!動きをいれるなら、絶対変えなきゃいけないところがあるし、変えるならそりゃそうなるわって変え方をしてくれてるので。
変えられてることに文句があるわけじゃないけど、でもやっぱ違和感が出ちゃうっていうのがあって。それはもうしょうがないことっていう受け止め方できたらいいなとは思うんですけど、どうしても元々がめちゃめちゃ好きな人にとっては違和感がすごい気になっちゃうのかなとは思います。

司会
確かに。

はる
それこそ、もっと話をおおきくしちゃうと、私テレビドラマすごく好きなので、テレビドラマではオリジナル作品、例えば『Woman』が海外でリメイクされています。脚本を坂元裕二さんが書かれて、日本ではじまったんですけど、この作品を海外に売って海外バージョンの作品を作り(リメイク)、トルコや韓国で放送されて人気みたいです。
トルコってすごい映画とかドラマって人気らしくて
1回のシーズン、40話ほどあるみたいです。日本のドラマだと10話が多くて、韓国ドラマだと20話とかありますよね。トルコバージョンの『Woman』は結構話が延びるみたいです。

ひと、みんな
長っ!笑 ええっ!

はる
イコール今日本であるところのNHKの連ドラみたいな、ああいう大河ドラマぐらいの規模になるらしくて。そうするとやっぱり悪役がどんどん増えてきたりとか、やっぱり追加のメンバーっていうのを入れてどんどん話作らないと40話持たないみたいです。そうなるとやっぱり原作とは違うけど、オマージュというかリスペクトのもの広げてますっていうふうな姿勢でやり、どんどん広げてかないとキリがないなって思います。

ひと
キリがない!わかる!
でもキリないけど、私自身がめちゃくちゃオタクだからだと思うんだけど、オタクって作ってる人が作品をリスペクトしてくれてるかに敏感すぎて、例えばちょっと外れててもすごい熱心にやってくれたってわかったら、多分まあ、そっかー!になる人もいると思うんです。でもほんとに売り上げだけ欲しくて、原作そんなに興味ないけど、売り上げだけのために作ったんだって、実際どうかは別として
勝手に見てる人が思っちゃうパターンになると急にわー不快だーっていう人が増えるかなーと思うので、やっぱり作るにあたって、ある程度絶対変えなきゃいけないところもあるけど、一応大切にしますという姿勢が大事なのかなと。

はる
そうですね。
絶対今回の大切にしてる姿勢が見えなかったっていうか、その場にいないから全くわかんないけど、なんかそうなんじゃないかなって勝手に思いました。

みんな
確かに。

作品と、作品を作る人へのリスペクト

はる
やっぱメディアミックスで広げたっていう面で見ると、私はすごくドラマの『セクシー田中さん』が大好きで、すごい毎週楽しみにしてて。
でもそれは漫画を私は全く読まないから。それがあるまでは、漫画があること知らなかったし。
ていうとやっぱりターゲット違うし、だからそこのリスペクトが1番大切だし、多分本当にお互いに、脚本最後変えちゃった。
脚本家さんじゃない人が描いたみたいな話を。
それこそ私たちが初めて脚本を描いてこんなに難しいって自分で納得したからこそ、あの連ドラの時期に1時間、それで最後の2話を始めて脚本書くかたがするのはとても難しかったと思います。ドラマの最後の脚本を書くという選択になっちゃってまでに追い込んじゃったのが良くなかったのではないかと思います。
お互い原作者さんも脚本家さんのことをお互いリスペクトしたり、ディレクターなど制作陣もみんなお互いにリスペクトすれば、ああならなかったかもしれません。

司会
そうだよね!リスペクト大事。日々。
周りのメディアというか、見てる受け取り手のこっち側の人もやっぱその内情を分からないからどうしても想像しちゃって、みたいなところもあるから。
見せないかっこよさもあるのかもしれないけど、
みんな頑張ってるじゃないですか。絶対制作側も。そこでのリスペクトの足りなさとか絶対あるけど。
そういう仕組みとかを知ったりとかしたら、やっぱ一概に両者攻めたりとかはできないなーって思って。 
最近、ちょっと話ずれちゃうんですけど、『ジョジョ』!


ああー!
舞台の方? 観てないんですけど、公演(の時期)が延びてすごい荒れたんですよ!

司会
そうなんですよ!

はる
ニュースで見たやつかもしれない。


え、チケット取れたんですか?

司会
私も結局観に行けたんですけど、2日間飛んじゃって、すごい叩かれてたじゃないですか!
その前の『千と千尋』のドキュメンタリー見てて、それも夢プロ(?聞き取れなかったゲネプロのことかな)ってやつができなかったんですよ!


えー!

司会
ぽやいり、劇場に入ってから四日間しかなくて、そこからもう、わーっていろいろやっぱ劇場に入ってから分かることがめちゃめちゃあって、今日やっぱ稽古なしでみたいなことがめっちゃあって、
本番は、ほぼぶっつけ本番でやってるってことがめっちゃあって、これは!これは!!って。


『ジョジョ』は日付の問題もあったから……。
最初の公演2月4日?
それが確か、一部の主人公とラスボスの最後の決着の日で。
だからこそ、原作が好きな人はその日に行きたかったから、何ヶ月も前から仕事を調節したり、ホテルとったりがあったからあんなに荒れた……。
(※調べたところ、舞台初日は2月6日でした。)

司会
なんかすごい……。
制作側もやりたくないわけないのに、とんでもない損失じゃないですか!
多分、飛行機代、ホテル代、キャンセル料も払ってみたいな。
やりたくないわけないのに、あーやるせないって思って。
私帝劇(帝国劇場)地下でバイトしてるんですけど、

みんな
えー!

ひと
そうなんだ、すごい。

司会
だから、中止になった初日とか。
朝早い時間行くと、スタッフさんとか入ってるとことか見えて。

みんな
あー笑 大変だ。

司会
あーなんか、苦しいって思って、
なんかね、難しいやっぱ。
攻めるのって一概にはって言う感じですごい難しい。

ひと
難しいですよね。
部外者だから、一面しか見れない中で、裏側分からないまま叩きすぎるのも……って思いつつも、
でもやっぱり表に出すものをちゃんと準備しなきゃいけないのも事実ではあるから、
もちろん叩きすぎても良くないんですけど、裏側くみすぎて、みんな甘くなっちゃってのも意味ないのかなって思うから、難しいですよね。

司会
ね、難しい。

ひと
優しい世界でありたい……。

みんな
(笑い)

司会
優しい世界でありたい!と言う気持ちが。

razu
役者さんもすごい努力するじゃないですか!
体づくりとか、それで鍛えたりとか。
声優の講師の方に教わったやつで、
これはアニメの場合なんですけど、
漫画の一コマ一コマを全部一つずつ見て、世界観、事実、設定など漫画で読み取れる情報などをノートに書き起こすんですよ!
それとか、いろんな声優さんの話を聞いてると、
役作りとかでも、何冊も何冊もノートに書いて、すごい努力して、世に作品が出てるんだなって思うので、いろんな人の努力があっての作品だと思うので、一向に全部を叩くってのは悲しいなって思いました。

司会
すごい、そんな努力があるんですね。

みんな
すごい。

司会
どこに到着すればいいかちょっとわからなくなってきた。

コミュニケーションが大切

はる
先生が授業の時になんだっけ、
ぜに…


『銭天堂』?(※小林先生がアニメの脚本を担当されている『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』)

はる
それの時に、原作の人と話し合って作ってますみたいな話してたじゃないですか。

みんな
あー!

はる
女将のとこ変えてますみたいなのありましたよね!

小林先生
うん。『銭天堂』は原作者の広嶋玲子先生にはお会いしているし、アニメのアイディアもシナリオも、全話分チェックしていただいている。
アニメ化に際して変わっている部分もあって、ディテールで言えば、原作では主人公の紅子さんが自分のことを、店の「女将(おかみ)」って名乗ってるんだけど、アニメでは「主人」に変更している。今、女優のことをあえて「女優」とは言わず、「俳優」と言うのと同じ理由で。「主人」だと男女関係なくなるので。
そういう変更も、アニメチームが勝手にやってるわけではなく、シナリオをチェックいただいて確認を取りながら進めています。

はる
てっきりそういうふうに(原作者と)会話されてると思ってたから、なってなかったみたいで。


『推しの子』の漫画で、2.5次元編っていう漫画を2.5次元の舞台にするっていう話があって、
そこで脚本家と原作者のことがあって。
それも結局2人の間に出版社の人と放送局の人とか色々入って、原作者の人がこう直してくださいって言ったのが、全然違うように伝わっちゃうみたいなのがそこで書いたあったから、実写化とかこれがむずいんだろうなって。

ひと
一回ツラ合わせないとダメですよね、人間。

みんな
(笑い)


書くなら一緒の場にいてほしいなってすごい思います。

司会
確かに〜。

小林先生
アニメの世界では、原作者さんと直接会ったり、打ち合わせに出席していただいたりするのが、最近多くなってきている印象です。
この間嬉しいことがあって……これから放送されるとある原作もののアニメのシナリオを書いたんだけど、打ち上げで原作者さんと編集者さんにご挨拶したら、原作にない僕のオリジナルのシーンが「すごく面白かった」って言ってもらえたんですね。単に僕の趣味なんだけれども。その作品に関しても、全話シナリオを読んでいただいて、ご意見を取り入れながら作ってたんですね。
原作者さんが「完全お任せ」って場合もあるし、編集者さんが代わりに出席する場合もあるし、中には毎週打ち合わせに出席する原作者さんもいます。


でもなんか週刊連載の人だとまず来れないよな。

みんな、小林先生
むりですよね、確かに笑
連載中だと。


だいたいさ、実写化すると話題になってる作品だから巻頭カラーがある週もあったり大変だろうなって。

みんな
確かに〜。

ひと
そう思うと編集者さんってすごいですよね。

小林先生
編集者さんが上手く舵取りして優秀ですよ。原作者さんの相手もしつつ、映像化に関しての打ち合わせも並行して進めているので。

みんな
大変だ〜忙しい〜。

司会
舞台の話になっちゃうんだけれども、千と千尋のやつは、鈴木さんは見てきてたんですけど、宮崎駿は見にきてなかったんですよ。鈴木さんが見にきて、宮崎駿のアトリエ行って、なんかエプロンきた感じで出てきて笑

みんな
(笑い)

司会
あれ私服なんですかね?みんなエプロン着てる。
ほんとに全く意地で行かないとかじゃなくて、
多分渡したら興味がなくなる方なのかなーって思って。何してくれてもいいみたいな感じで言ってて、
そういう心持ちもあるんだなって思って、面白かったです。

小林先生
宮崎駿監督が観に来きたら怖いよね。

みんな
めちゃくちゃ怖い。

司会
観てますって言われたら本番中そわそわしちゃう笑
腕組みしてたらめちゃくちゃ怖い笑
鈴木さんなんかちひろのニット着てて可愛いかった笑
原作を渡す側っていうのも、それぞれ毎週出る人もいるし、渡したらどうぞって人もいる。

ひと
宮崎駿も原作作品をやってたりするじゃないですか。


でもだいぶ違う。

ひと
だいぶ違うから、そういう作品論というか自分の価値観みたいなのがある。

司会
確かに笑
『君たちはどう生きるか』とか。


そう!あれ。

razu
難しかった。


『ハウルの動く城』も結構違って。

みんな
全然違う。

はる
『ゲド戦記』とか。


あれもだいぶ違う!
『魔女の宅急便』がなんか(原作者に)怒られたとか……

ひと
あーありましたね!
※改めて調べたところ、宮崎監督は原作者との話し合いを重ね、原作と違う設定や展開についてきちんと納得してもらったそうです。

司会
じゃあなんか宮崎駿はそういう。

はる
慣れてる。

みんな
慣れてる笑

razu
なんか、『進撃の巨人の実写化』の話も思い出したんですけど……。

ひと
あー!でたー!笑

razu
巨人がCGなんですけど、それがすごいやばくて批評がすごかったんですよ。
でも、原作者の諫山さんが実写いいよ、もっとやって!みたいな笑
原作者側がすごい楽しんでたので、ネットももう原作者が楽しんでるからいっかみたいな風になって、そういう原作者の人もいるんだなって。

小林先生
そうだね。原作者さんは良いって思ってるのに、原作者さんよりも原作ファンの方が厳しいということもあるから、ほんとに有名な原作って難しいなって思いますね。


『メリー・ポピンズ』ってディズニーの映画で、
それも元に児童文学があるんですよ(※原作は『メアリー・ポピンズ』)
『メリー・ポピンズ』ができるまでの実写化の映画があって。
その中だと最初作者は反対してたけど、だんだんウォルト・ディズニーと喋っていく中で最後は認めたっていう話があるんですけど、
別で、ディズニーに関する本(『創造の狂気 ウォルト・ディズニー』)があるんですよね。
その中で『メリー・ポピンズ』についても書いてるんですよ。そこだと、映画を見た後の作者はやっぱ批判的な態度だったって書いてあって、映画だといい話になってるのに、その映画を見た時すごいモヤモヤ。本を読んだ後なので余計モヤモヤして笑
いい話になんでしたんだ!ってオチつけなきゃいけなかったんだろうなって。

はる
物語、絶対そうですよね。ドキュメンタリーとかだって絶対いい方に持っていくじゃないですか。箱根駅伝で足折れて出れなかったけど、応援にまわって良かったみたいな。そういう一個のストーリー。
でも、実は違うとこ見たら全然良くなかったみたいな。そんなもんですよね。
物語作っちゃうみたいな。本当は物語だからやっぱり。


時代劇とか、NHKとかやってる時代劇とかで、ちょっと違うとかならわかるんですけど、最近のことだと余計モヤモヤ。

ひと
あー確かに。

司会
本当にこっち側からしてみたらめっちゃいい話に自分の中でなってるけど、本人からしたら別にっていうのあるのかもね。

ひと
ありますよね。

司会
何を信じるのかという話。
ジョジョの舞台のやつも原作通りってわけじゃなかったけど、殴る時の効果音とかも全部ドラムでやってたりとか。

みんな
えー!

司会
すごい新しい演出とかがあって、
それもメディアミックスで、男の人が大量に劇場に来るっていう。舞台のターゲット層、ミュージカルだと特に富裕層の奥様方が結構メインで、女の人がメインなんですけど、メディアミックスの力ってやっぱすごいあるんだなって思って。
そこに確かに批判とかも生まれるかもしれないけど、それ以上の広がりの効果ってあるんだなって感じました。

ひと
メディアミックスってなんであるんだろうってたまに思うけど、元々のファンだけじゃなくて、新たな可能性というか表現方法などで新しい作品というか、今までなかったターゲット層にも届いてるしっていうのでやっぱいいものだなって今思いました。

司会
ね!
新しいものが見えるから、そっからね、違う風に発展してってこともあるから。

ひと
そうですよね!
舞台の授業取ってて、『千と千尋』とかもその授業で舞台を見たんですよ。見た時に、かなりアナログでやってるじゃないですか。プロジェクションマッピングとかもあんまないし、かまじい?

みんな
釜爺!笑

ひと
釜爺とかの腕も全部人が動かしてるみたいな。すごって思って、でもなんでこれをやったんだろうって疑問に思って。
監督のこととか調べると、やっぱすごい熱意があって。やりたくてやってるというか。
やってて、それでたくさんお客さんも来てると思うと、ほんとに新しい表現じゃないですけど、他であんま見れないようなのをやってて、メディアミックスってこうゆうことだったんだなって思わされたというか。ありました。
すみません話ズレちゃった。

razu
私も同じ授業いたので、『千と千尋』の舞台見た時新しいものを感じましたね。

ひと
ですよね!すごかったー。

はる
新しいものは組み合わせでしか生まれないですしね。

司会
あーすごい、そうだね!
あるものとあるものをね。

はる
新しい切り口を開くためにあるみたいなのもめっちゃ面白い感覚。

司会
そこでやっぱね、ただ新しいものを作って金取るぜみたいな気持ちが見えちゃうと、やっぱねそこね。
新しいものを作りたいってそのジャンルを好きな人なら絶対思うことだから、その中でいかにコミュニケーションとかリスペクト持って進められるかみたいなところがね、実写化とかも大事なんじゃないかなって。先生も最後の授業の時に、何が一番大変ですか?って質問した時に、「コミュニケーションです。」みたいなことを言ってたから。
人生は、コミュニケーション。

みんな
確かに!笑

小林先生
コロナがあってみんなこうやって対面で会う機会のないまま、高校、大学を過ごしてきた方って難しいですよね。そのチャンスがないまま社会に出なきゃいけないって人たちも結構いるわけで……。

みんな
確かに……。

司会
大学でもあんまそんな、大学よりやっぱりサークルとか。そんななんかね、(コロナの流行)私たち1年の頃から?(猿に対して)


1年の頃からですね。
※猿と司会(キンクマのピース)は同じ学年

司会
そんなに誰が誰だかって感じだったし、コミュニケーション難しい。

小林先生
入学してからコロナ禍?

司会
多分そうですよね。
※学年は一個違いですが、3年生と4年生なのでみんなコロナ禍に大学入学してます

小林先生
2020年の春からコロナ禍だっけ?

ひと
そうですね、ずっとリモート。

はる
1年生の時ですね。

司会
ちょうどですね。


(1年生の)5月くらいからちゃんと授業?

司会
確かそうだった気がする。


最初授業始まる時、コロナ禍でどうなるかわかんないからって4月授業じゃなくて5月から。
履修登録を説明されずにしてくださいって言われて、まず履修登録って何?からはじまる笑

司会
絶望してました

小林先生
あー、そっかー。一番大変な時期に入学したんだね。
友達と会う機会とかないまま……。

司会
なかったですね……。

ひと
やっぱ大事なんだ、人との。

司会
会って話すってやっぱ大事ですよね。
文面だけじゃ伝わり切らないっていっぱいあるから。

ひと
本当にありますよね。

小林先生
そろそろまとめに入りますか?

司会
そうですね、まとめに入りたいと思います!

来年度の授業を履修する人に向けて

小林先生
僕から希望することが一つ。
これから履修登録する人たち、2024年度以降の学生が、多分noteを見ると思うので、そういう方達に、授業のおすすめポイントとか、「ここがいい!」というポイントを話してください笑

みんな
(笑い)

小林先生
「こういう人に履修して欲しい」とか、「こういうところが役に立ちますよ」とか。先輩からの意見ですね。

司会
私シナリオ書いたこと全くなかったんで、結構不安だったんですけど、でも思ったより書いたことない人受けたりしてるから、書いたことないのにプロの先生に見てもらえるってめちゃくちゃ貴重な機会だからとってみたらいいなって、大変だったけど、
やってるシナリオとか読む側の人、役者やりたいなとか思ってる人とか結構すごい勉強になることとかあったし、ちょくちょく業界の話とかしてくださってたから、取るの結構おすすめだなって思いました。そういう業界とか知りたい人とか。テレビ局系とか進みたい人とか。おすすめだなって思いました。

razu
めっちゃおすすめだなって思いました笑

小林先生
言わせてる感じになってる笑

razu
そんなことないですよー!
被っちゃうんですけど、講義を取るきっかけとして、自分で実際にシナリオを書いてみたら、今後役に立つかなって思ったので、とってみたっていうのがあったので、ほんとに役者さんだったりとか、脚本家目指してる方だったりとか、そういった業界目指したい方はすごいおすすめかなって思いました!
あとは、学んでくうちに、シナリオのいろんなことが学べる。シャレードがあるよとか、プロットとか、そういうシナリオの分析とかが学べるので、
実際に自分がアニメ見る時に、あーこれがこれかーって一致するというか、これだって繋がるところがあると思うのでそこがすごい面白いなって思うのでおすすめです!


私自身物語書くのが好きで取ったみたいな感じがあるので、これから取る人は、同じ先生の講義で小説(※創作ライティング演習Aのこと)の方でも物語書けるんですけど、それ以外で物語書いてみたいって思う人は取ってみたらいいんじゃないかなって思います。自分で小説を書いてる時に頭の中で映像を思い浮かべる人もいると思うんですけど、
実際映像を台本として書くと、全然違ったりするし、それが新しい視点だなとも感じたので、おすすめだなって。あとは、一人でやってるとすごい煮詰まるというか笑。
多分変な方向に進んでるんじゃないかなってなるんですけど、プロの方に見てもらうことでまた違う視点とかもらえたり、色々変えたりできると思うのでいいと思います!

ひと
割と似たようなことになっちゃうんですけど、一番言いたいのは、跡見学園女子大学でプロに見てもらえる授業がある幸せですよね!
ぶっちゃけシナリオ専門の学校でもなんでもないし、でもこんな恵まれた機会あるってラッキーすぎるって感じなので、やっぱとったほうがいいです!!

小林先生
言わせてる感じになってる笑

ひと
ほんとに、すごいんですよ!!
専門の学科でもないけど、見てもらえるってのは、幸せな環境だなって思うし、実際授業内容も私はめっちゃ楽しくて、すごいとってよかったなって思っています。さっき(猿さんも)おっしゃってたんですけど、私も元々小説とかを描いてた身として、映像シナリオをやってみるってすごく楽しかったので、
多分小説とかを趣味で書いてる人いると思うんですけど、この講義は中々一人でやろうと思えない映像シナリオの脚本なんで、一回チャレンジしてみて欲しいなって思います!

はる
私もやらないまま終わる、脚本を書かないまま終わるんじゃなくて、取り込んでやってみて……。
面白い作品がどうしてこんなに面白いのかとか、逆に面白くない作品はどうして面白くないのかって知ることができたし、知るだけじゃなくて、講義だけじゃなくて、実際に書くことによって、知識じゃなくてそれをインプットだけじゃなくて、アウトプットできる場があって、それはやっぱやってみなきゃわかんないことっていっぱいある中で、実際に書いてみてこんなに苦しいというか楽しいこと、
自分が一から考えてわーってなってるのを書くことも楽しいし、逆に、あれ、こことここっておんなじこと言ってねって気付けたりとか。
実践で自分で進んでできない人は、こういう場で実際に締め切りとか期限もある中で、どうしてもやらなきゃいけないっていう場面になって、がーって書いてみて、一個ちゃんと作れる。
自分の成果として、15分のシナリオが自分のパソコンの中にあって、そうゆう一個作品を作れるっていう楽しさは、この授業でしか味わえないものだったのかなって思うから、一から制作してみたい人とか
聞くだけじゃなく実際にやってみたい人は、絶対やってみたほうがいいと思います!

小林先生
ありがとうございます。
大変ありがとうございます笑

司会
来年の履修者大変なことになりますよ笑
応募人数が笑

小林先生
あ〜そっか……。
それもあって、シラバスは厳しめに書いてあるんですけどね。殺到しちゃうと困るので笑


もし応募人数多すぎたら人数制限で……。

小林先生
教室の関係で、上限が40人までなんだよね。40人は多すぎるので、今年(2023年度)くらいがちょうどいい。今年は20人くらいだったかな?

司会
そうですね、

小林先生
できるだけ人数を絞りたい笑
作品を読むのが大変なので笑

みんな
そうですよね笑

小林先生
やる気のある人たちの作品を時間をかけて読むようにしたいので。やる気ないのに嫌々書いてきたものを読まなきゃいけないっていうのは、書く方も読む方も、時間の無駄なので。

司会
やる気ある人来たれという。

はる
なんかもうちょっと、自分で書いてみたいなって思うようになりました。

小林先生
嬉しい。それは嬉しい。

司会
書こー!!
期限ないと私絶対書かなかったと思います笑

ひと
いや〜でもわかります……!

小林先生
大丈夫です。プロもそうです。大丈夫です。

みんな
(笑い)

ひと
締切ってまじ大事ですよね〜笑

みんな
ほんとに。

小林先生
締切がないとプロもやらない。

司会
本当ですか!

小林先生
プロこそ締切がないとやらない。
「いつでもいいですよ」って言われてやる人なかなかいない。

razu
書き始めると楽しいんですけど、
全部が決まるまで、どうゆうオチにしようとか、作品を考え出すまでが難しかったです。

司会
今回note投稿とかもあったから、やっぱ見せれる場があるってところも結構デカかったなって。

小林先生
そうです。
発表する場がないとね。特にシナリオって、それで完結じゃなくて、やつぱり映像の設計図なので、みんなに読んでもらって初めて意味が出てくる。小説とかだと発表しやすいんだけど、あんまりシナリオって発表する場がないので、noteに発表する場を作りました。

司会
あーそうだったんですか……。

見てもらうことから、シナリオ大賞の話へ

はる
ヤングシナリオ大賞とかのシナリオとかみたりするんですけど、
世に売ってるシナリオって元々つくられたものがまだ映像になってないシナリオとかみれるから、想像しながら見れるのが楽しい。
noteとかもそうだしね。

司会
ヤング…若手の人が?
入賞したやつを見れたりするんですか?

はる
そうです。

小林先生
フジテレビヤングシナリオ大賞は、入選作品をネットで読めます。

razu
みてみよ。
ヤングシナリオって検索すればいけますか?

はる
フジテレビとか、そっち系。
多くのテレビ局でやってますよね。

小林先生
みなさんも全然チャレンジできますよ。

みんな
おおーー!

razu
今日帰って詳細みてみるか笑

小林先生
賞金めっちゃ高いですよ。

みんな
えーー!!

小林先生
フジテレビヤングシナリオ大賞は300万。テレビ朝日新人シナリオ大賞は500万です。

ひと
えええーー!そうなんだ。

みんな
すごい……。

小林先生
テレビ局がやっているコンクールは、大賞は数百万です。

みんな
すごい!!

はる
Tverにも今(当時・2024年3月頃)ありますけど、実際に入賞した人は映像作品を作れるみたいな。

小林先生
大賞は映像化されます。
僕が審査員をやってる、NHKの創作テレビドラマ大賞も、必ず大賞作品一本はドラマになる。

みんな
ええーー

小林先生
シナリオってある程度勉強しないと書けないので、小説よりも書いている人の数自体も少ない。コンクールによっては小説よりも可能性は高いかなと思いますけどね。ぜひみなさんもね! チャレンジできる機会があったら。

司会
応募するのはタダですからね。

(終わり)

最後に

ぶつ切りになってしまいますが、座談会の様子はここまで!
かなり長くなってしまいましたがここまで読んでくださった方、ありがとうございます!

今年度も秋には講義が開催される予定ですので、ぜひ次の受講者のnoteやシナリオもご確認お願いします!

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