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帯状疱疹日記(前編)

仕事がいやだ、会議がいやだと言っていたら帯状疱疹になった。


簡単に言うと、水ぼうそうのウイルスが体内に潜んでいて、体力や免疫力が低下したときに痛みを伴う発疹となって出てくる疾患だ。

いやぁ、言霊って本当にあるんですねと呑気に言っていられるのも軽症かつ薬がすぐに効いたからなのだが、人生に一度のこと(であってほしい)なので、記録をしておく。


0日目(発症前日)
仕事。定時で帰る。だらだらとご飯を食べ、だらだらと本やYouTubeを観る。怠惰をするなら思い切りすれば良いものの、どことなく心身の重さを感じる。

1日目
10時間寝た。起きると、顔がずいぶんすっきりしている。嬉しい。
鏡の前で着替えていると、右胸に発赤があることに気づく。何かでひっかいたのか、かぶれたのかと思いそっと触ると、発赤の真ん中に数ミリのしこりがある。しこりは白く、その周囲が赤くなっている。
痛みはないが、嫌な感じが残る。
もやもやを振り払うように掃除をする。

2日目
お天気なので午前中は晴れ晴れとした気持ちだったが、だんだんと息切れしてくる。来週にある会議の書類を作成しなければいけないのだが、資料を集めるだけでどっと疲れてしまった。肩こりからの頭痛なのか身体の全てが重い。心なしか、右胸~二の腕辺りがだるい。
帰り道、職場の人と話すことで少し気は紛れるが、根本的な課題が何も解決していないので1人になるとまた悶々とする。
何も考えたくなく寝てしまう。

3日目
出かける予定があるのだった。
明け方無理やりお風呂に入る。胸元を見ると、湿疹が広がっている。しこりのある湿疹は1つだけだかが、その回りも点々と赤くなっている。触ると、張りと痛みがある。
いつも行く接骨院で、右鎖骨回りが痛いような気がする、と言ってみる。確かに右鎖骨回りの筋肉は張っているが、それが原因かは分からないからと受診を勧められる。左右の筋肉を同時に触ってもらうと、右の張りが自分でもはっきりと分かり、笑ってしまう。
その後、久しぶりに街へ出かける。
コートも要らない程の陽気で、いつも以上に饒舌になる。
あぁこれで心身ともに健康な自分に戻った、と満足しながらお風呂に入ったところ、やはり湿疹が増えている。
どうみても増えている。
気休めにすぎないと思いながら、オロナインなど塗ってみる。
直後、オロナインが刺激になって悪化したらどうしようと急速に不安になる。

夜、母と話す。
母が20年近く前に帯状疱疹になった話が出る。
あのときは大変だったよね、最初はかぶれだと思ってたのに、一気にひどくなったよね


・・・あれ、この症状、帯状疱疹じゃない?

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