男性ホルモンを塗るとロレックスがほしくなる
社会的なステータスを誇示する人というのは,一定数いるものです。平たく言うと,自慢ですよね。そういう自慢をする人は,ある時にはうらやましがられ,ある時には目標にされ,またある時には嫌われます。何がその反応の違いをもたらすのか,というのはなかなか微妙な条件の違いがありそうに思います。
また,自分では自覚していなくても,誇示するような振る舞いをしてしまうこともあります。自慢をする人は,自分で「自慢してやろう」と自覚してするわけではないのです。
ステータスを表す物
そういった,社会的なステータスを誇示するのに使われる「モノ」もあります。
みなさんには,「このブランド物が欲しい」という欲求や,「いつかそれを買ってやろう」という目標はあるでしょうか。絶対に手に入らないだろうなと思いつつ,憧れるモノという場合もあるかもしれません。
私は服にもアクセサリーにも靴や腕時計にもあまり興味がないので,あまりそういったものは無いのですけれども......。ただし興味がないと,そういったブランド物がもつシグナルにも気がつかないのですよね......。
男性ホルモン
男性ホルモンのひとつに,テストステロンがあります。
テストステロンの多くは男性の睾丸で作られ,いわば「男性らしさ」のステレオタイプから想像される行動や機能に影響を与えます。たとえば筋肉量を増やしたり,骨格を大きく強くするような作用です。
そして,どうも社会的な地位を得ようとする志向性にもこの男性ホルモンが関連するようなのです。何となく,想像はできるのですけれども。
男性ホルモンとブランド品
テストステロンと社会的地位の高いモノを好む傾向との関連を検討した研究は,これまでにいくつかされているようです。その中でもこの研究は,実際にテストステロンを与えたら本当にブランド品を好むようになるのか,ということを研究した興味深いものです(Single-dose testosterone administration increases men’s preference for status goods)。
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