知らないうちに身につける隠れたカリキュラム
「ネットがあれば学校はいらない」という話は,私自身半分は同意するものの,完全には同意できない部分もあります。
その理由のひとつは,教育には可視化できない部分が少なくないからです。教える内容は,完全に文字に置き換えることはできないのです。
先日,この本を読んでいた時にもそういったことを思いました。ニスベット先生の著者「世界で最も美しい問題解決法 ―賢く生きるための行動経済学、正しく判断するための統計学―」です。
この本は面白くてためになるネタの宝庫という感じなのですが,次の話も面白いと思いました。
統計学を日常生活に適用する力が伸びた学生は,社会心理学や発達心理学,パーソナリティ心理学など,いわゆるソフトな領域の心理学を専攻する傾向がある。そうした力があまり伸びなかった学生は,生物心理学,認知科学,神経科学など,ハードな領域を専攻している。(p. 162)
これは,心理学を学ぶ際の「隠れたカリキュラム」というようなものだと思います。
同じ大学の同じ統計の授業を履修していても,ソフトな心理学とハードな心理学とは何が違うのでしょうか。
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