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サイコパシーが犯罪につながるポイント

割引あり

アメリカの精神科医ハーベイ・クレックリーは,1941年の著書『The Mask of Sanity(正気の仮面)』の中で,サイコパシーの中核的要素を整理しています。それは,感情面の乏しさ,対人関係から離れること,抑制の効かない行動傾向といった特徴です。


適応的サイコパシー

サイコパシー特性が高くても,必ずしも犯罪者になるわけではありません。確かに,一般の人々の間における問題を伴うサイコパシーの割合と,刑務所内における問題をともなうサイコパシーの割合は,まったく異なるといわれます。しかし,一般の人々のなかで生活するサイコパシーの高い人々は,珍しいわけではないのです。被犯罪的で適応的なサイコパシーのことを「適応的サイコパス」や「成功したサイコパス」と呼ばれることもあります。

成功したサイコパスは,次のような特徴があると言われることがあります。

◎非犯罪的なサイコパシーは,犯罪的なサイコパシーの中途半端な発現の仕方のようなものです。サイコパシーと犯罪との間は,他のパーソナリティや薬物使用など,多くの間をつなぐ要因が存在する可能性があります。

◎サイコパシーと犯罪との間の関連に影響する多くの調整要因が存在する可能性があります。たとえば年齢,知能,実行機能,子育て,社会経済的地位,生理学的特徴,神経学的特徴などです。

◎サイコパシーには複数の側面があり,犯罪に結びつきやすい側面と層ではない側面が存在する可能性が考えられます。大きく,他者操作や共感性の低さなどの側面と,衝動性や無責任さなどの側面に分かれるとされています。

何がサイコパシーにとって犯罪行動に対する保護因子となり,何が半座位行動を促進する危険因子となるのでしょうか。

知能

知能の高さは犯罪を抑制する方向に比較的大きな影響を与えることで知られています。しかし,犯罪行為を行うけれどもその版在校井野発見を回避したり,法的な違反を回避することができる人々はむしろ知能が高い傾向があるという指摘もあります。

サイコパシー単独で見ると,サイコパシーの高さは犯罪を回避することに対しては全く影響がなく,サイコパシーの高さがあるからといって上手く犯罪を回避できるわけではなさそうです。つまり,知能とサイコパシーの組み合わせが重要なのではないでしょうか。

言語的な知能に注目して,サイコパシーとの組み合わせの効果を検討した研究があります。こちらの論文を見てみましょう(A Moderated Mediation Analysis to Further Examine the Role of Verbal Intelligence in the Association Between Psychopathic Personality and Crime)。

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