知的謙虚さが必要
以前,こういう問題について記事を書いたことがあります。もう一度やってみましょう。
次のことをどれくらい知っていますか?うろ覚えでも構いませんし,聞いたことがあるんじゃないかな,という程度でも構いません。
世界の都市名を示しますので,「まったく知らない(0点)」「何となく知っているように思う(1点)」「知っている(2点)」,のいずれかの選択肢で答えてみてください。10の都市名を示しますので,すべて知っていれば20点,どれもまったくしらなければ0点になります。では,やってみましょう。
うろ覚え
このテストは「うろ覚え」の程度を測定するものです。そして,この中で
◎5番の「ガルザバル」と10番の「ウラツホフ」
については,地球上に存在していない都市名なのです。
この2つの項目だけの得点を算出してみましょう。これが「知ったかぶりの程度」を表す得点になります。詳しくはこちらの記事をどうぞ。
知的謙虚さ
自分が何かの知識を知っているのか,知らないのかをしっかりと把握するのは,なかなか難しいことです。とはいえ,自分が知らないことに注意を払う姿勢も大切です。だって,私たちはそもそも,たいていのことは「知らない」のですから。
自分が知らないことを認識して,自分の知識には誤りがあるかもしれないと考えて,足りない部分に注意を向けることを,知的謙虚さ(intellectual humility)といいます。
知っていることと知らないこと
そんな知的謙虚さの研究を見てみましょう。知的謙虚さの高い人というのは,本当に知っていることと知らないことをはっきりと区別することができるのでしょうか。こちらの論文です(Knowing what you know: Intellectual humility and judgments of recognition memory)。
この研究では,2つの観点から知的謙虚さについて検討しています。
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