なぜ標準レンズが50mmなのか ようか ここのか とうか
カメラレンズの標準焦点距離が50mmの理由はLeitz社のLeicaが由来。世界初の35mmフィルムカメラを発明したオスカー・バルナックはマックスベレク教授と協力してこう考えた。
撮影時のレンズの焦点距離にもよるが、画面のディテールはある適当な距離で観察しないとはっきり見えない。これは、人間の目には解像力の限界があるからである。バルナックはこの欠点をいかにして解決するか自問した。「観察可能なディテールは裸眼で見るのと同程度に画面に再現されるべき」 というのがバルナックの考えの結論となった。
一網膜の視細胞の配置によって目は角度にして一分*まで解像できる。しかし、視力をこのように極限まで使用することは極めて稀であり、通常は二分位の解像力で視力を使用している。半径1の円を想定すると、この二分の中心角の張る弦の長さwは0.0006に相当する。
この細かさをフィルムの感光乳剤の膜面上に再現しようとすると、焦点距離がfのレンズが必要になるが、この刃先ほどのwと感光乳剤の解像度dに対してfw=dの関係を持つ。これは半径1の円で2分の中心角の張る弦をwとし、その円の外側に同じ中心を持つ半径fの円を描き、2分の中心角がその円に張る弦をdとして1:w=f:dと置き、この比例式を整理するとfw=dの関係性になる。
そして、dを0.03ミリとおいて(35mmフィルムの乳剤の解像度の平均値)fを求めるとfは50mmになる。これが現在でも常識となっているカメラのレンズの基本焦点距離50mmである。
*(1度の60分の1)
「参考文献:ライカ物語 誰も知らなかったライカの秘密」
つまり、ライカに付けるレンズは人間の眼を模倣して設計したものであり、通常人の眼で見ている焦点距離が50mmであると仮定し計算して導き出したものである。これはあくまで当時のErnst Leitz社が発売したカメラのレンズの標準焦点距離であるが、画期的な35mmフィルムの超小型カメラが当時主流だった大判や中判カメラを遥かに超えた大ヒット商品となった為、世界各社がライカを追従し模倣し、ライカLマウント(L39,LTM)のカメラやレンズを設計した為、オールドレンズは50mmが圧倒的に多い。
なるほどわからん。
んでは先ごろの43mmの理屈は?とライカに問うてみたい。
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