【経営の話】新しいチャレンジとリスク許容のバランスが難しい#279
皆様、おはようございます。
佐伯です。
今日の富山県は本当に蒸し暑いです。
こうも湿度が高いと主夫としてはカビが気になるところです。
赤カビはマジックリンで一撃ですが、黒カビはハイターを使っても根までしっかりと枯らさないと直ぐに再発生します。
なるべく黒カビが生えないように日々こまめに掃除しているところです。
さて、掃除も仕事も同じ事を繰り返し続けると停滞します。
というか飽きてきます。
掃除の場合は、新しいお掃除道具を導入したりしてこまめに自分の気持ちを盛り上げながら少しづつ続けることがコツでないかと考えます。
仕事についても同様で、同じ仕事をし続けることは売上の安定には寄与します。
ですが、こちらもやはり同じ方法を続けるのは飽きてきます。
と言うより、色々と改善点が浮かぶので試さずにはいられないところです。
ですが、上記の内容は既存事業の延長線の話であって劇的に何かが変化する、新たらたな収入の柱が立つ訳ではありません。
なので個人的には1年に1回はリスクをとって新規の挑戦することが必須だと思います。
もちろん、やる以上納得のいく結果が得られるよう最大限努力します。
本気でやらないと失敗しても経験値が少ないですからね。
①今年の挑戦事業について
と言うわけで今年はオリジナル商品を企画・製造をしました。
もちろん、製造設備を持たない当店はメーカーさんと協業し、企画するところがメインになります。
で今回、作ったのはこちら。
当店で1番人気のあごだしをオリジナル商品として企画・製造しました。
この新規事業で、どうしても達成したい目標がありました。
1つ目は安心して製造を任せられるメーカーさんと妥協なく製品作りをすること。
2つ目は得た利益を地元、特にお世話になっているB型作業所「ワークスたから」さんにも還元すること。
この2点が今回どうしても目的達成のためのプロセスに組み込みたかった内容です。
当店は地域の社会問題を解決することも目標に掲げているので2番目の目的は譲れない内容でした。
②営業さんとのコミュニケーションの深さが決め手でした。
今回、オリジナル商品を開発するにあたってタッグを組んだメーカーさんは味の和光さんです。
当店で1番人気の商品の製造元と言うこともあるのですが、購入されたお客様とお話しをしていると、和光さんの1包使い切りで完璧な和食のお出汁が作れる点が好評だと分かりました。
もう少し突っ込んでお客様とお話ししていると、やはり共働きで食事の用意に時間が掛けられない。
しかし、子供には美味しい料理、天然素材の味が分かる料理を振る舞いたいと言う両親の願いがあることが分かりました。
こう言った親の願いは私も親なのでよく分かります。
願わくば、子供と「美味しいね」と会話ができることが本当に素敵なことだと思います。
そこで今回タッグを組んだ味の和光さんは以前にも製品にかける熱い想いをインタビューで語って頂いてから仲良くお付き合いをさせて頂いています。
そして今回、ご相談したところ快く引き受けて下さいました。
本当に感謝とオリジナル商品への期待が高まったのを実感しました。
③どうやってB型作業所に利益を還元する?
まず皆様に知って頂きたい点が1つあります。
それはB型作業所の工賃の安さです。
デフレ時に契約した単価で現在のインフレ時代に引き継がれています。
そのため、1作業10銭や20銭なんてざらです。
都会に行けば、物価も更に高いので1円とかかもしれませんが、私には看過できない問題です。
人口減少時代、働き手はお金より貴重です。
貴重と言ったら人が資源のように扱われて良い気持ちがしませんが、事実、お金より人の時間の方が圧倒的に現在は価値が高いです。
それは単純労働であろうが頭脳労働であろうが変わりません。
インフレとは等しく人と物の価値の下限が上昇するのです。
そんな中で、未だにデフレ時代の賃金で契約していていは、まともに経済活動もできません。
生きていれば、お水も飲むし、お米もパンも必要です。
心の健康のために、趣味の音楽・映画や漫画、テレビゲームなども必要です。
私は彼らに適正な報酬をお支払いして、正常な経済活動に参加して頂きたいと言う思いがあります。
日本の悪癖ですが、平均に拘り、他人と違う点を個性と見ずに欠点と捉え、そこを安く叩いたり、除け者にすることが間違っていると考えます。
結局のところ、障がいを含め他人と違う特性を活かした労働分配ができない管理者もしくは経営者の責任ではないでしょうか?
この点について、私は強烈に現在の在り方に対し反対を唱えて、自分でそれに対する答えを出したいと考えています。
話は戻りますが、B型作業所の皆様に商品の梱包と発送、在庫管理をしてもらう手筈にしています。
中々、オペレーションが難しいですが先日のグリーンカーテン栽培事業で作業を分割しシンプル化すればかなりの精度で熱心かつ真面目に取り組んでくださることが分かりました。
商品については定期便をお申し込み頂いたお客様に8月1日から順次発送予定です。
今はオペレーションの手順をB型作業所のスタッフさんと打ち合わせ中です。
恐らく、作業しながら最適化していくかと思いますが事前の想定問答は大切です。
もはやここまでやれれば、入所者さん自身の力で価値を生み出していると私は考えます。
もしかしたら、もっと良い方法があるかもしれません。
この点については常に改善と検討を続けて賃金アップに努めたいと思います。
④まとめ
随分と熱く語ってしまい長くなりました。
それだけオリジナル商品にかける想いが私にはあります。
この商品を通じて社会を良くしたい。
幸せになれる人を1人でも多くしたい。
何かを作ると言うのは、誰かを想うことなんだと知りました。
これは売るだけでは到底辿り着く境地ではありません。
発売までもう少し。
最後の詰めに邁進したいと思います。
それでは皆様、ご機嫌よう。
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