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第15回とやま会議に参加しました!#150

皆様、おはようございます。
佐伯です。

先週は盛りだくさんで沢山皆様と共有したい話題があります。
本日は先週の土曜日(3月16日)に開催されました、とやま会議に参加してまいりましたのでその内容を皆様にお伝したいと思います。

発起人の松村さんのご挨拶です。

前回の射水市開催と同様に熱いpurpose(パーパス:目的や想い、熱意)を胸に秘めた富山の老若男女問わずフラットな立場で発表者の発言に耳を傾け、議論をし、新たな事業を作り出していくと言う凄く楽しい場所です。

前回に引き続き姉妹会議のとしま会議の中島さんも駆けつけてくれました。

今回はミクロの視点では一人一人がどの様にして仲間を作り、気付きを得て、前へ進むかという社会課題への取り組み方、そして終盤はよりマクロな形での街づくりのための私たちができる取り組みについて議論がなされました。

全てをご紹介するのは難しいので特に印象的だった議論を1つご紹介したいと思います。


①強い想いは地域を変える、年齢なんて関係ない!

ご紹介するのは「なべちゃん農場」を経営している渡辺吉一さんです。

原風景が残る中山間地域で無農薬のお米とお野菜を生産されています。

私、あまりの感動のためフリートークの際に一直線で渡辺さんにお話をしに行きました。
そして渡辺さんのお話に感動したことと、行われている事業の取り組みでお手伝いできることがあれば何でもしますとラブコールをしまくりました。

それでは渡辺さんの取り組みについてご紹介したいと思います。

②気がついたのは一つの疑問

渡辺さんは元々は農家をしながら勤め人をされていました。
所謂、兼業農家さんですね。

ある時、いつものように所有する水田に農薬を散布したところ酷く体調を崩したそうです。
因果関係は分かりませんが、その後農薬について少し疑念を感じたそうです。

しばらくして、ふと自分の水田を見たところ生き物が全くいないことに渡辺さんは気が付きました。

これはおかしい!

と感じたそうです。

自分は人が食べるお米を作っているはずなのにどうして1匹も虫やカエルがいないのだろうかと。

それからが渡辺さんの凄いところです。
独自に無農薬栽培について調べ、石川県羽咋市で開催されている「自然栽培実践塾」に入校されました。
何と渡辺さんは働きながらお隣の石川県に1年間通い続けたそうです。

また、この塾の講師がかの有名な「奇跡のリンゴ」で有名な木村秋則さんだったのです。

渡辺さんの農家としてのキャリアに木村さんのノウハウが掛け算された瞬間です。

渡辺さんは塾を卒業し、ある時、富山県の山間部、南砺市で90歳のお爺さんが高齢のため家業の農業を畳もうとしたことを知りました。
渡辺さんは現地を見た時、感動したそうです。

そこには農薬を一切使わず、自然のままで豊かな土壌と水が維持された素晴らしい農地が広がっていたのです。

それは日本の原風景でした

とお話されていたのがとても印象的でした。

定年退職後、渡辺さんはお爺さんから農地を譲ってもらい農家としてのキャリアと新たに学んだ無農薬栽培の知識をふんだんに使用し農業を開始しました。

実は有機栽培や無農薬栽培は非常に難しいことはもちろん、収穫高が多くないことが非常にネックなのです。

どれだけ美味しくて体いに良いものを生産しても、ある程度数を揃えて単価を上げて販売しなければ農家として食べていくことはできません。

意外に思われるかもしれませんが、農家も事業主です。
とても経営が重要になってきます。

そこで生きてきたのが勤め人としての経験でした。

私は渡辺さんのお話を聞いて、長い人生の中で無駄なことなど一つも無いのだと知りました。
辛い経験や、大変だったことも後々に生かすも殺すも本人次第なんだと気付きました。

こうして、渡辺さんは無農薬栽培と経営を両立しながら農園を経営しました。
すると噂を聞きつけた若い新規就農希望者の方々が次々と弟子入りを希望し今では住み込みで渡辺さんの元で高品質な無農薬栽培の農作物の栽培と農場経営を学んでおられます。

③夢は大きく!

渡辺さんはこうお話しされていました。

「自分の作った無農薬のお米を給食に使って欲しい。そして毎日食べて欲しい。」

先ほども申し上げましたが無農薬栽培は収穫高がそれほど多くは無いのです。
これを安定的に供給し続けると言うことは農薬を使わずに収穫高を上げる研究と豊かな農地の拡大が必須になってきます。

また私も行政に長く携わっていたのでよく分かりますが、行政に商品を下すことはそれ程利益が良いものではありません。
行政もお金が無いからです。

それでも、渡辺さんは目を輝かせながらご自身の夢を語っていました。


かつて二宮尊徳(金次郎)はこんな言葉を残しました。

道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である

富田高慶 著:報徳記より抜粋

渡辺さんの事業は道徳と経済を両立した素晴らしい事業だと私は心から感じました。

私も渡辺さんのように道徳と経済を両立した事業で社会に貢献したいと強く強く感じました。

それでは皆様、ご機嫌よう。

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