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教育が母体の会社だからこそ成し得た「WinActor®」販売数6年連続1位という偉業。


2024年7月17日に開催された表彰式の様子

 ヒューマンリソシア株式会社は、2017年よりRPAツール「WinActor®」を販売するにあたり、株式会社NTTデータのパートナーとなり、DX事業をスタートしました。その翌年、NTTデータ社が販売パートナーを対象に開催する表彰式「NTTDATA RPA Partner AWARD」の販売力部門において1位を初受賞。それ以来6年間、1位を取り続け、さらに今年の「NTTDATA RPA&DX Partner AWARD」では、「新規ユーザー開拓部門」も同時受賞しました。
 RPA販売パートナーは情報通信関連企業が主流であったなかで、人材派遣会社のヒューマンリソシアが、どうしてこのような業績をあげることができたのでしょうか。DX事業部の方々にお話を伺いました。

–––みなさんの自己紹介からお願いいたします。

ヒューマンリソシア株式会社  DXソリューション事業本部  DX第1営業部 部長 |  関 和成さん

関:2000年に新卒でヒューマン・タッチ(現ヒューマンリソシア)に入社しました。当時はグループ採用で、人材事業以外の教育や介護などの事業会社がある中、配属先は内定後に決定する仕組みでしたが、内定者研修の際に先輩から「社会人最初の3年は、人材事業の営業をやったほうがいい」と言われたのです。あらゆる企業の人事の方と仕事ができ、また、派遣するスタッフさんの理解もしなくてはいけない。いろんな側面から自己成長がはかれるとアドバイスを受け、人材事業への配属を希望しました。入社後は、人材派遣の営業を担当し、2017年からDX事業に携わっています。

 ヒューマンリソシア株式会社  DXソリューション事業本部 DX第1営業部  課長 |  椿 真帆さん

椿:私は、人と関わる仕事、なかでも転職という人生の節目に立ち会える人材事業を目指し、2020年にヒューマングループの建設技術職・専門職に特化した人材紹介会社に新卒入社しました。入社後は、人材紹介事業の営業を担当していたのですが、翌年、ヒューマンリソシアへの事業譲渡に伴い、現在のDX事業部門へと異動となりました。せっかくのチャンス、新しいことがやりたいと、DX事業への配属を希望しました。
 
–––次に、技術部の部長の河上さんとエンジニアである細谷さん、お願いします。

ヒューマンリソシア株式会社 DXソリューション事業本部 技術部 部長 | 河上 彰さん

河上:私は、2018年に中途で入社しました。前職では、プログラミングやSEなどコンピュータにまつわる社内仕事(社内SE)をしてきたのですが、ルーティンワークになることが多く、お客様と接する仕事をまたしたいと考え、ヒューマンリソシアに入社しました。

ヒューマンリソシア株式会社 DXソリューション事業本部 技術部 | 細谷 真弓さん

細谷:私も2018年の中途入社です。前職は事務職で、取得したVBAエキスパートの資格を活かしたいと思い、エンジニアとして入社しました。現在は、「WinActor®」を購入してくださった企業に赴き、技術支援を行っています。
 
–––数多あるパートナー企業のなかで、6年連続販売1位を取り続けている秘訣はどこにあるのでしょうか?
 
関:「WinActor®」の操作を学ぶための教育支援と導入後の活用の幅を広げるための技術支援だと思っています。特に教育に関しては、東京、名古屋、大阪など、全国8カ所に「WinActor®」のトレーニングセンターを設置しています。また、オンラインでの受講も可能です。
 
河上:教育だけを行う、技術支援だけを行うという企業はありますが、この両方をセットで行う企業は珍しいと思います。
 
–––トレーニングセンターをつくるきっかけを教えてください。
 
関:RPA事業を新規事業として立ち上げる際、様々なRPAツールを検討しました。そんなとき、NTTデータ社より、「教育コンテンツをつくるところから一緒にやりませんか?」とご提案をいただいたんです。ヒューマンリソシアが、教育事業を母体する人材サービス会社という認知があったからだと思います。

–––ヒューマングループだからこその提案だったのですね。
 
関:RPAツールは、未経験の方がすぐに使いこなすのは大変です。そのため、まずは、トレーニングセンターで研修を受け、「WinActor®」とはどんなものかを知り、操作の基本を学ぶことから始めてもらうようにしました。いまでは、導入を決めた企業の多くが、導入後の技術支援もヒューマンリソシアでお願いしたいとおっしゃってくれるようになりました。
 
––––教育が入り口となり、販売数を伸ばし、「NTTDATA RPA&DX Partner AWARD」の販売部門での6年連続1位という偉業につながるのですね!
 
関:表彰式に初めて参加したときは、販売部門で6位でした。ただ、そのときは、パートナー契約を結んでたった4ヶ月でしたので、喜び以上に、驚きが大きかったです。情報通信業の錚々たる企業が並ぶ中、人材サービス会社の私たちがいるんですから。その驚きは、私たちだけでなく、会場の雰囲気からも感じました。
そんな中、上位で表彰されている販売パートナー企業の方々が、「WinActor®」は、すごくいい製品だけれど、技術支援が必要となるため、手間がかかり、大変だと話されていて。それこそが、私たちの強みだ、と感じたんです。

表彰式後の懇親会にて(写真は2024年7月17日撮影) 写真左より:井元事業本部長、高橋プレジデント、関部長


––––どういうことでしょうか?
 
関:私たちは技術者集団ではありませんし、当時はまだ、河上さんや細谷さんのような技術者もいませんでした。SIer 企業と肩を並べることは難しいけれども、エンジニアではない私たちだからこそ、「WinActor®」を習得する苦労を理解できます。そんな私たちなら、得意とする教育を入り口に、お客様の気持ちに寄り添い、技術支援ができるはず。ここに私たちにが入り込むチャンスがあるのではないかと思ったんです。
 
河上:その販売パートナーの方たちは、技術者としての視点から話をされたのだと思います。ヒューマンリソシアのDX事業部を構成しているメンバーは、DXの素人ばかりなので、情報通信業の常識はわかりません。しかし、逆にそのことは、お客様を理解した上で、さまざまなサポートができるということでもあります。
 
関:表彰式に初めて参加したこのときに、上司と、来年こそは1位を取ろうと決意しました。
 
––––そして実際に翌年、1位を取ったのですね。どんな気持ちでしたか?
 
関:(満面の笑みを浮かべ、拳を高くあげた力強いガッツポーズをし)こんな感じでしたね(笑)。
 
––––喜びが伝わりました(笑)。それが6年連続となると、1位に対するお気持ちは変わっていきますか?
 
関:プレッシャーでしかありませんね。1位である私たちを選んで、「WinActor®」を購入していただいたお客様がいらっしゃるわけですから、1位の座から落ちるわけにはいかないです。喜びから、責任ある立場へと変わりました。
 
椿:私も、プレッシャーしか感じてきませんでした。この部署に来たときからずっと1位なので。異動してきた2021年は、私を含め、人材サービス部門からの異動者が多かったんです。初心者、かつ若手が多い状況で、どうやって1位を守ればよいのかと不安しかなかったです。

 ––––その状況をどう乗り越えたんですか?
 
椿:メンバー同士のつながりが大きかったです。情報の更新が早い業界なので、学ばないと置いていかれる。その焦りがある中、メンバー同士で情報共有をしながら、自分の知識にしていきました。
ただ、みんなで頑張ろうと励まし合い、やるしかないとわかっていても、私の場合は、最初の契約までに半年かかってしまい、業績が0という状態が続いていたことがとても辛かったです。
 
––––最初の契約をとったときは、どんな気持ちでしたか?
 
椿:(力強いガッツポーズをして)めちゃくちゃうれしかったです! やっとできたなと。
いろんなことを試しながら失敗もし、経験を積んでいく中で、自分なりの営業のフォーマットがだんだんとできていきました。人材紹介事業とは違い、「WinActor®」は、製品自体では競合他社との差別化はできません。だからこそ、窓口となっている私を信用してもらい、ヒューマンリソシアで購入いただくメリットを理解いただける提案ができなくてはいけません。私自身というものがとても重要になると感じています。

––––営業の努力で「WinActor®」を購入してもらい、その後、使い続けてもらうためには、技術支援が重要になります。エンジニアである細谷さんが大切にされていることを教えてください。
 
細谷:お客様の要望に対し、言われたことをただやるのではなく、実際に求めるゴールは何なのかを理解し、そのゴールに辿り着くための最善策を考えなくてはいけないと思っています。そのためには、皿回しの精神が必要だと思っています。

––––皿回しの精神? どういうものか教えていただけますか?

皿まわしの皿は、自分で動かさない限り回り始めません。指示待ちではなく、自分が主体となり、ゴールまで完遂するために、自ら行動することが大切だと思っています。そのためには、これでいいのか、抜け漏れはないかなど常に疑う姿勢も大切にしています。
 
––––とても面白いですね。では、細谷さんが、お仕事のなかで嬉しいと感じるのはどんな時でしょうか?
 
細谷:上司の河上さんや先輩、同僚に質問したときに、自分では思いもよらぬやり方を教わった時です。「こういうやりかたがあったのか」と世界が広がったという喜びがあります。私の仕事は、基本的に、一人で企業に赴き作業をします。それでも、技術部のみんなの力が私の中で結集していると感じています。

––––一人の作業でも、後ろには頼れるメンバーの方がついているんですね。河上さんは、管理職としてどのように技術部のみなさんをサポートしていますか?
 
河上:技術に関しては質問があれば教えるようにしています。ただ、私はどちらかというとボトムアップ主義。エンジニアは、自分の力で現場を切り開いていくもの。まずは、自分でやってみてほしい。教えてもらったことをトレースするだけでは、自分で考えられなくなってしまいます。
また、今年の4月に事務所が中野坂上に移転となり、技術部と営業チームと同じフロアで勤務するようになりました。営業の若いメンバーを中心に、技術面のフォローはもちろんですが、営業の際に製品をどう提案したら良いかなどもアドバイスしていきたいなと思っています。

 ––––営業のプロと技術のプロがチームを組み、この業績をつくってきているのですね。では、最後に、今後の目標を教えてください。

関:ヒューマンリソシアは、人材派遣のイメージが強いと思いますが、今後は、DX事業が会社での売上の中心となれるよう事業を大きくしていきたいと考えています。そうすることで、人材不足という社会課題にしっかり応えていける企業になっていくと考えています。
部としては、「NTTDATA RPA&DX Partner AWARD」において、10年連続で第1位を取り続ける! そして、自ら志願をして殿堂入りする! これに尽きると思っています。

<プロフィール>
関 和成

ヒューマンリソシア株式会社 DXソリューション事業本部
デジタルソリューション事業部 DX第1営業部 部長
2000年ヒューマンタッチ(現ヒューマンリソシア)入社。人材派遣部門などをへて、2017年からRPA事業に携わる。
 
河上 彰
ヒューマンリソシア株式会社   DXソリューション事業本部
デジタルソリューション事業部 技術部 部長
2018年中途入社。プログラミングSEなどを経験し、よりお客様に近い場所で仕事がしたいと入社。DX事業部の技術部門を支える。
 
椿 真帆
ヒューマンリソシア株式会社   DXソリューション事業本部
デジタルソリューション事業部 DX第1営業部 3課 課長
2020年人材紹介会社であるグループ会社に新卒で入社。翌年、事業譲渡により、ヒーマンリソシア株式会社に転籍。デジタルソリューション事業部にて、「WinActor®」の導入・販売支援の営業を担当。
 
細谷 真弓 
ヒューマンリソシア株式会社 DXソリューション事業本部
デジタルソリューション事業部 技術部
2018年中途入社。VBAエキスパート。長女が1歳のとき、保育園への入園を機にエンジニアとして入社。顧客企業先での「WinActor®」の技術支援を担当。


※WinActor®は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。

※2024年8月に取材した内容に基づき、記事を作成しています。
 肩書き・部署名等は取材時のものとなります。

<ヒューマンリソシア株式会社・会社概要>
総合人材サービス会社として、人材派遣、人材紹介、業務受託サービスを全国27拠点で展開しています。1988年創業以来、教育事業をバックボーンに多彩なサービスを展開するグループの総合力を活かし、「人材」に関する幅広いサービスを提供しています。