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本気でルワンダ人に怒った。全国大会の結果はいかに・・・!

アマホロ〜(平和〜!)

ルワンダに来て、初めて本気で怒ったり、一番嬉しい出来事があったり、
喜怒哀楽が激しい1週間でした。


- 自宅付近から見える景色 -

祝勝会と介して、おしゃれなバーでひとりのみしながら
この日記をまとめています。

それでは、スタート!


11月6日|本気で怒った

今日の練習中、サッカー審判の練習をしている男性が勝手にテープメジャーを使い、
さらには、それを壊した。

このテープメジャーは私と、私の活動先がお金を出し合って買ったもの。

練習が終わっても
一向に謝りに来ない彼。

知らん顔して逃げたら、許すまい。
と、彼を凝視していた。

その後、彼がきて謝りに来た。
だけど、ヘラヘラしてる彼が許せなかった。
「No problem」???

いやいや、問題だよ。って思った。

そこから、もう我慢の糸が切れた。

ガチギレした。

周りのルワンダ人が引くレベルでガチギレした。

「忙しいとかじゃなくて、今すぐになおさなかったら許さないから。なおるまで、私はあなたについていくよ。子どものせいにしてるけど、あなたの責任だよ。というか、そもそもなんで勝手に使ったの?人のものを勝手に使ってはいけないって習わなかったの?ヘラヘラしてるけどさ、許さないよ。シリアスになって。」

あ、自分こんなに英語で怒ることができるんだって思うくらい、スラスラ英語が出てきたことにも驚いた。

結局、30分近くかけてなおしてもらい、私の心も落ち着いた。

カウンターパートは、常に落ち着いていて、冷静だった。
怒っている私をなだめながら、テープメジャーをなおす彼を手伝っていた。

ちょっと許せなかった。

たかがテープメジャー。
だけど、その時の私は「モノを大切にする」「ヒトのモノは勝手に使ってはいけない」ってことを、彼に理解してほしかった。

その手段として「怒る」という感情の選択をした。
自分が正しいとは思わないけど、もう少し別の伝え方があったかもって今さら反省している。


- バーの厨房に行くと、なぜかシェフとしてブロシェットを焼いていた教員(笑) -

その後、先生たちと飲みに行く時に
「りさからは考えさせられることが多くあるよ」と言われた。

文化の違い、価値観の違い。
「これが許されるけど、これは絶対に許さない」

私は大抵のことは許せる。
自分でいうのもあれだが、許容範囲がかなり広いと思っている。
ただ許せないこともはっきりしている。

文化や価値観の違いを受け入れながらも、
自分の価値観も大切にすることが、自分を大切にすることにもつながるのかなと感じた。

11月7日|ゼッケンを受け取りにキガリへ。

今日は、急遽キガリにいき、今週行われる試合のゼッケンをもらいにきた。

日本の試合では、前日もしくは当日に試合会場で受け取る。
今回の試合では、試合の4~3日前に受け取らなかった場合失格になるというルールがあった。

あらかじめ配布された要項の中に記されている。

ここ数年で試合に参加するまでの流れがかなりシステム化されたとCPは話していた。
そして、どの資料も全て英語。参加者リストは手書きはNG、すべてパソコンでPDFにしたものを提出する必要がある。
日本では当たり前かもしれないが、アフリカ、開発途上国でこれをスタンダードにするのはかなり難しいはず。これらは、テクニカルダイレクターの方針であり、確実にルワンダの陸上競技界を発展させるものだと思っている。

ゼッケンは、キガリピースマラソンで余ったゼッケンを再利用している(笑)

たまたまテクニカルダイレクターの方にも会えた。
この方とは活動前にもご挨拶したり、たまにお会いする試合で会ったりと、あまりコミュニケーションをとれていなかった。

彼と近況を話し、今週の試合運営のお手伝いも頼まれた。
少しずつ少しずつ、彼とも信頼関係が築けてきたように思う。

任地に戻り、ゼッケンを見せると喜ぶ選手。
その笑顔がとても嬉しかった。

11月8日|試合前のウォーミングアップ講座

今日は、練習の代わりに、試合前のウォーミングアップ方法についての講座を行った。

東アフリカ大会を通じて、感じたこと。
それは、ウォーミングアップが足りていないこと。

5分前に立ち上がり、少しジャンプして、招集所へ向かう。

その一方で、ケニアやウガンダ選手団は、競技場到着後
すぐにジョギングを始め、ストレッチをしている・・・。

ウォーミングアップの意義とはなにか。
そもそも、試合前どのように過ごしているのか。

選手自身に考えてもらう貴重な時間になった。
こうした講習会は定期的に実施していきたいと思っている。

カウンターパートも協力してくれて、本当に有意義だった・・・。

そして練習後、先輩隊員さんの大家さんのおうちでのご飯会に招待された。

この大家さんは歴代隊員さんもお世話になっていて、本当によくしてくれる方。
銀行で働いていて、かっこいいなあと思うキャリアウーマンであり、お母さん。


- 大好きルワンダビュッフェ -

ビュッフェ形式で美味しいご飯を振る舞っていただいた。

ルワンダ料理はどれも絶品なんだけど、特に私が好きなのはポテトとトマトベースのスープ。

人が作ったご飯を食べられるってとても幸せなこと。

美味しかったなあ。

11月9日|あ、あしを挫いた・・・。

練習中・・・
デモンストレーションをしていたら、足を挫いた(笑)

どうせすぐに治るだろうと思っていたら、
なかなか痛みが引かない。。。

選手から心配され、コーチから心配され。
おまけには、選手のお母さんが「足挫いたんだってね。コメラ〜(耐えろ)」と言われる始末(笑)

なんで知っているの?と思いきや、
選手が自宅に電話をかけた時に伝えていた。

情報が早い!笑

ストレッチはしっかりに・・・!

- 腫れたけど、この日記を書いている今はだいぶ良くなりました! -

11月10日|明日はいよいよナショナル大会

最終調整の日にしたかったのだが、金曜日はお祈りの日で練習はできない。
そんなわけで、ショートミーティングをしておしまい。

ここで、明日出場する選手を紹介したいと思う。

1人目 短距離女子エース

彼女は東アフリカ大会への出場経験もあるトップ選手。ただ変化を嫌い、保守的な性格だ。自分ができないと少しでも感じたら、挑戦しない。スターティングブロックも分からないからやりたくない。ランニングシューズでの走りに慣れているから、スパイクも履いてみたくない。 挑戦するのって怖い。だって、分からないもん。でも、恐れていたら何も変わらない。 100m13秒から抜け出せない彼女。12秒台の壁は、彼女は失敗を恐れず挑戦することで打破できると私は思っている。今回の試合、スタブロもスパイクも初挑戦。 失敗したっていい。勝てなくたっていい。 挑戦を楽しめれば、それでいい。大丈夫!自信持ってスタートラインに立とう! 大丈夫!大丈夫!

2人目 短距離女子ニューカマー

彼女は私が今学期にスカウトした選手。 前の学期におこなった立ち幅跳びの記録が著しく高かった。立ち幅跳びと50mには有意な相関関係が見られる。実際50mでも学年トップ。引っ込み思案というかシャイな性格の彼女。でも、ガッツを秘めている。「あなたには才能がある。一緒にルワンダチャンピオンを目指してみない?」 毎日のように彼女をモチベートしてきたけど、まだ半信半疑。それはそうだ。心と体で実感できて、初めて自分を信じられるのだから。初めての陸上競技大会。彼女が笑って競技を終えられるよう、チーム一丸でサポートする。楽しめばいいよ!

3人目 自信家最年少男子長距離

彼は、平日自主練、週末は合同で練習している。活動先から徒歩30分近くの場所にある学校の生徒だ。彼はCPがスカウトした選手。大きなストライドが特徴的。発達段階的に強度の高い練習はあまり行っていないが、先輩たちの走りを見て「僕も一緒に走りたい!」と、とにかくモチベーションが高い選手。 そして、なにより勤勉で、真面目。自信を持つのは良いこと。ただ今回は実力のある選手が集まる3000m。レース中に諦めないこと。あなたの最大のライバルはあなた自身。

4人目 陸上に対して誰よりも熱い想いを持つ長距離男子

彼も同様で平日は自主練、休日は合同練習。 彼はなかなかの実力派だが、スピードの向上が課題の選手。能力はあるが、ここぞという場面で力を発揮できない。彼の冷静さが邪魔をしているのか、勝負所でライバル選手に負けてしまう。長距離は戦略も大切だ。だけど、最後は、雑草魂!かっこ悪くてもいいから勝ちたい!っていう想いが大切だと思う。自分の殻を破って、秘めている才能を爆発させよう!

5人目 頭脳派短長距離男子

彼は元々800mを専門にしていたが、彼との話し合いの中で種目移行を提案して、今回400mに挑戦する。私の専門競技ということもあり、指導に力を入れてしまった。頭脳派、というか、ずる賢さがある。瞬発的に最大の力を発揮できる能力に長けている。その瞬発性を活かした前半型のレース展開をしてほしい。最初の50mで勝負が決まる。ビビらず、自分のスピードに自信を持って走れば大丈夫。あなたは強いから。

6人目 誰よりも心が変わった長距離男子

彼は去年苦労した選手。 全く陸上に対するモチベーションがない。 一度「帰りなさい!競技場から出て!頑張っている人を邪魔しないで!」と叱責してしまったこともある。今学期はじめに、マンダラチャートを用いて目標設定をした。その後、彼がスタッフルームまでわざわざ来て「僕は変わりたい。今年は絶対にいい結果を残す。だから、サポートしてほしい」と言いにきた。明らかに気合いが違う。誰よりも変わりたいと言う思いを持って、陸上競技に取り組んでいる。そんな彼には、キャプテンのような存在になってもらい、練習メニューの計画の相談をしたり、接し方を変えてみた。忘れられない思い出がある。 ある練習でラスト1セットを目前にした際、彼のスタミナ、足は限界を迎えていた。怪我をしても嫌なので私は止めた。彼はこう言った。「Never give up. I'll try」かっこよかった。しかし、彼の努力を、CPは認めようとしない。 昨年度の成績が著しく低下していたことも関係している。心だけでなく、全てが変わったあなたのレースをみんなに見せつけよう。

明日が楽しみ!早く寝よう!

11月11日|最も嬉しくも、悔しかった日

今日は、全国大会!
シニア、ジュニア、ユースと3つのカテゴリーがある。
シニアとジュニアは一緒に走る。
ジュニア選手にとっては力試しの場となる。

結果は下記の通り!

1人目 短距離女子エース

100m 12.77 2nd & PB
200m 26.42 3rd

2人目 短距離女子ニューカマー

200m 34.45

3人目 自信家最年少男子長距離

3000m 11.15

4人目 陸上に対して誰よりも熱い想いを持つ長距離男子

3000m 9.32.13
1500m 4.23.84 2nd

5人目 頭脳派短長距離男子

400m 50.92 3rd

6人目 誰よりも心が変わった長距離男子

5000m 16.06.10

ルワンダに来てから、最も嬉しかった日と言っても過言ではないくらい嬉しかった。13秒代の壁を超えられなかった選手がついに12秒突入!種目転向を提案した選手が400mで3位に入賞!

走り終わったあと、彼女のもとに走って駆け寄り、思い切り抱きしめた!
ものすごく嬉しい瞬間だった・・・!

ただ、6人目の長距離選手は、結果に納得いかず。とても悔しそうな表情をしていた。試合後、ベンチに座り、2人で振り返りをした。
「何が足りなかったんだろう。」

「僕の時だけ雨が強くて、正直天候のせいだと思う。」

そう感じる気持ちもわかるが、私は身を持って体験している。
雨でも気持ち次第で結果が変わることを。

私の自己ベストは雨の中だったから。
究極の雨女である私は狙った大会が雨のことも多くあった。

伝えたことは一つ。
周りの選手も気持ちが下がっている。天候が原因で。
ただ、そんな時こそ、ポジティブに考えること。

強い選手も気持ちが下がっている可能性が高い。
つまり、気持ちの持ちようで、自分が勝てる可能性もあるってこと。

そして、今後の練習プランを一緒に考えた。
悔しいが、結果を受け入れて、次に進むのみ。


- 試合を終え、帰り道に食べたビュッフェ -


任地に到着し、選手を送り届け、
家に着いたのは19時ごろ。

疲れていて、20時には寝ていた・・・(笑)

11月12日|寝て食べて寝て食べて掃除して


起きたのは7時ごろ。

それから何をするわけでもなく、ボーッとして
お腹が空いたからご飯を食べ、そして、また寝て・・・

気づいたら15時になっていた。

そこから何も考えずに、頭空っぽの状態で家の掃除をした。

何かできたわけではないが、
気持ちがリセットできて良い1日になった。

夜は1人祝勝会!
美味しいチキンを食べて、心からリフレッシュできた!


おわり

試合が終わり、水曜日まではオフです。
ユース選手たちの指導はありますが、ひとまずオフ!

今週からSport for Tomorrowが実施しているスポーツリカレント研修にオンラインで参加しています。

現場での活動はもちろんですが、理論を学び、現在の活動に生かせるよう、
積極的に取り組んでいきたいです!


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