キガリインターナショナルピースマラソンの運営|6月3日〜6月9日
はじめに
ウメゼネーザ?(Are you feeling well?)
今週末はキガリインターナショナル ピースマラソンが開催されました。
昨年は当日のみのお手伝いでしたが、今年は1週間前から運営サポートに携わることができました。
早朝から夜まで活動の日々が続いていたこともあり、
日曜日は気づいたら寝ていて、あっという間に朝になっていました。
では、スタート!
6月3日|大人げないなあ、自分
怒った。
日曜日は月に一度のVisit Dayだった。
Visit Dayは、月に一度、生徒の保護者が学校に訪れて
一緒に過ごせる日のこと。
クラブの選手の多くは地方出身。
そして、貧困家庭の子が多い。
そのため、子どもたちに会いに行くお金の余裕はない。
「コーチ会いにきてよ。」
そう言われたので、生徒たちに会いに行った。
「親に電話したい」
そう言われたので、私はスマホを貸した。
30分以上、電話をしている。
「相手は誰?」と聞くと
「お兄ちゃんだよ。」とのこと。
その後、着信履歴の番号から誰かを調べてみることにした。
するとお兄ちゃんの名前ではなく、別のクラブの選手だった。
電話をすることは別にいい。
私が嫌だったのは、嘘をつかれたこと。
その生徒は、私がものすごく信頼している生徒のひとりだった。
彼女にまで私は裏切られるのか。
「なんで嘘ついたの?何がしたいの?」
「ごめんなさい、コーチ。もうしない。」
そんな言葉信じられるわけがない。
そのまま私は帰った。
そして、迎えた今日。
彼女の練習に取り組む態度も気に食わなかった。
途中で「もう帰っていいよ。」と伝えた。
そして彼女は帰った。
私はふてくされてた。
ちょっとした小さな嘘。
しかも相手は生徒。
大人げない。。。
しっかり話し合おう。
何が嫌だったのか、改めて伝えよう。
それにしても、大人気なかった。
6月4日|ハーフマラソンのコースを視察。
今日はマラソンコースの視察のため、キガリへ。
顔なじみのコーチや連盟スタッフ
総勢16名で視察。
どこにウォーターステーションを設置するのか、
どこに案内スタッフを配置するのかなどなど。
あらゆることを歩いて、話しながら決めた。
それにしても21kmのコースを歩くのはなかなかにハードだった。
7:30に始まり、終わったのは昼過ぎ。
そのあとは関係者と軽いブリーフィングが行われ、無事終了した。
明日からはレジストレーション(受付)の方々と打ち合わせ。
さて、頑張ろう!
6月5日|ユース世代のスタッフたちと話して思ったこと
ルワンダの一大ビッグマラソンイベント。
ルワンダに限らず、多くの国の方々が参加する。
当日までは受付のお手伝いすることになった。
一緒に活動するのはこの期間のみ雇われたユース世代のスタッフ。
彼らの多くは大学生か、大学を卒業して間もない方々。
彼らは英語がペラペラで、大学も卒業していて、とても優秀だ。
話をしていても、私が任地で出会う同世代とは異なる価値観、考え方を持っているなと感じた。
そんな彼ら、彼女たちは口を揃えて
「仕事がないんだよね〜。」と話す。
ネットなどで調べると、若者の雇用創出がひとつの課題として挙げられている。当事者からの言葉を聞くと、現実を突きつけられて、胸が痛くなった。
たくさんアプライをしているそうだが、
大抵は返事がなかったり、ことごとく落とされるらしい・・・
こんな優秀な彼らでさえ、職がないのだ。
何か夢を持っていても、やりたいことがあっても
お金がなければ始められないことがたくさんある。
先日、Xを見ていたら、こんな記事を見つけた。
ケニアに5000人規模のコールセンターを立ち上げるようだ。
優秀な若者の受け皿となる会社が増えたり、
起業サポートシステムが構築される社会になればいいなと思った。
6月6日|記念Tシャツが届かない。
今日からキガリピースマラソンの受付が開始される。
参加者はメディカルチェックを受け
ビブスを受け取り、最後に、記念Tシャツを受け取る。
ユースボランティアは、参加者の情報をシステムに入力し、
ビブスの後ろについているタイムトラッカーと紐づける。
朝になっても、昼を過ぎても、記念Tシャツが届かない。
結局、今日は届かなかった。
夕方からは大会審判ミーティングに参加した。
昨年まで指導していた選手たちやコーチたちが集っていた。
彼らはキガリで競技を続けている。
沿道で道の案内をしたり、水を配ったりするボランティアとして召集され
彼らの役割や当日のスケジュール、責任を持って業務に取り組むことなどが伝えられた。
6月7日|ニコールのスタンスにハッとされた。
ようやく記念Tシャツが届いた。
女性スタッフの1人と一緒に記念Tシャツを配布することになった。
ただ参加者に対して、記念Tシャツの数が圧倒的に不足している。
3時間ほど配り終えたところで、底をついてしまった。
それから受付を終えた参加者に記念Tシャツがきれてしまったこと、
いつ届くかわからないけど、必ず届くから待つか、明日きてほしいということなどを説明することに。
「明日はこれないから受け取れない。今すぐに用意しろ!」
「なんでないんだ?参加者の数はわかっているのになんでだ?」
「僕の上司になんて説明したらいいんだ?」
「このためにお金を払ったのに、どうしてくれるんだ?」
「いつまで待てばいいと言うんだ?」
「これから仕事があるんだ。待てないから今くれ」
その場を乗り切ろうと
あるスタッフは「あと30分でくる」と伝えていたりした。
(根拠もなにもないのに笑)
私はこれらの言葉に、心が折れそうになっていた。
ケニア人やウガンダ人、タンザニア人・・・
女性も男性も、すごい勢いで英語を話し、
とにかく必死に、自分の事情を伝えてくる。
一緒に対応していたニコールは25歳で私の一つ下。
ニコールはこれらの言葉を言われても全く動揺しない。
状況を冷静に説明することに尽くしていた。
その後はスマホでTikTokみたり、何も気にしていないのだ。
私はというと、リーダーにいつ記念Tシャツがくるのか確認してもらったり、
不安であたふた動き回っていた。
自分でコントロールできない問題は気にしない。
ニコールがこんなことを言っていた。
「私は私にとってストレスになることはシャットアウトするって決めてるの。気にしたって仕方ないことを気にしても時間の無駄だよ。ストレスを与えてくる相手に構ってられないし、そんな時間があるなら、私は私の好きなことを考えて過ごしていたいの。」
不安や焦りが感情や行動に現れていた私と違い、
ニコールは一切そういった感情を表に出さない。
クールなのだ。
仕事を放棄するわけではなく、自分にコントロールできないことはコントロールできないと割り切って対応する。
言葉では簡単に伝えられるけど、実際に行動するのはとても難しい。
責任感を持つことはとても大切だし、なんとかしようと全力を尽くすことも大切。だけど、どうしようもないことをいつまでも考えていたって、何も変わらないのだから、自分を消費しすぎなくていい。
いろいろな人と関わるのって、やっぱり本当に大切。
たくさんの人から学び続けて生きていきたいと思った。
6月8日|言語に対する私の考え
はじめは英語で話しかけてくれたスタッフたち。
5日間一緒に働いていると、スタッフたちはもはや英語ではなく、
キニアルワンダ語しか話してくれなくなる。
そのことを嬉しく感じてる自分がいる。
協力隊として1年以上活動した私の言語に関する考えは
現地語を使わずに、公用語でコミュニケーションを取るのでOK!
ただ、現地語は話せた方がよい。
これが現段階での私の考え。
ルワンダでは現地語のキニアルワンダ語に加えて
フランス語、スワヒリ語、英語を話す。
これらの言語をミックスしながら彼らはコミュニケーションをとっている。
私のカウンターパート、生徒、体育教員、陸上競技連盟のスタッフはみんな英語を話せるし、私も英語でコミュニケーションをとっている。
でも、うまく言語化できないのだが
現地語を話せる・理解できることで得られるメリットがいっぱいある
例えば、相手にとって私と関わるストレスが少なくなる。
現地語以外の言語を話すことに慣れている彼らであったとしても、
何かを説明するときに(特に重要な情報だったり)英語で話すのは
彼らにとっては少なからずストレスになるだろう。
ストレスが少ないことで、コミュニケーションを積極的にはかってくれるようになり、結果的に、私の言語力が向上する。
言語に関する私の考えを言語化してみたけど、
私は机に向かって、現地語を勉強したのはルワンダ到着して1ヶ月のみ。
あとは、活動の中で少しずつ学んできた。
まだまだ自分のレベルは低いけど、間違いを恐れずにどんどん言葉を使ってコミュニケーションをはかっていきたい。
全部キニアルワンダ語のミーティングで言語について考えて、話の内容3割程度しか理解できなかった私が、何を偉そうに言語について語っているんだ!という感じだが、1年前に生徒とのコミュニケーションがとれずに泣きそうになっていた私に伝えてあげたい。
コメラ!(Be Strong!)
6月9日|キガリピースマラソン当日!
昨日、告げられたスタッフの待ち合わせ時間は、なんと朝の4時。
アフリカ時間があることを分かっていても
高校からの15分前行動徹底の習慣はそう簡単になくなることはない。
会場に着くと、既に20名近くのスタッフがいた。
しかし、結局全員揃ったのは6時前。。。
私の睡眠時間。。。返して。
私は他のスタッフとともに10km地点に立ち、
通過した選手のビブスナンバーを記入するという役割だった。
今回のマラソン大会には、ルワンダ在住の日本人の方や
協力隊の方々も参加してくださった。
無事業務を終えたのだが、いつまで経ってもバスが来ない。。。
結局、他のスタッフと歩いて帰ることになった。
今回のマラソンの運営を通じて、新たな出会いがたくさんあった。
このような機会をくれた連盟のスタッフに感謝して
引き続きルワンダの陸上競技に貢献できるように頑張る。
さいごに
怒涛の1週間。
とても疲れましたが、最高に充実した1週間でした。
来週からテストがはじまるので、日常を取り戻していきたいなと思います。
断水、復活するといいなあ。。。(切実)
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