春休みスタート!成績表をもらえない生徒たち。|3月25日〜3月31日
はじめに
アマホロ(平和)
今週は生徒が帰省し、春休みが始まりました。
では、スタート!
3月25日|教える機会づくり
今日の練習は、近隣校に通う生徒が対象だった。
通常メンバーは帰省準備だ。
準備を終えたタビタがグラウンドにやってきた。
「指導手伝ってよ!今日はあなたがコーチね!」
練習の流れと目的を伝え、あとは全て彼女に任せた。
選手が選手に教える機会づくりはとても大切だと思っていて、
自分の動きを振り返ったり、動きの中で意識するポイントを考えることにつながる。
教え合い、高め合うクラブにしていきたい。
トレーニング終了後、タビタが練習の大切さを伝えてくれた。
自主的な行動が本当に嬉しかった。
3月26日|生徒の帰省
全寮制の学校は、バスの混雑を避けるため、群ごとに帰省日が決められている。
NESAという教育の機関が1週間程前に、帰省日を発表する。
例えば、ルワマガナとカヨンザにある学校に通う生徒は火曜日に一斉に帰省。
フイエにある学校に通う生徒は木曜日に一斉に帰省。
今学期の成績レポートを受け取った生徒は続々と帰省していく。
なかには、移動のチケットが払えず、どうにかしてお金を保護者から送ってもらおうとしている生徒やスクールフィーを払っておらず、成績レポートを受け取れない生徒もいる。
毎学期のことだけど、生徒の帰省日はドキドキする。
もしかしたらもう戻ってこないかもしれない…
そんな不安でいっぱいになる。
学校を変えたり、家庭の事情でドロップアウトする生徒も多くいるから。
2週間の帰省後、また会えることを願いつつ、後悔のないように彼らを見送った。
3月27日|「筋トレ手伝って」
セカンダリーを卒業し、学校のミルクゾーンで働きながら競技を続けている選手がいる。
彼女は23歳で、長距離選手。
多くの選手は彼女を信頼しており、さまざまな相談もしているみたいだ。
朝6時半、電話が鳴った。
「今日、筋トレの日だから手伝って!」
彼女は自分で練習メニューを考えてトレーニングを行っている。
こうして頼ってもらえることはとても嬉しい。
そして、こういう時にすぐ手を差し伸べられる存在でありたい。
日本のようなトレーニング機材はないため、ルワンダでは、基本的に自重や階段を用いたトレーニングを行っている。
30秒の筋力トレーニング+30秒のジョギング×8×3セット
上半身、下半身トレーニングをバランスよく組み合わせた筋トレサーキットを行った。
彼女はウムレンゲカガメカップという日本の国体のような大会の全国大会を5月に控えている。
自分をうまいこと利用してもらい、彼女が目標達成できるよう、これからも継続的にサポートしていきたい。
3月28日|スクールフィーが払えない。
近隣のTVET(職業訓練校)に通っているデイビッド。
私|「成績どうだった?」
デイビッド|「もらえなかった。スクールフィーを払ってないから。」
ルワンダでは、スクールフィーを払わなければ、成績レポートがもらえない。
近隣のTVETはプライベートで、外国の支援も入っているため、少しだけスクールフィーが高い。
カウンターパートに急いで連絡すると
コーチ|なんでデイビッドは、昨日の段階で僕に相談してくれなかったんだ?
私|わからないけど、直前までお母さんが払うこと信じてたんじゃないかな。
彼に残された選択は下記の4つ。
学校を辞める。
お金を払う。
学校を変える。
今年度は学校を辞め、来年度にTVETではなく、コンビネーションを変え、近隣の学校に通う。
私|陸上の才能もあるし、学ぶことを諦めたくないよね。どうしようか。私はあなたに学ぶことを諦めてほしくない。
そう伝えると、デイビッドの目から涙が溢れた。
学校を変える場合、彼はライバル校に行くことになる。その学校は、スポーツで秀でた才能があると認められた場合、スクールフィーを負担してもらえるのだ。
私は彼にクラブに残っててほしいし、これからも一緒にトレーニングをして、彼が目指す目標に伴走したい。
でも、彼の幸せを考えると、ライバル校に転校し、競技も勉強もできる環境を目指すことが一番だ。
彼にとってベストな選択肢を
彼と保護者が決められますように。
サポートしてあげたい。
ただ、彼や彼の保護者が「誰かがなんとかしてくれる。助けてくれる。」と思い、働くことやお金を貯めることの努力を怠るようになるかもしれない。その時は良くても、本質的には解決しているとは言えないのかなとか。
キリスト教の影響もあり、持つものが持たざるものを助けるという文化が浸透しているこの場所で、ボランティアだけど彼らよりはお金を持っている私が、困っている彼らを助けないことに対して、周りはどう見ているのだろうか。そんなことも気にしてしまう。
学びたい意欲がある子どもたちはたくさんいる。
勉強の重要性を感じている保護者も増えてきている。
無償化は進んでいるけど、ユニフォームや給食費すら出せない家庭があるのも事実だ。
子どもたちの笑顔は輝いているけど、やっぱり、貧しいってつらい。
3月29日|英会話教室
近所で暮らすレイラとブリエラのお家へ。
休みの期間や暇な時に英会話教室をしてとお母さんに頼まれた。
この家庭は経済的にかなり恵まれている。
お母さんは看護師、お父さんはドクターで、現在は大学で先生として働いている。
共働きなので、住み込みのお手伝いさんを雇っている。
英会話を行っていた時のこと、レイラとブリエラのお手伝いさんに対する態度が気になった。
明らかにバカにしている表情を見せたり、命令していたり、何か嫌なことを言われたら、睨みつけ…
かなり居心地が悪かった。
その後、お母さんが帰ってきた。
そして、お手伝いさんとの会話を見ていて、気づいた。
お母さんもお手伝いさんに対して「え?なんで?そんな強く言わなくて良くない?」と思うくらい強めな口調で話しているのだ。
バナナを持ってきてくれたお手伝いさんに対して、お礼も伝えずに、あれこれ追加でお願いを伝えている。
統計データがあるわけでもないし、これは完全に私の主観なのだが、経済的に豊かな家庭で育った人や子どもたちは、わがままというか傲慢で「ありがとう」を言わず、人を見下している人が多いように感じている。
子どもは親を見て育つ。
「ありがとう」「ごめん」といった言葉の重要性を伝えられたらな…と思ったけど、そもそもこうした言葉があまり重要視されていない社会なのかもしれないとか思ったり。
だけど、やっぱり私としては、何かをしてもらったらありがとう。自分が誤ったことをしてしまったら、ごめんね。を言える人の方が応援したいと思えるし、その方が人生が豊かになると思っている。
知れば知るほど、考えれば考えるほど、何をどうしたいのか分からなくなるのだけど、自分の直感やスタンスのまま、行動していけばいいのかな。
3月30日|ルワンダの最果てに行ってきた
遠足前の子どものように夜は寝られず
朝は早く起きた今日。
大好きな隊員さんの任地へ!
街を歩くと、隊員さんの名前を呼ぶ子どもたちや人々で溢れている。
彼女にとって大切な場所にも連れて行っていただいた。
彼女の姿を見えた途端、走って駆け寄る子どもたち。
彼女にハグして、手を繋ぐことを求め、そして、後ろをついていく。
いつのまにか、子どもの数は10を軽く超えていた。
任地も大好きだけど、同じルワンダでも、少し別の場所にいくと、たくさんの刺激と発見で溢れている。
まあ、日本も同じで、会社や環境が変われば刺激や発見で溢れているんだけど。
何も咲かない寒い日は下へ下へ根を伸ばせ。
やがて大きな花が咲く。
なんか鳥肌が立つ瞬間が何度もあり、改めて、協力隊に参加して良かったと思った日だった。
3月31日|ハッピーイースター!
Pasika nziza!
今日は復活祭当日。
キリスト教を信仰する人が多いルワンダでは、イエスキリストが復活したこの奇跡の日を祝う。
朝からコミュニケーションツールのWhatsappで素敵な写真と共に「Happy Easter」「Pasika nziza」というキャプションが入った投稿が流れてくる。
学校で英語を教えているシスターから、素敵な歌声と共に、Pasika nzizaという言葉が送られてきた。
おわり
学校が完全に終わり、2週間ほどの春休みがスタートします!
活動を少し振り返り、春休み明けの活動について考える期間にしたいです。
そして、リフレッシュ期間として過ごしたいと思います。
明日からはしばらくキガリで過ごす予定です。
日記ではなく、コラムとしてら何本かnoteを書けたらいいなと思っています!
それでは!
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