LDH社先輩後輩システムはなぜユニークなのか

*因みに引用スタイルなどはAPAを厳密に則っておりません。

1 先輩後輩システムとは

先輩後輩システムとは、先にデビューしたグループを後にデビューしたグループたちが先輩として尊敬し慕うシステムであると仮定する。

文化的知識の継承が想定される。引用

画像5

それによって彼らはLDH社の文化に触れ、それを継承する役目を果たして行く。(ただEXILEさんが第一世代なら、三代目JSBさんは第二世代と定義できるのかもしれない、そうすると、EXILEさんの初期のコアがどこまで継承されるのかは、組織経営次第ということになる。)

ー実際どういう場面で先輩後輩関係(*先輩後輩関係の定義ソースが未定)がみられるのか

 いろいろなメディア媒体を見る限り、

・先輩タレントに食事やプレゼントなど金銭的に奢られる関係性がある

・先輩タレントに対して「さん」付けで呼んでいる

(*先輩タレントに対して後輩タレントが敬意をもった接し方をしたとして、先輩タレントが社内文化を後輩タレントに継承しようという意図があるかは不明。またその先輩タレントが意図をもって接することがこの場合良い効果をもたらすかは不明。)

(ただ日本には、吉本興業さんのようば先輩後輩関係もあり、これは吉本イズムなのかはまだ自身の考察対象に入っていない)

2 なぜユニークなのか

アメリカにはこういった先輩後輩関係を元にした組織文化の醸成や継承というのはみられない。(*世界において先輩後輩関係が組織運営の根幹をなしている国は日本と韓国以外あるのだろうか・・)

Cultureを形作る McKinsey 7S Framework より

画像1

The Cultural Iceberg Model

画像2


(人間の潜在意識と顕在意識の構造に似ている。割合は20,000:1らしい

因みに The subconscious mind acts as an associative machine which works on the basis of pattern recognition. So we form our reality in a three-step process consisting of suppression, distortion and generalization. Associations and analogies are essential characteristics of intelligence. These aspects from behavioral psychology and cognitive science at the personal level can be used to support good decision-making and—in the context of the respective organization—they also can be used in the light of the metaphor of shaping “the subconscious mind of organizations” in order to cope with change, uncertainties and disruption. 潜在意識は抑制、歪み、一般化からなる3つのステップのプロセスを辿るらしい。Leodolter, W. (2017))

上記をみると、日本式先輩後輩関係における組織文化の継承というのはユニークだと言えるのではないか。


では先輩後輩関係とメンターシステムの違いはなんだろう

メンターシステムとは

”mentoring can offer a unique opportunity to enhance competitiveness through a carefully designed and structured program that both supports and drives an organization's business strategy.” Mathews, P. (2006)  とあるので、基本企業競争力向上を目的とされている。

そして組織戦略として有効であるがメンターと組織の方向性の一致が必要であるという。

画像3

Mathews, P. (2006)

結局のところ、メンター制度はかなり管理されたシステムであり、

その点先輩後輩システム*私が勝手に便宜的に名付けた は、非公式かつカジュアルであり、メンター制度の一部を担っているのだろう。

余談 An American Society for Training and Development study revealing that 71% of Fortune 500 companies have a form of formal corporate mentorship. The same study found that 75% of executives credit their mentors with helping them to achieve their leadership position. アメリカのフォーチュン500に選ばれた75%の企業がメンター制度を持つらしい。引用

画像4

(*しかし私はLDH社と関わりはないので、実際どういう関係性のもとどこまでの内容が語られているのかは調査しようがない。)

(日本のビジネスに先輩後輩関係の効果についてソースをまた探してみたいなと思います。)

(京都花街の双方向のメリット 先輩ー組織に貢献、周囲からの評価向上、後輩ー叱られる前に行動という自律性を持つ のも 面白いなと思いました。引用

(また、先輩後輩関係と正反対のホラクラシー組織運営についてもまた別で考察していきたいと思います。)

文献

Leodolter, W. (2017). Digital Transformation Shaping the Subconscious Minds of Organizations Innovative Organizations and Hybrid Intelligences (1st ed. 2017.). Springer International Publishing. https://doi.org/10.1007/978-3-319-53618-7


Mathews, P. (2006). The role of mentoring in promoting organizational competitiveness. Competitiveness Review, 16(2), 158–169. https://doi.org/10.1108/10595420610760743




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?