【実質0円大学生活のすすめ】第14回:対面講義のメリット(3)
今回は「対面講義」のメリットの続きです。前回考察した「情報の密度の高さ」と同じくらい重要な「コミュニケーションの可能性の大きさ」について考えてみましょう。
1. 対面講義のメリット(前回からのつづき)
第12回と13回では以下のような対面講義のメリットを挙げて「a.情報の密度が高い」について、体験談を交えて考察を深めました。
今回は、b.及びc.のコミュニケーションの問題について、以下で深堀りします。
2. 講師との個別なコミュニケーションがしやすい
「実質0円大学生活」では、一般学生より高いコストパフォーマンスを目指します。そのためには、講師との個別的な関係を築く必要があるのです。その理由は、講義終了後に、講師と積極的にコミュニケーションを取ることで、さまざまな情報を伝授してもらえるからです。
大学・大学院に限らず、最新かつ重要な情報は「専門性の高い人物」が持っています。講師はその分野の研究者であり実践者であるため、まさに頼れる情報源となってくれるはずです。友好な関係を築ければ、講義の内容よりも貴重な教えを受けることができるはずです。
しかし、そのためには「ひと工夫」が必要になります。講師とのコミュニケーションを取るための具体的なアプローチ方法については、別の機会に深堀りしたいと思います。
3. 他の受講者との個別なコミュニケーションがしやすい
講師とのコミュニケーションと同様に、対面講義であれば、同じ立場である他の受講者とも親交を深めやすいのです。オンラインであっても、他の受講者とは同じテーマで学んでいるため、本来は共通の話題には事欠かないはずです。ところが、実際には講義が終わると早めにログアウトする人が多かったり、講師の方から接続を終了してしまうこともあります。
対面講義の場合は、講義が終わってもなんとなく教室に残って、話が合いそうな他の受講者に話しかけるタイミングを伺うことができます。うまくきっかけをつかめた場合、下校ルートが同じなら、そこで親交を深められるはずです。
一方で、現在のオンライン講義では、このような「雰囲気を伺う」というテクニックが使えないのです。
たとえば、メタバース空間に設定された教室があって、アバター同士が周りにいるのであれば、対面講義に近いふるまいができる可能性はあります。しかしながら、いまのところ、大学・大学院の講義をメタバース空間で行っている事例はほとんどないでしょう。
メタバース自体を学ぶ学校は、東京大学の「メタバース工学部」などがありますが、講義自体はまだまだのようです。アメリカのスタンフォード大学では事例がありますが、まあ、特に日本の学校では、そのような環境が実現することは、当分はないでしょうね(笑)。
第14回のまとめ
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