タンミニエミ:旧大統領官邸(フィンランド)
26年間政権を担った第8代大統領ウルホ・ケッコネン(1900-1986)の公邸だったヴィラが、現在は博物館として公開されています。
デザイン大国のフィンランドですが、魅かれるのは昔のものが多く、私には「そこに経過した時間」も必要なのだと思います。
タンミニエミは、セウラサーリ野外博物館に向かう橋のすぐ手前。この辺りは地元の人にとっても、散歩やジョギングをしたり、のんびり過ごせる気持ちの良いスポット。 市内からバスでアクセスできるため、ちょっとしたお出かけにオススメです。
旧式の電話やレコーダー?が置かれた執務室は、昔の映画の1シーンを見ているよう。
来客用のスペースもふんだんにあります。
エーロ・アールニオがデザインしたボール・チェア(1966年)は大統領も愛用したそうです。中央図書館のOodiにも幾つかあったけど満席でした。お1人様用の隠れ家みたいで、座りたくなりますよね。実際に7割の音を遮断してくれるらしい・・・
クラシックで落ち着いた佇まい。
窓からみえる海辺の景色にも和みます。
シンプルで温かみのある調度品が置かれたプライベートスペース。
どの部屋にも本がたくさん。
ケッコネン大統領は、前政権を引き継いで対ソ宥和政策をとり、フィンランド化という言葉でも知られています。
狩りが趣味で、作家という側面もあったそうです。
盛り上がり度で育った年代がわかる、昔懐かしい家具調箱型テレビ♪
歴史を担った著名政治家らしく、たくさんの人が見学に訪れていました。
引き戸を開くと現れるバー・カウンター。
今見てもモダンな厨房。 ふらっと大統領が入ってきて、「今日の夕食は何だい?」なんて言うシーンが目に浮かびました。
海に直接アクセスできる高台の邸宅。
離れのサウナは、フォード大統領(米)やブレジネフ書記長(ソ連)も招かれ、サウナ外交が繰り広げられたことで有名です。
今こそ、各国の指導者たちにこのサウナを活用してほしい!!
私邸のサウナとしては、今まで見た中で一番豪華かも。
目の前の湖でひと泳ぎできる素晴らしい環境。
カフェもあります。
ヘルシンキの西側は私邸ミュージアムが多く、景色が良くカフェも併設されていたりしますから、ゆっくり回ってみるのも楽しいと思います。
<公式サイト>
https://www.kansallismuseo.fi/fi/tamminiemi