レシピで「作れる」と思っていたけど、レシピでは「作れない」現実

山田由加子です。

私が教室をしていた際、大事にしていたのが

「何度でも作って食べたい」

つまり

 「レシピや工程の再現性」

でした。

自分自身が本を見ながらあれこれ作っていた子供時代。
いろんなお菓子にチャレンジしたのですが
作っても作ってもうまくいかなかったのが
スポンジケーキ。
本を見て作っても膨らまない
ならこれを使ったら?
こんな方法を試してみたら?
とあれこれ考えてやってみるけど、
美味しいスポンジケーキになるどころか、
失敗例ばかり増えていく。

私にはスポンジケーキ作るのは向いていないんだ

いつの日かそんな気持ちになって作らなくなって。

が、製菓学校に通って、
科学と理論をもとにきちんと工程を踏めば
必ず出来るようになる!
のを知ったり、

そもそも
家庭用と業務用の機材には違いがたくさんあって
家庭用の機材で作るには
家庭用にあったレシピと工程を作る必要がある。
そんなこともわかって。

だからこそ、
一般的な家庭の環境や機材で作れるレシピと工程を体系化して、
すべての工程をすべて体感して、
それによってつくられたお菓子を食べれば
必ず作れるようになる。

そう思って、レシピと工程つくりはもちろん、
レッスン日の進行やどこをしっかり伝えるか、
などもかなり考えて作りこんでいったのです。

ありがたいことに、その関りをしたことで
「自分では作れないと思っていたものが作れるようになった」
「作ったものを家族が喜んで食べてくれました」
「料理やお菓子作りって楽しいですね」
と言ってもらえるようになったし、
その評判が口コミとなり、「予約の取れない教室」になっていったのです。

「レシピで作れるようになるし変われる」

いつの日か私の中でそんな信念が生まれ、
どんどん教室も大きくなり、経済的自立とアトリエも出来たのです。

なんですが、
自分のアトリエを構え、生徒さんがそれまでの倍以上になったあたりから

どれだけレシピや工程を工夫しても
どれだけ見た目を「盛って」みても
どれだけ作れるようになるためにハードルを下げてみても

作れない
変わらない

それどころか

クレームやトラブルが起きるw

そんなことが起きるようになっていったのです。

「もしかしてレシピの質が問題ではないのかも?」
と思うようになっていったのです。

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