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ものを長く、大切に使うということ

物価の高いデンマークで、クラスメイトたちはセカンドハンドショップを活用し上手にお買い物をしています。

デンマークのセカンドハンドショップは寄付で運営されているお店が多く、洋服や食器だけでなく使い古したタオルから下着や靴下、ベッドシーツなど日本では中古で売らないようなものまで何でも売っています。

倉庫のような広い店内に家具や洋服が置かれています。

洋服は500円程度で買うことができるので、留学中よくお世話になっています。
素敵な木彫りの椅子を1000円で見つけたときは思わず日本に送りたくなりました。

こちらは学校の先生が着ていたマリメッコのアンティークワンピース。すごく古いものをセカンドハンドショップで見つけたの、と言いながらとても素敵に着こなしていました。

いつもお洒落なAmy先生

先生は刺繍とアップサイクリングの授業を持っていて、捨ててしまいそうな服を素敵に蘇らせる天才です。
授業の中で、「今までジーパンを捨てたことがない」と言っていました。
サイズがキツくなったら生地を足して、膝が薄くなってきたら刺し子をして、少しずつ修繕しながらジーパンを育てているのです。

ポケットを重ねたデザインがとても可愛い!

息子さんから譲り受けたというメンズシャツは袖を切ってサイズを直して自分好みにアレンジして着ていました。

断捨離にハマっていた私には耳が痛い!と思いながら、その時その時の自分のスタイルに合うように手を掛けて大切に服に寄り添う姿勢にとても心を打たれました。

もちろん、好みも体型も変わっていくものだから「手放す」ことも大事だと思います。

でもその前に自分が気に入って手に入れたもの。私も大切に手入れをして、長く寄り添っていきたい。
そして、それでも必要がなくなった時には気軽に手放せて必要な人のもとへ届けることができる仕組みがあることはとても良いなと思いました。

日本でもフリマアプリなどが流行っていますが、着古したものやノーブランドのものを譲るのは意外と難しい気がします。
中古品店では引き取ってもらえないものもありますし、行政の古着回収なども地域によっては月に1〜2回指定日に会場に持っていかなくてはいけなかったりと意外と「捨てる」以外の選択肢はハードルが高いのが現状です。

私も今まで、まだ使えるのにもったいないな、、と思いながら捨てたものがたくさんありました。

日本でも、もっと気軽に寄付ができる場所が増えたら良いと思いました。


フランスでは今年の1月から、世界で初めて売れ残りの衣料品の処分を禁止する法案の運用が始まりました。
ファッションの中心地で、有名ブランドを多くを抱えるフランスがこの施策に踏み切ったことには大きな意味があると思います。

寄付やリサイクルが義務づけられ、ファッション業界でも持続可能な生産が求められる中で、私も自分の手が届く範囲から「もの」との関係性を大切にしていきたいと思いました。

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