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こなみでちらうらなどくしょかんそうぶん その1。

 ツイッターだと字数制限。読み返したいときに探すのちょっと面倒。

 そう思い、だらだらつらつら書き残しておけるところないかなーと考えることしばし、選ばれたのはnoteでした。

 というわけで。

 気ままなうえ、何の参考にもならない語彙力もないという小並感極まった感想文になると思いますが、それでも読むよという物好き、奇特……ああいえ、素晴らしい感性をお持ちの方は、今後ともよろしくどうぞ。

 では、さっそく。


『あのねこのまち あのねこのまち』

 著:紫野一歩 氏

 イラスト: 旅空 氏

 巻数:現時点で2巻まで

地図にあるのにたどり着けない町、夕霧町。ポルターガイスト現象に悩む高校生・墨染幸一は、たまたま夕霧駅に降り立ち、相談屋を営む少女・フミと出会う。彼女の店にはいつもフシギな相談が。フミに振り回され、幸一も依頼者のハッピーエンドのためおかしな町を駆け回る! しかし、やがて幸一は知る。のんきに茶をすする彼女の、あくびに隠れた哀しい祈りを――。とっても愉快でちょっぴり切ない、脱力系お悩み解決ファンタジー!

(原文:講談社ラノベ文庫 既刊案内の作品詳細より引用)


 とまぁ、こんな感じのお話なわけです。

 だいたいはあらすじのとおりですが、ほんとに『ちょっぴり』刺されました。それ以外は全体的にのほほんのギャグ寄りでした。

 勘のいい方は既に察しているでしょうけど、その手のものがたくさん出てきます。フミの正体はもとより、キャラの名前を見て、「あ、これ知ってる」となる方は多いかなーと。精通してなくとも、ほとんどの人は聞き覚えくらいあるでしょうから。

 視点主は基本的に墨染くんですが、この子は好き嫌いがわかれるタイプの主人公かもしれません。後述しますが、作者さんのテキストの味が絡んでるかも。

 で、そのテキストの味なんですが、地の文が口語主体の作品を読み慣れている人は冷たい印象を受けるかもしれません。

 地の文が口語、というのはラノベでよくある書き方ですけど、この作品はそういったよくある文章も、よくあるツッコミも、基本だである調。ときどき口語のも出てきますが、本当に少ない。

 ……いや、まぁ、だである調ではダメというわけではないし、むしろ小説においてそれは正しい書き方なんですけど、それはさておき。

 だからといって、読みにくい文章というわけではなくて。それどころか安易に口語的文章を使っていないこそ、音的にも歯切れもいい文章で物語が綴られていて、すらすら読み進められました。

 ここまで書いた時点でわかると思いますが、そのとおり、地の文がかなり多め。がっつりです。ぎっちりです。

 ただ、わたしは電子で読んだので、紙のほうだとまた少し変わるかもしれませんね。電子だとぎっちり詰まって見えるけど、紙ベースの縦にしてみたら初期の頃に書いたわたしのSSのようにスカス……いや、やめておこう。

 閑話休題。

 というわけなので、そういった点も踏まえて、好き嫌いがわかれるかもしれないと書かせていただきました。

 あと、出てくるキャラはフミをはじめ、みんな個性的です。バレになるのでここでは割愛しますが。

 主人公である幸一を除いて唯一名前が出てるフミは、もう一人の、つまり裏の主人公といってもいいかなーと。

 お話のほとんどがのほほんとしているのは彼女が醸し出す雰囲気ゆえのものですが、『あくびに隠れた哀しい祈り』の部分を知ると……?

 よく言いますよね。明るい笑顔には裏があるとか、綺麗なバラには棘があるとか……。

 みたいな感じでそれっぽく引きをつけてみたところで、おあとがよろしいようでということで。

 ではでは、あきさんでした。

 

 

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