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車と蔓の女王と敏腕営業マン

※今年はパーゴラに誘引したクレマチスとつるバラが咲きそろいました。
クレマチスはバラと比べて控えめながら、気品のある佇まい。

「つる植物の女王」といわれるクレマチス。
栽培は意外と簡単で、植えた場所が気に入れば年々立派な株になってくれます。

エミリア・プラター
バラにはない色合い
プリンセス・ダイアナ

タコさんウインナーのようなプリンセス・ダイアナ
濃く鮮やかなピンクが魅力的。
こちらも今年は大株になりました。

クレマチスの季節といえば我が家では車検の季節。
(自動車税とも重なる不幸)

2年に1度、懇意の車屋さんからお声がかかります。
うちのような「お得意様」は家まで車を取りに来て下さいます。
(なぜお得意様なのかはまぁ、察して下さい)

この営業のお兄さん、といっても同い年くらいだけど
なかなかの「人たらし」で、うちの庭はローザンベリー(近所の観光庭園)並み、いやそれ以上なんておだてたり、
鳥さんロスト対策の風除室が素敵だと褒めそやしたり、
スマートな風貌に素朴な口ぶりでとにかく持ち上げるのが上手い。

なぜこんなに人たらしなのだろう・・・?
卑屈で矮小な私は不審がりつつも、人心掌握のポイントを探りつつ、
まぁ悪い気はしません。

そんな車検完了の日のお庭での会話。(我が家の愛車はMAZDA)

「トモコさんはマツダ車がお好きですか」

「えぇ、まぁなんぼでも選べるなら別ですが、現状の国産メーカーで一番マシなのは(何様!?)マツダですかねえ」

「あぁー良いですよねマツダ!」

(・・・ただ話合わせてくれてるだけか?)
「つぎはMAZDA3あたり狙ってるんですよね。」

「カッコイイですよね。今のミニバンは、もうちょっと乗ってほしいですけどね。将来的にご検討なされてもよろしいかと。」

「そちらの車屋さんでもマツダ車扱われてるんですか」

「いけますよー。マツダとスバル両方の資料を取り寄せて比較検討とかもできますし」

(スバル?さてはスバル押しか)「わぁーいいですね。インプレッサも良いですよね」

「ただ最近、マツダとかスバルも値引き額がショボいんでキツいんすよ。定価が不服なら他メーカー買えって勢いで。」

「へぇ。愛好家の足下見られてますね。他に行く先なんてないことを(笑)まぁその時はお世話になるかもしれませんのでよろしく・・・」

「えぇ、なんか不調とかあったらお気軽にご連絡下さい
旦那さまにもよろしくお伝え下さい、それでは!」


他にもくだらない世間話や質問にもお付き合い下さり、
終始笑顔で爽やかな笑顔でした。

なぜマツダか?それには色々ありまして。
(強いていえばイニD世代と言っておこう)

文系ウェーイみたいな奴は営業しか就職先無いみたいな価値観の時代に関西の哲学科の冴えない学生をやっていましたが、
営業って、人の心を持ってくという高度な技術職だなと思います。
あの頃の「ウェーイ」な日々も意義あるものだったのかもしれない。

「英語、▲▲!」(落とした履修科目と先生の名を数えながら)
「はじめての〜○○○!」(はじめてのチュウの替歌を卑猥に)
とか(笑)
ひたむきにノリとオモロさを求めて、
ショットのテキーラを飲み干して笑い合い、バカ騒ぎしていた同窓の劣等生達(私も含むよ)を懐かしく思い出しつつ。

私にも宿りませんかね、「人たらし」のスキル。
風薫る5月、パーゴラの女王にせせら笑われたような気がします。

エミリア・プラターとプリンセス・ダイアナ


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