見出し画像

桜肉とズブロッカと休日


土曜日
買い出しは越県して岐阜まで。夫がお肉を買いに行きたいそうで。
国道21号線を東へ。鬱蒼と杉が茂る県境を我々のミニバンは抜けていく。

山道の途中、「壬申の乱」と書かれた楽しげなのぼりに私の目は釘付け。関ケ原では「冷やし中華はじめました」のノリで壬申の乱が宣伝されている。
企画展「壬申の乱と関ケ原」1350年記念事業。行きたいと思ってたんだった。都合つけて絶対行こうと心の中で誓いながら。(古代史オタク)


話が逸れましたが、
ご夫婦仲良しわね、と思われるかもしれませんが、ゆっくり話ができるのが車内くらいしかないんですよね。
(もちろん後部座席にはうるさい子どもが乗っていますが)
我々は音楽の趣味を共有したいわけではないので
最近夫のハマっている「ゆる言語学ラジオ」をBGMに目的地へ向かいます。

軽快なラジオのトーク内容に、ツッコんだり揚げ足取ったり、壬申の乱に想いを馳せたり、ラジオの合間に夫婦でゆる言語ごっこしたり、そうこうしてる間に目的地の養老へ。

ショーケースに並べられた大理石のようなキラキラのお肉に見とれながらも、今日のお目当ては赤身ステーキと馬刺し。
サーロインや豚トロに心魅かれつつ、翌日辛くない脂身控え目なお肉を少しだけ。

他の食材の買い出しに垂井のスーパー「ヨシヅヤ」へも寄る。県を跨ぐと品揃えが違っていて楽しい。
「新じゃがいも」「いちご」「アジフライ」「オマールエビのビスク」
我が家の買い物カゴは何やら春めいてきた。

お酒コーナーも地方の国産ウイスキーが置いてあったりと目新しい。
あれやこれや眺めているとここにも見つけてしまった。春を。

ズブロッカ
バイソングラス(ズブロッカ草)のエキスを加えた、500年以上の歴史と伝統を誇るポーランドのフレーバード・ウオッカ。

「私は酒呑みではない、この香りで鼻腔を満たしたいだけ。」
心の中で謎の言い訳をしながら即カゴへ。

バイソングラスの香り成分が、日本のあれと同じなんですよね。
帰ってから桜肉と共にソーダ割で洒落込みました。

初めて飲む夫の感想「ん~道明寺の香り」
「でも餡子がないから(甘味がたりない)」

はいはい、買ってきますよ。道明寺粉の桜餅。
なんか結局ごちそうさま、って感じの展開だな。
(つづく)

※解説
バイソングラスに含まれる「クマリン」という香り成分が「桜餅」の香り成分と同じ。ズブロッカは日本人には桜餅を想起させる大変香りの良いお酒です。お酒は楽しく適量を。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?