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ご結婚記念のボードを描きました。part.3「仕上げ」

結婚記念日のお祝いのため、依頼していただいた「ウエディング・アニバーサリー・ボード」 part. 3 をご紹介します。

part. 1 (キャンバスの下準備)
part. 2(チョークえんぴつで下描き)もよろしかったらご覧ください!

依頼者いわく、「すきな色は黒。」

以前、お子さんたちのバースデーボードを依頼していただいたときは、彼らのすきな色を存分に使ってほしいとのことで、

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こんな感じに、ずいぶんカラフルにまとめました。

今回は結婚のアニバーサリー用。そして黒やモノトーンがすきという依頼者のために、ポイントに控えめな色をのせ、あとはごくシンプルに白の濃淡で表現することにします。

色を多用したものに比べると、より黒板にチョークの白で描いたような雰囲気のデザインです。ちょっとエレガント寄り。

描きはじめる前に画材を準備します。

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アクリル絵の具は、
・ツヤなし「matte」(マット)と
・ツヤ感が出る「gloss」(グロス)、「Satin」(サテン)、
などが市販されていますが、ボード制作で選ぶのは「matte」マットです。

パウダリーなチョークの白に見えるようにするには、ツヤ感が出るとかえって困ってしまうので。

絵の具はウォルマートで、筆やペン、パレットペーパーなどは「Hobby Lobby」という、手芸材料やインテリア雑貨を売るお店で購入しました。

お手軽サイズの水ボトルや、ペーパータオルなども必須です!


さあ、色をのせていきます。

手描きのボードはちょっと久しぶりなので、手を慣らすため、目立つ大きい文字ではないところから始めます。

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「Chai Tea Latte」の部分はで。その他の文字は、オイルベースのペンで描いています。

白の濃さのちがいがなんとなくお分かりになるでしょうか?

筆記体のラインはちゃんと細く、華奢に、乱れないように‥‥
エレガントに見えますように‥‥

息を止めて描いていることに気がつきました。集中。
でも家事の合間にこの仕事をしているので、ひんぱんに中断することになります。

余談ですが、そんなわけで、日中は30分単位で終了できそうなことを探しつつ作業するくせがつきました。

時間がかかる作業は、家族が寝静まった時間に後まわし。


続けて、上部のやや大きい文字や、タイトルのような箇所を描きます。
はなやかな印象になるよう、細い線が多い文字なので気合を入れないと!

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と言っても、描いたラインが不本意な位置になってしまうこともあるので、そういう場合は濃いグレーのアクリル絵の具で修正することになります。

ここでも、「Wedding」の最後の「g」のラインが太くなりすぎて、グレーで修正しています。
使ったグレー色が、地色とくらべてうすかったので、「g」の文字がどうもぼんやり見えてしまいますね。

この後もう少し濃い色をのせて、くっきりとしたラインにしました。

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葉っぱのかざりラインや、その他の文字もどんどん仕上げます。

また、ドットのかざりラインがあると、よりはなやかさが増すので、キャンバスの周囲にもてんてんと等間隔で描きこみます。

目印となる下描きの線をなぞるように、ていねいに、てんてん‥‥

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黒地に白ラインのみで表現していると、文字以外の要素も同じように見えてしまい、案外目立ちません。

もったいないので、リボンをごくうすい白でぬって濃淡の差をつけ、イラスト要素が埋もれないようにしました。

すべてフリーハンドで描いているので、あえてきっちりぬりすぎない感じにしています。


いよいよ、完成に近くなってきました!

今回のアニバーサリーボードで唯一のイラスト「チャイティーラテ」に色を入れていきます。

お茶やコーヒー系の色ならモノトーンの印象がくずれないと思ったので、カップの中身のみ「ラテ色」と「スパイス色」を加えることに。

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(カップから立ちのぼる湯気を、筆でさらぁっと描くのが、わたしのひそかな楽しみなんです)

ついでに同じ筆で、リボンの丸まったところにも色を入れて‥‥

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立体感の手助けをしました。

最後の仕上げとして、「葉っぱのライン」をボードからわざとはみ出るようにめぐらせて描きこんでいきます。

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壁にかけたとき、横から見ても「キャンバス」として装飾的であるように。

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あちらこちらに。

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すべて描きこんだら、練り消しゴムで下描き線を消して
再度スペルチェックをして、

完成です‥‥!

ボードは個人情報満載なので、全体をお見せすることができないのが残念。

依頼者は近所にお住まいなので、彼女の引っ越し前日に、無事お手渡しできました。

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「Absolutely gorgeous!!!」と喜んでもらえてよかった‥‥!出発ギリギリだったし。

引っ越し先の新居をかざる記念のボードになるといいな。

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ボードの下準備から、下描き、色入れまで。
ウエディング・アニバーサリー・ボード制作のご紹介でした。

アトリエハルコ



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