もしかして…これが運命の出会い?【回想】
最後の一滴まで残さないくらい雑巾を絞るように、自分の中にあるありったけの勇気をかき集めてふり絞り、やっとの思いであけた、耳たぶのピアスの穴
その穴もすっかり落ち着いて、結婚相談所も辞めた頃
私が働いていた会社に、1人の男性が入社してきました
名前を『A』としておきます
歳は私の4歳年下
Aとは同じ課でしたが、あまり仕事でかかわることもなく、顔を見れば朝の挨拶をする程度の接点しかありませんでした
当時私は車で通勤していたので、会社の駐車場に車を駐めていましたが、ある日、仕事を終えて帰宅しようと自分の車のところまで行った時のこと
隣に駐車してあった車から、Aが出てきて言ったのです
『お茶でもして帰らへん?』と
突然のことにビックリした私は、その日は丁重にお断りして、帰りました
そして気づくと、駐車場でAが私の隣に車を駐めていることが多くなっていました
これはわざとか??
いや、たまたま偶然か
それからたびたび、帰りに駐車場で会うことが増え、何度かご飯やお茶に誘われるも、なんだかんだと理由をつけて断っていました
そんな誘いが何度目かのある日
いつも断ってばかりで悪いな…
という気持ちから、夜ご飯を一緒に食べに行くことにしたのです
なんといっても同じ会社、同じ課で働く同僚です
そういうコミュニケーションも大事なのではと思ったのです
一度一緒にご飯を食べに行くと、一気にハードルが下がると言うか気心も知れてきて、気軽に行けるようになりました
当時Aには付き合っている彼女がいて、最近うまく行かず別れようかと思っているという相談をされた時には
それなら私とご飯を食べている場合ではない
行くなら彼女といって、2人でよく話した方がいい
などと、年上の先輩風をビュービューふかせたりもしました
ところがある時、突然
『遊さんのこと、いいなと思っている』
などと言い出したのです
焦りました
これ、あれじゃない?!
よく聞くやつ
恋愛の相談してるうちに、その人を好きになってしまうやつ!
いやいや、待て待て待てーい!
私は4歳も年上ぞ??
いろんな思いがぐるぐると、私の中で渦巻きました
そしてあれよあれというまにAから
『彼女と別れた』
と聞かされたのです
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