大東島に行ったら人生観が変わる(?(年越し北南大東島~南大東島編~)
前回はこちら
いつもと違うツボを刺激される島
インドに行くと人生観が変わるという言葉があります。いやいや、流石に行くだけで人生観が変わるわけはないとは思うけど。(実はインドはまだ行ったことがない)
とはいえまぁ、インドに限らず、どの国でも、初めて空港から一歩踏み出した瞬間は、自分のなかで普段使われていない部分が強く刺激されている気がするし、それが旅行の醍醐味でもあるでしょう。なんなら、そんなものの積み重ねが結果的に、価値観にも影響を及ぼすこともあるだろう、とは思います。
このへんの刺激は、個人的には国内旅行だけだとなかなか得られくいものです。もちろん旅行自体は楽しく、今回コロナ禍で初めて訪問したところは多いものの、なんとなくツボが違っていました。
そんななかで、この那覇から離れた大東諸島、北大東島と今回のこの南大東島は、この2年、忘れかけていたツボを刺激されたような気がしたのです。
なんやかんやで忙しく、もう旅行から半年以上経ってしまいましたが、そろそろ終わらせんとと一念発起して、最後の南大東島編をさらっと片付けますww
南大東島空港に到着
さて、たった8分ほどの短い空の旅を終え、お正月の南大東空港(MMD)に到着です。
南大東空港ビルは、北大東よりもちょっと大きいような気もします。まぁ誤差の範囲ですが…ww
とはいえたしかにそもそも南大東島自体の方が人口が多いのも事実。それを反映してか、南大東空港に関しては出発便が1日2便あります。
この後は宿の送迎車ですぐ空港を後にしてしまうのですが、参考までに翌日に空港に立ち寄った際の様子も載せておきます。
ホテルよしざと
さて、空港から送迎車に乗り込み、今日から2泊お世話になる、「ホテルよしざと」へ向かいます。
南大東島には、いくつか宿泊施設があるはずですが、一応島で一番の高級宿ww なんなら秋篠宮殿下のサインまで飾ってあります。
ちなみにここホテルよしざとにはエレベーターがあります。フロントの奥の方です。いや、それがどうした、という話かもですが、なんとこの島でエレベーターが存在するのは、ここと空港だけらしい。
つまりは、島でトップクラスの高層建築…ということで、屋上からの眺めもいい感じでした。ちょうど通りかかった女将さんいわく、自慢の屋上とのこと。
こちらのホテルよしざと、料理が評判のお宿なのですが、残念ながらコロナ対応でお弁当になっていました。朝、夜ともお弁当です。まぁ美味しかったけど。
ちなみに商店は年末年始でもやっていますが、飲食店系はほぼ全滅です。大東寿司食いたいけど、無理そうですね…。
ちなみにお部屋は洋室のベッド…のはずでしたが、繁忙期のため1日目だけは和室になってしまいました。2日目は無事元の部屋になり、3階から島の風景なども眺められました。
南大東島の星空
天気も良いので、日が暮れた後にちょっとお散歩へ。10分も歩くと、集落を外れ、道路は周りは街灯一つないさとうきび畑の中へと続きます。
うっすら恐怖まで感じるような真っ暗闇のなかですから、それはそれは星空が綺麗でした…。なかなかiPhoneのカメラでは伝わりませんが…。
一応、スマホのライトで気を付けながら歩きましたが、ホントにオーバーでなく真っ暗なので、星空観察の際は気を付けましょう。
レンタサイクルにて観光スポットめぐり
さて、翌日1月2日は南大東島でのフリータイム。3日朝の便で経つので今日しか島内めぐりはできません。ということで、ここからは回ったスポットをささっと紹介していきます。
なお、島には公共交通機関は基本的にないため、レンタバイクやレンタサイクルを借りることになります。私は、泊まったホテルよしざとでシティサイクルを借りましたが、島の博物館的なふるさと文化センターでは1日3,000円で電動アシスト付き自転車が借りられるようです。返却時間等の制約がよく分からなかったので、ホテルでアシストのない自転車を借りましたが、南大東島はそこそこアップダウン等もあるので、自転車なら本来ならアシスト付きがおすすめです。
大東糖業南大東事業所
「さとうきびは島を守り島は国土を守る」の煙突でおなじみ(?)の製糖工場です。
なんだかよく分かりませんが、かっこいい標語なことには間違いありません。twitter映えもピカイチです。敷地の中などには入らないよう注意をしながら、煙突を写真に収めましょう。
ちなみにその標語通り、さとうきび畑は島を埋め尽くしています。レンタサイクルで回っていてもだいたい風景はみな同じ感じですww まぁこれはこれで、爽快ですが。
南大東島地方気象台
のっけから、観光スポットなのか?というところが続きますが、南大東島地方気象台、こちらはラジオゾンデという観測気球の打ち上げで有名です。
そもそも大東島とか大東諸島というワードに聞き覚えのある方は、いわゆる「台風○○号は南大東島の南東○○kmの海上にあり…」というような、よくある台風情報的なものがきっかけではないでしょうか?
そのとおり、ここ南大東島は、そうした気象情報において重要な拠点となっているようです。
ロビーは開放されており、気象観測について学ぶこともできますよ。
さて、この気象台に何を見に来るかというと、そのラジオゾンデの打ち上げです。毎朝8時30分頃に、打ち上げが行われます。正確に言えば夜の20時30分にも打ち上がるらしいですが。このラジオゾンデが行われているのは、日本国内では16箇所だそうです。平日なら、係員の解説もお願いできるらしい…。
無事、高く高く打ち上がっていきました。やはり、島内観光においては一大イベントなので、他にもギャラリーがいましたww
今日は成人式
ちなみに、この気象台の近くには、公民館的なところがあるのですが、そこでは成人式の準備が行われていました。
年始(今日は1月2日)に成人式?という感じもしますが、この前行った小笠原でも正月に成人式をやるみたいですし、帰るタイミングも限られてくるこういった離島ではあるあるなんでしょうね。…というか、そもそも盆だのGWだのに成人式をやる新潟の人間が、成人式の日に文句を言ってはいけないww
ちなみに、島内では弁当的なものでも大東寿司は残念ながら手に入らなかったのですが、どうもこの成人式のためにお魚がもってかれてるというのも一因だったらしい。まぁ仕方ないですよねww ご成人、おめでとうございます。
ふるさと文化センター
さて、観測所の徒歩圏内に、島の歴史資料館である「ふるさと文化センター」があります。時短営業ですが、年始期間も営業中。電動アシスト付きレンタサイクルをここで借りることもできます。
島の歴史…という点では建物のなかに入る前にまず見ておきたいのがこちら。
こちらのポール・W・キャラウェイという人物、沖縄の米占領期に強権によって自治運動を厳しく鎮圧した人物として、だいぶ沖縄では印象が悪い人物なのですが、ここ南大東島ではこんな像までつくられ、顕彰されています。
というのも、ここ南大東島は戦前は、この大東諸島を開拓した玉置商会、そしてそれを吸収した大日本製糖の社有島となっており、一種の独立国家のような状況でした。警察や貨幣までもが社の管理というありさま。住民はそんな"玉置帝国"の小作農として生活を送っていました。
その後、終戦を経た後、キャラウェイがこの沖縄の米政府の長として就任。ここ南大東島では、製糖会社と住民との間で土地の所有権を争っていましたが、その裁定によって、住民に土地の所有権が認められました。
そんな歴史もあり、ここ南大東島では沖縄としては悪名高そうなキャラウェイ氏の銅像が立っているのですね…。
さて、館の中にももちろん、島の歴史に触れられる展示がたくさん。写真でいくつかご紹介…。
一応入場料が200円くらいだったかかかった気がしますが、なかなか面白いのでぜひ見学をおすすめします。
シュガートレイン
さて、ここ南大東島ではサトウキビ栽培を支えるため、鉄道が使われていました。シュガートレインと呼ばれたそれは、1980年頃まで活躍していたそうです。ある意味沖縄にも終戦後、鉄道があったのですねww
そんなシュガートレインの機関車や車両が、ここの館外に展示されています。
厳しい自然環境もあるのでしょう、なかなかな保存状態というか、サビ具合…。このシュガートレイン、一部を復活させて、観光用に走らせようなんていう話も昔はあったようですが、どうも立ち消えになっている様子。期待薄かな流石に…
ちなみに、車両だけでなく線路も島には一部残っています。こっちの方が、今、使っている道路に普通に突然出現するので、ワクワク感があるかも。
観光案内で貰える島内マップ等にも線路跡の場所は載っているので、島巡りのついでに、回るのがおすすめです。
星野洞
南大東島で一番有名な観光スポットと呼んでも過言ではない星野洞。南大東島はサンゴ礁が隆起してできた島であり、120を超える鍾乳洞があるそうです。星野洞はそんな鍾乳洞の中でも最大規模の鍾乳洞。長さ375m、約1000坪の大空間が地下に広がっています。
なぜ星野洞と言うのかといえば、ここが星野さんの土地だったから。なんともシンプルです。鍾乳洞というとなんとなく涼しいイメージがありますが、ここ星野洞はこの真冬でも蒸し暑く眼鏡が曇りまくります。
しかし中は圧巻の一言。これはすごい迫力…。
島内トップクラスの観光名所ですが、先客は一人だけ、ということでゆっくり見学できました。ただ、いかんせんサウナのように暑くて、ゆっくり鍾乳洞に浸るというわけにもいかないのが玉に瑕です。
なお、解説用のテープレコーダーのようなものがあり、普通はそれも借りられるらしいのですが、どうも1台しかないらしく(?)、先客が使っていて借りられませんでした。とはいえ、おそらく同じ内容を書き記した案内板が各所にあり、おそらくなくても問題ないと思います。荷物になるし、なくてかえってよかったかもww
鍾乳洞のなかには、お酒のビンが置かれている場所があります。この大東諸島には高校がないため、中学を卒業すると子どもはすべて島を出ることになります。その際に、この星野洞にお酒を奉納して、高校を卒業して成人した暁に、ここから取り出すそうな。
なお、こちらの星野洞は、あの悪名高き(?)竹下内閣のふるさと創生1億円事業の資金でつくられたものだとか。ただ、そのおかげで、これだけしっかりとした観光コースがつくられていることを考えると、南大東村に関しては有効活用できた例なのかもしれませんね。なんか出口にはよく分からん長ーいオートスロープがあって、?となりましたがww
バリバリ岩
さて次に向かうは、地殻変動により真っ二つになった岩山が観られるバリバリ岩へと向かいます。ちょうど真っ二つ裂けているということで、正午の時間帯が一番オススメらしい。まだ正午とまでは行きませんが、時刻はすでに11時頃。程よい時間でしょう。
岩と岩の間を進んでいきます。
行き止まりかと思いきや、どうやら洞穴のようなところがあり、ここを進んでいく様子。特に案内板等はないので、アレですが…。なんか、エースコンバットの渓谷ステージなんかを思い出すような風景を進みます。
最奥部にあったのは敵のレーダーサイト…ではなく、真っ直ぐ伸びるビロウの木、そしてどこからか運ばれてきたように見える大きな岩でした。
なんとなく聖なる力を感じ自然に参拝してしまいました。 実際、島一番のパワースポットとされているらしい。しんとした純粋な静寂、そして差し込む光の加減もあって、たしかに何かすごいパワーを感じましたね…。
島まるごと館・旧南大東空港
次は島まるごと館という、島の生い立ちなどを知れる資料館へと向かいます。今日は13時閉館ということなので、急いで向かいましたが…
…なんと突然の臨時休館!無念。とりあえず窓ガラスの外から、中だけ覗いておきましたww
さて、その近くには旧南大東空港があります。東側にある今の空港とは違い、昔はもう少し内陸側にあったのですね。
こちらの旧空港は、今ではグレイス・ラムというラム酒の製造工場
として有効活用されています。見学や試飲も可能らしい。
とはいえ、年末年始は休業。こちらも中を覗いてみましたが、南西航空とか色んな昔のものがそのまま残ってて面白いですね。次回はぜひとも中に入ってみたい。
その他のスポット
その他、回ったのは日の丸展望台や海軍棒プール、そして塩屋海岸プールなど…。
海軍棒プール。岩をくり抜いてつくったプールだそうで、今日はわりと穏やかな天気な方だとも思うのですが、それでもかなり、もあぐれっしぶな感じ。そしてこの時期、例の軽石がたくさん浮かんでいました。
そして、最後の塩屋海岸プールでATBさんはやらかしました。カニさんが歩いていたので、近くに寄ってみようとしたところ、地面に藻が張っており、近年稀に見る大転倒。肩を強打し、2ヶ月位肩が上がりませんでしたwww くれぐれもお気をつけを…。というか、海軍棒プールといい、こんなただの海の中にあるダイナミックな囲いをプールと呼ぶなww
シンプルな交差点案内
その他観光スポット以外で印象的だったのは、シンプルな交差点案内。まぁ小さな離島なので当然といえば当然なのですが、ちょっと面白かったです。観光名所やランドマークがわかりやすいので、助かりますね。
白菜1/2 550円也。
その他の島の風景の写真もいくつか。
あばよーい!大東諸島
そんなこんなで時はもう1月3日。寒い寒い雪国に帰らねばなりません。昨日は暑くて半袖で出歩いていたのですが、やはりこっちの人からすれば半袖は流石に寒いらしく、女将さんに笑われましたww
ちなみに年末年始ということで、臨時便も出るようです。昨日成人式だったしね。
離陸したRAC機は南大東島を見ろしながら本島へと向かっていきます。
ところで、ついに滞在中はありつけなかった島寿司は、那覇空港で入手でき、無事、はくたか車内でうふあがりましたとさ。
大東諸島はいいぞ
先日、小笠原諸島へ行ってきてこれもまた、旅行記を書き起こす気になるくらい良い旅だったのですが、それに劣らないくらい大東諸島もまた、鮮烈な印象を残したなぁ…と今でも思います。
沖縄であって、琉球ではない、また色んなものが混ざった文化と、ただひたすらさとうきび畑が広がる島の風景。
なかなか行きづらい場所ではありますが、その分良い旅先になることは間違いないと思います。いつもと違うツボを刺激したくなったら、大東諸島へおじゃりやれ!