あたしのこと ~ひとりでがんばること~
あのころ、ひとりでがんばっていたあたし。
なんでもひとりでできるあたし。
「父親不在ですがなにか?」
子ども達の父の日参観だって、
ひとりで堂々と参加した。
クルマを乗り回せないあたしは、
子ども達との長距離移動は電車。
おっきな荷物持って、
ベビーカーに乗った子どもを担いで長い階段を上ったな。
父親がいるということに負けたくなった。
メンタルが強かったわけじゃない。
あたしはひとりでがんばっている。
がんばれている。
自分に対する意地だったんだ。
だから、
信頼できる友達はいたけれど、
話しを聴いてくれる家族はいたけれど、
ほんとの気持ちはずっと隠していた。
ほんとは、
ずっと心細くて不安だったんだよ。
大きな声で泣きたかった。
でも、シングルマザーとしてがんばることで打ち消した。
だって、それをしてしまったら、
もう次の日からがんばれなくなることを知っていたから。
毎日、ひとりでがんばることで、自分を支えていたんだ。
あのころのあたしは、
とにかく強くなりたかった。
傍からみたら、どうだったのかな。
あたしは、空回りしてみえたのかな?
あたしは、あたしを生きていたのかな?
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