キミのこと ~幼少期~
きみは、ずっといい子でいてくれたね。
わたしは、キミに、
お姉ちゃんを守る使命を与えてしまったんだ。
キミが生まれる前から、
キミのお父さんと離婚したいと思っていた。
わたしの親類は少なくて、
もしわたしが死んでしまったら、
キミのお姉ちゃんが天涯孤独になってしまうなと思って、
きょうだいを望んだ。
神様は、ちゃんと願いを聞いてくれて、
キミという素晴らしいギフトをわたしに贈ってくれたんだ。
残念ながら、キミが1歳のときに
離婚することになってしまったけど、
全く後悔はしていない。
お母さんは、キミたちと絶対幸せになれると信じてたから。
キミは、最初の使命をしっかり守って、
すっごくいい子に育ってくれた。
保育園でキミが発熱して呼び出されたことなんて
一回くらいじゃないかなぁ。
だからわたしは久しぶりの外勤だって頑張れた。
仕事で帰りが遅くなって、
保育園で最後のお迎えになっても、
おとなしく素直に笑顔で待っていてくれた。
かわいかったなぁ。
キミとの園までの自転車通園は体力的には大変だったけど、
お母さんにとっては本当に幸せな時間だったよ。
保育園、小学校、
いつでも、どこでもキミはいい子だった。
だから、学校の面談もいつもつまらなかったんだ。
もっと、お母さんを困らせてくれてもいいのに
って物足りなさも感じていた。
でも、お陰でわたしは自分のことに集中できた。
踏ん張らなきゃいけないときに、
踏ん張ることができた。
ありがとうね。
だけど、あの時は、
毎日が精いっぱいで、
ちっちゃいキミが
一番がんばっていることに
気づいてあげられなかったんだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?