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キミとあたしは似ている

キミのことを書こうと思ったのは、
キミが苦しそうだと感じたから。

キミの苦しさは、キミのもの。
それをあたしが引き受けることはできない。

だから、

あたしはあたしなりに
感じてみようと思ったんだ。

あたしはね。

ずっと感じることがこわかったんだ。

感じてしまうと、
すべてわかってしまうから。

感じてしまうと、
本当の自分がわかってしまうから、小さいころからずっと感じないふりをしていたんだ。

怒っているチチのことを怖いと感じてしまうといい子でいられなくなってしまう。

ハハの膝の上にずっといたいけど、このままでいたいと感じてしまうと嫌われてしまう。

だから、

感じないように、
感じないように、

気づかないように、
気づかないように、

冷静で落ち着いた人のふりをして生きてきたんだ。

子どものころを知っている人は、あたしのことをただのいい子で、いるかいないかわからない子だというだろう。

自分の感情を殺して生きていたんだ。

感情を隠して生きるのなんて
死んでいるのと同じだったな。

そんなことを
キミのおかげでこの歳になって気付いたよ。

キミを見ていると
あたしに似ているなと思うんだ。

だからね。
キミには、今からでも感じることをして欲しいな。

たくさん、怒って

たくさん、哀しんで

たくさん、喜んで

たくさん、楽しんでくれ。

あたしにできることは、
あたしがあたしであること。

そして、

キミがキミであることを信じること。

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