「もうちょっとこうしたいな」と思って自作キーボードの基板設計した話(組み立て編)
前回記事(設計編)からの続きです。
基板を待っている間、必要な部品やらを購入
Promicroやキースイッチ、保守部品としてダイオードやネジなどをもりもり購入しました。今回選んだキースイッチはKailhのchoc v2です。高さを抑えつつもMX互換という優れものですね。
前回記事には記載していませんが、choc v2を使えるようフットプリントを修正しています。
メーカページ見ればわかりますが、FixPinがありますね。そりゃそうです。考えてみればこれは機械式スイッチです。信号ピンが3つってことはないでしょう。
薄さ比較。中を眺めるとわかりますが、導通させるための機構の方向を縦ではなく平行にしていることで薄さを実現しています。
キーキャップもきゃわなキャップを購入しました。
これはハチをモチーフとしたキーキャップですね。黄色と青の色味が良い!
待っている間にボトムプレートもカットデータを作って依頼します。
とても良い感じです。細いパーツも地味に工夫した点です。(後述します)
Elgodash親指部分が出ているため(親指以外の部分がえぐれてる)、小さいパームレストだと欲しい位置に来ないです。それを防止するために下駄をはかせる工夫です。伝わりづらいですが、出来上がりを見てもらえれば。
基板、届きました!
ヘラジカのイラストがとてもいい感じですね!パターンだったり穴だったりでイラストの原型が分からなくなるかと心配でしたがしっかり鹿とわかります。
ダイオードは表面実装の方が圧倒的に楽だと感じました。
Boxとchoc V2見比べると、かなり高さの違いがありますね。
先ほどのアクリルプレートの工夫点です。
コルク素材の自作リストレストを使っていますが、サイズが小さいのでガードが役立ちます。
さぁ、設計時のコンセプトをうまく実現できているか確認します。
以下の3項目でしたね。
1.下段中央のキー配置で1Uサイズ以外を使いたい
2.キーボードの傾きを付けたい
3.1Uトラックボールの配線取り回しを楽にしたい
1.下段中央のキー配置で1Uサイズ以外を使いたい
良い感じです。
「I|II|I」みたいなキーキャップが1.25U
「X~X」みたいなキーキャップが1.5U
両方とも使えます!これでデザインの幅が広がります。
”MooseDash designed by ataruno”と金字で入っているのも感無量です。
2.キーボードの傾きを付けたい
これまた良い感じです。ネジ取り付け位置も外側に飛び出ないような箇所に配置できました。上から”PCB|ナット|ボトムプレート|ナット”という順になっており、これをM5サイズのネジが貫いています。(※PCBもネジが貫いている。)ボトムプレートとPCBはElgoDashと同様にスペーサーとネジで取り付けられるようになっています。
なるべく低くするため、M5ネジも短いものを使ってます。
3.1Uトラックボールの配線取り回しを楽にしたい
1Uトラックボールを使うための変換基板をいいところに配置するため、4種類の配線を伸ばしています。ただ、、、
まぁこれはこれでよいでしょう。端子丸出しは何かが挟まってショートしたり、配線がとれたり怖いので、ホットボンドで固定しておきます。
動作も問題なくいい感じです。
組み立て完成!
基板は3セット(6枚)入っていたので、1セットは持ち運びようにchoc v2や短いネジで低い版を、1セットは(作成済みのElgodashを分解し)自宅メイン機として傾きを大きくした版にしました。
残りの1セットは記念に飾ってます。
実現したいと考えていた機構を実際に実現できると嬉しいですね!
しかし、このときはまだ、更なる改良を求めて新たなキーボード設計することになるとは知る由もなかったのです。
それはまた別のお話(記事)で。
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